2020年東京オリンピックの正式種目にも選ばれている野球とソフトボール。この2つは、べースボール型の競技として分類されます。そのため、どうしても一括りにされがちです。
しかし、野球とソフトボールは全く異なる競技です。この記事では、その違いについて紹介します。
このページの目次
用具の違い
使用球
野球とソフトボールで使用される球の名称と大きさは、以下の通りです。
野球
- 軟式C球(小学生) :直径約6.7cm
- 軟式B球(中学生) :直径約7.0cm
- 軟式M球(高校生以上):直径約7.2cm
- 硬式球 :直径約7.4cm
ソフトボール
- 1号球(低学年) :直径約26.5cm
- 2号球(小学生) :直径約28.5cm
- 3号球(中学生以上) :直径約30.5cm
また、2つの競技で共通して言えることは年齢が上がるほどボールが大きくなることです。
使用バット
野球とソフトボールでは、使用するバットも異なります。特に、違いがあるのはバットの細さです。野球バットは、直径6.6cm以下と規定で定められています。
一方で、ソフトボールは一番太い3号バットでも直径5.7cm以下で定められています。
この0.9cmの差で、打球の質が変わってきます。ソフトボールは、細いバットで大きいボールを打ちます。そのため、打球が野球と比べて飛びにくくなります。
ダブルベース
ソフトボールでは、打者走者と野手の衝突を防ぐために1塁にダブルベースというものが置かれています。ダブルベースは、ファウルゾーンに存在していてオレンジ色をしています。
グラウンドの違い
塁間の距離
ソフトボールは野球の塁間(27.44m)の2/3です。そのため、野手は機敏な動きが求められます。打者の方も内野安打を狙う、走り打ちや叩きと言った戦術も多くなります。
また、バッターボックスに関してはソフトボールの方が縦に長く横に短いです。
投球の距離
また、投手が球を投げる距離も異なります。野球は18.44mです。一方で、ソフトボールは男子が14.02m、女子が13.11mです。
この投球の距離が、打者の体感速度に影響を与えます。
例えば、ソフトボールでの120km/hは野球で換算すると、180km/h近くの体感速度となります。世界クラスの選手は、このくらいの速さの直球と変化球を操ります。そのため、レベルが上がると野球より点数をとるのが難しいです。
ルールの違い
投球フォーム
ソフトボールは下手投げをしないと反則投球となります。また、腕を2回転以上させて投げるのも禁止です。
しかし、野球はボークという反則をしない限り、上、横、下、背面どこからでも投げても良いです。
イニング
野球は、少年、中学野球を除いては9イニング制です。
しかし、ソフトボールは7イニング制です。また、7回を終了時に同点の場合は、タイブレークというルールが適用させます。ソフトボールのタイブレークでは、無死2塁からイニングが開始されます。
リード
ソフトボールでは、リードが禁止です。
盗塁は、野球と同様に可能です。しかし、塁から離れることができるのは、投手の手からボールが離れた時です。
選手交代
野球では、交代した選手は再び出場することができません。
しかし、ソフトボールでは交代した選手でも再び出場することが可能です。(スターティングメンバーのみ)
まとめ
以上のように、野球とソフトボールは使用する用具、グラウンド、ルールが異なります。また、それによってプレースタイルや考え方も変わります。
そのため、野球にはソフトボールにはない魅力があります。もちろん、その逆も存在します。
これからも、野球とソフトボールに注目です。