心理学用語「愛着理論」とは?意味と具体例をわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「愛着理論(あいちゃくりろん)」です。

言葉の意味、具体例、提唱者、英語訳についてわかりやすく解説します。

 

「愛着理論」の意味をスッキリ理解!

愛着理論(あいちゃくりろん)人と人との親密さを表現しようとする愛着行動についての理論

 

「愛着理論」の意味を詳しく

「愛着理論」とは人と人との親密さを表現しようとする愛着行動についての理論のことです。

「愛着行動」とは主に幼児などの幼い子供が行う行動です。母親や乳母などの養育者に対して「泣く」「しがみつく」「追いかける」などの行動をよく行います。

これらは幼児にもともと備わっている生理的欲求なのです。

 

そして、養育者はこれらの行動に積極的に応えてあげる必要があります。このコミュニケーションが幼児期にとれていないと、子供との親密な関係はつくることができません。

そして、この関係を築けなかった子供は、社会的、心理的問題を抱える傾向にあります。

 

また、子供は親などの養育者を「安全基地」であるとみなします。

小さな子供にとって、社会はストレスが大きい場所です。そのなかでよく見る人を「愛着の対象」とし、その人の近くを「安心できる場所」ととらえるのです。

子供は「安全基地」を拠点にして探索を行い、探索が終わるとまた「安全基地」に戻ります。

このようにして、子供は幼児期にいろいろなことを学ぶのです。

「愛着理論」の具体例

エインズワースは「愛着行動」のタイプを調べるために実験を行いました。

人見知りの激しい「満1歳児を対象」にしたものです。

彼は実験室で、子供を置いて母親が部屋から出ていくときと、再会したときの子どもの反応を観察しました。

その観察を通して、「愛着行動」の種類を以下のように分けました。

回避型

回避型の子供は、母親が自分から離れてしまったときにも、泣いたり混乱したりはしません。

また、母親と再会したときにも無関心です。この場合、母親が「安全基地」として機能していません。

母親が子供の愛着行動を拒否したり、身体の接触が少ない子供に多いです。

安定型

母親がいなくなったときに多少は混乱しますが、再開するとすぐに落ち着きます。

親との身体的接触を強く求めていて、母親が「安全基地」として機能しています。

親が子どもの欲求や状態変化に敏感で、遊びや身体的接触を楽しんでいる場合に多いです。

葛藤型

母親と離れたときには強い不安や混乱を示します。また、親との再会時には強く身体接触を求める一方で、怒りを表したり、攻撃をしたりします。

この場合、母親は安全基地としてあまり機能していません。

親が子どもの働きかけに敏感でなく、反応が母親の気分や都合によって変わる場合に多いです。

結果的に、子どもが同じことをしても、それに対する反応に一貫性を欠いたり、タイミングがずれたりします。

無秩序型

子供が不可解な行動をしたり、本来は両立しない行動を同時にしようとします。

子供の心的外傷や、抑うつ傾向の強い母親の養育、虐待が原因で起こりやすいとされています。

「愛着理論」の提唱者

「愛着理論」は、心理学者であり精神分析学者でもあるジョン・ボウルビィによって提唱されました。

「愛着理論」の英語訳

「愛着理論」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Attachment theory
    (愛着理論)

まとめ

以上、この記事では「愛着理論」について解説しました。

読み方愛着理論(あいちゃくりろん)
意味人と人との親密さを表現しようとする愛着行動についての理論
提唱者心理学者のジョン・ボウルビィ
英語訳Attachment theory(愛着理論)

「愛着理論」は子供が成長する際にとても重要になる考えです。意味や具体例をしっかりと理解しておきましょう。