心理学用語「非対称な洞察の錯覚」とは?意味と具体例を解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「非対称な洞察の錯覚(ひたいしょうなどうさつのさっかく)」です。

言葉の意味、研究、具体例、由来、英語訳についてわかりやすく解説します。

 

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「非対称な洞察の錯覚」の意味をスッキリ理解!

非対称な洞察の錯覚(ひたいしょうなどうさつのさっかく)自分は相手のことを理解できているが、相手は自分のことを理解できないという思い込み

 

「非対称な洞察の錯覚」の意味を詳しく

「非対称な洞察の錯覚」とは、自分は相手のことをよく理解できているが、相手は自分のことをそれほど理解できないという思い込みのことです。

私たちは、他人に対してさまざまな顔を使い分けています。「他人に対して100%自分の本心をさらけ出している」という人はいないと思います。そして、「相手が自分のことを100%理解することができない」と理解しています。

しかし、一方で、「自分は他人のことをしっかりと理解できている」と思い込んでしまうのです。

この思い込みのことが「非対称な洞察の錯覚」です。

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「非対称な洞察の錯覚」に関する研究

「非対称な洞察の錯覚」に深く関わる研究があります。

研究者が、被験者に対して「自分が自分らしいと感じるのはどんなときか」という質問をしました。

すると、被験者の78%もの人が内面的な感情についてを回答しました。たとえば「聴衆(ちょうしゅう)の前で演奏したとき」や「喝采(かっさい)を浴びたとき」です。

つまり、「自分が注目されたときや称えられたときの心情」に「自分らしさを感じる」と思っていたのです。

 

また、その後に友人や家族などの他人に対して、「その人の個性を最もよく表している瞬間はどんなときか」という質問をしました。

すると、この質問に対しては内面的な感情を回答したのはわずか28%の人しかいませんでした。

それ以外の人は、他人の行動などの外面的なことを答えたのです。

たとえば、「トムはジョークを言うときが一番トムっぽい」とか「ジルはロッククライミングしているときがジルらしい」と言ったことです。

 

これは「ジョークを言う」「ロッククライミングをする」という動作・行動についてしか触れていません。これらをしているときの感情については触れられていないのです。

「非対称な洞察の錯覚」の具体例

「非対称な洞察の錯覚」は仕事や学校などのさまざまな人間関係で現れます。

たとえば、「自分が周りの人のために努力しているのに理解されていない」と不満に思う一方で、「自分が相手の考えや努力を理解しきれていないかもしれない」とは思いつきにくいことがあります。

「周りの人は、自分の考えていることがわかっていない」と思い、不満に感じることがあると思います。

しかし、それが逆の立場になると、「自分は相手の考えや努力を正当に評価できている」と勘違いしてしまうのです。

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「非対称な洞察の錯覚」の由来

「非対称な洞察の錯覚」の由来は、英語 “Illusion of asymmetric insight” です。

これを訳したのが「非対称な洞察の錯覚」となります。

英単語は以下のような意味です。

  • Illusion:錯覚・幻想
  • asymmetric:非対称
  • insight:洞察

 

自分や他人についての洞察が、偏っているという意味なのでこのような名前になりました。

つまり、「自分は他人を理解できているが、他人は自分を理解できていない」という考えが「非対称」であり、これらがまったく正しくない「錯覚」であるという意味なのです。

「非対称な洞察の錯覚」の英語訳

「非対称な洞察の錯覚」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Illusion of asymmetric insight
    (非対称な洞察の錯覚)
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まとめ

以上、この記事では「非対称な洞察の錯覚」について解説しました。

読み方非対称な洞察の錯覚(ひたいしょうなどうさつのさっかく)
意味自分は相手のことを理解できているが、相手は自分のことを理解できないという思い込み
由来偏った認識という意味から
英語訳Illusion of asymmetric insight(非対称な洞察の錯覚)

「非対称な洞察の錯覚」は、私たちの生活に深く関わる心理学用語です。意味や具体例をしっかりと理解しておきましょう。

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