「帳尻を合わせる」の意味とは?使い方から英語や類語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉はことわざの「帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる)」です。

言葉の意味・由来・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「帳尻を合わせる」をざっくり言うと……

読み方帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる)
意味収入と支出が合うようにすること、物事の結末が合うようにすること
由来帳簿の最後で収支を合わせることから
類義語平仄を合わせるなど
英語訳Balance the books.(帳簿を合わせる)

「帳尻を合わせる」の意味をスッキリ理解!

帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる):収入と支出が合うようにすること、物事の結末が合うようにすること

「帳尻を合わせる」の意味を詳しく

帳尻を合わせるとは、収入と支出の割合を合うようにすること、物事のつじつまをあるようにすることという二つの意味を持ちます

収入と支出が合うようにするとは、例えばお小遣い帳をつけていたのにも関わらず、財布に入ってる金額が少なかった場合、何かを購入したことにすることで、誤魔化したり、調整したりすることを指します。

このように、金額面ではマイナス分を補うという意味で使われることが多いので、どちらかというと負のイメージがある言葉です。

物事のつじつまを合わせようとするとは、物事を解決させたり、バランスをとったりすることで調整することを指します。問題が解決することでバランスが取れたり、自分で状況を改善して調整したりするので、一概に悪い状況ばかりを表す言葉とはいえません。

「帳尻を合わせる」の由来

帳尻を合わせるは、帳簿の尻、または最終部分で収支を合わせることが由来だと言われています。帳簿というのは、家計簿のように、会社での収支を事細かに記載した帳面を指します。

その支出と収入の計算が合うように穴埋めを行い、調整することが帳尻を合わせるという意味です。

「帳尻を合わせる」の使い方

  1. 試験の結果が悪かったので、死に物狂いで勉強をして次回の試験で良い結果を残し、帳尻を合わせることにしよう。
  2. 賭けはじめは、天が味方をしているかのように運が良かったのに、それまでの帳尻を合わせるかのように、どんどん流れが悪くなってしまった。

①は悪いことが起きたあと、良いことをして調整するという意味で使われています。
②では良いことが起きたあとに、悪いことが起きて、損も得もしないという意味で使われています。

「帳尻を合わせる」の類義語

「帳尻を合わせる」には以下の類義語があります。

  • 平仄(ひょうそく)を合わせる:物事の順序や道理を合わせること
  • 辻褄(つじつま)を合わせる:物事の筋道が通るようにもっともらしく、合わせること

「平仄」とは、平声(ひょうせい)と仄声(そくせい)から成る、漢詩などの規則的な配列を指します。平声が、なだらかな声調を意味するのに対し、仄声は抑揚のある三つの声を合わせた声を意味します。これらを組み合わせることで、韻文に綺麗なリズムを与えることができます。

「帳尻を合わせる」の英語訳

「帳尻を合わせる」を英語に訳すと以下のような表現になります。

  • Balance the books.
    (帳簿を合わせる)

まず、単語の意味を詳しく見ていきましょう。 “balance” は、動詞として使われている場合、予算や帳簿の支出の金額が収入を上回らないように、あるいは同じぐらいになるようにするという意味です。

“books” とは、普通の本を指すわけではありません。実は、本という意味の他に、「聖書」や「帳簿」という意味を持っているのです。そして上記のように複数形で用いられている場合は、名簿や帳簿、家計簿と使用されます。

まとめ

以上、この記事では「帳尻を合わせる」について解説しました。

読み方帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる)
意味収入と支出が合うようにすること、物事の結末が合うようにすること
由来帳簿の最後で収支を合わせることから
類義語平仄を合わせるなど
英語訳Balance the books.(帳簿を合わせる)

一般的に、バランスを取る習慣は良いことだとされています。偏りがあると不足したり、余ったりしてしまうからです。状況をよく判断して、何が必要か見極めることができるといいですね。