今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アサイン」です。
「アサイン」の意味・使い方・語源・類義語・対義語・訳し方についてわかりやすく解説します。
このページの目次
「アサイン」とは?
「アサイン」の意味を詳しく
「アサイン」とは、「指定の役割を割り当てる」といった意味を持つカタカナ語です。
英語の他動詞である “assign” が元となっているため、「あてがう、割り当てる、任命する」などの意味があります。
主に人に対して使われることが多く、「彼に仕事を任せる」という意味なら、「彼をこのプロジェクトにアサインする」という表現になります。
カタカナ語の「アサイン」は、大きく分けて下記の5つの場面で使われます。
- ビジネス
- IT分野
- ホテル業界
- 航空業界
- フィギュアスケート
それぞれの場面での意味について詳しく見ていきましょう。
ビジネスでの「アサイン」の意味
ビジネス場面での「アサイン」は「割り当てる」という意味です。
人を仕事やプロジェクトや部署などに割り当てる時に用いられます。
最近では「営業部に5人をアサインする」のように、仕事やプロジェクトや部署などに人を割り当てる時にも用いられます。
IT分野での「アサイン」の意味
IT分野では「アサイン」は「ある値を変数や機能に割り当てる」という意味で用いられます。
特に、特定のキーに何らかの操作を割り当てる時に用いられることが多いです。
たとえば、「ctrl」と「C」のキーを同時に押したら文章をコピーするようにした時には、「ctrl + Cにコピー機能を割り当てる」と言います。
ホテル業界での「アサイン」の意味
ホテル業界では「アサイン」は「宿泊客に部屋を割り当てる」という意味で使われます。
航空業界での「アサイン」の意味
航空業界では「アサイン」は「搭乗客に座席を割り当てる」という意味で使われます。
フィギュアスケートでの「アサイン」の意味
フィギュアスケートでは「アサイン」は「各大会に選手を割り当てる」という意味です。
「アサイン」がつく言葉
「アサイン」がつく言葉には以下のようなものがあります。
- アサインメント
- キーアサイン
- シートアサイン
- ルームアサイン
- ハイフロアアサイン
- アサインバック
それぞれの言葉の意味について詳しく見ていきましょう。
アサインメント
「アサインメント」とは、「アサイン」を名詞形にした表現です。
意味は「アサイン」と同じで「役割を割り当てる」ですが、名詞として用います。
「田中さんのAプロジェクトへのアサインメントが決定された」のように用います。
キーアサイン
「キーアサイン」とは、「キーボードのキーに機能を割り当てること」という意味です。
IT業界ではよく使われる言葉です。
たとえば、「Z」と「Ctrl」キーを同時に押した時に動作をひとつ戻るようにした場合は、「Ctrl + Zに動作をひとつ戻る機能をキーアサインする」と言います。
シートアサイン
「シートアサイン」は「搭乗客に航空機の座席を割り当てる」という意味です。
航空業界で用いられる言葉です。
ルームアサイン
「ルームアサイン」は「宿泊客に部屋を割り当てる」という意味です。
ホテル業界で用いられます。
ハイフロアアサイン
「ハイフロアアサイン」は「宿泊客を高層階の部屋を割り当てる」という意味です。
宿泊客が高層階への宿泊を希望する時に用いられることが多いです。
アサインバック
「アサインバック」とは、商標の権利を持っている人に商標を登録してもらった後譲渡してもらうことで、商標権を手に入れる方法のことです。
「アサインメントバック」と呼ばれることもあります。
「アサイン」の使い方
- 今度、あのプロジェクトにアサインをされることになった。
- ホテルの402号室をアサインしてもらった。
- 「delete」キーには、「削除」の機能がアサインされている。
- あのフィギュアスケート選手は、次のオリンピックにアサインされないだろう。
「アサイン」は①の例文のように、ビジネスの場面で用いられることが多いです。
ただ、②の例文では「宿泊客に部屋を割り当てること」という意味で用いられています。
③の例文では「キーに機能を割り当てる」という意味で用いられています。
④の例文では「各大会に選手を割り当てる」という意味で用いられています。
ちなみに、「アサインする」という言い回しが一般的ですが、「アサインをする」と表現しても間違いではありません。
「アサイン」の語源
カタカナ語の「アサイン」は、英語の他動詞である “assign” から来ています。
“assign” には以下のような意味があります。
- 割り当てる
- 任命する
- 与える
- 命じる
- 指定する
上記のように、“assign” が、「〜を割り当てる」「〜を任命する」といった意味を持つため、「アサイン」も同じような意味で使われるのです。
「アサイン」の類義語
「アサイン」には以下のような類義語があります。
- ジョイン:参加すること
- 割り当て:全体をいくつかに分けてそれぞれに与えたりすること
- 任命:ある役目につくことを命令すること
- 指名:人を指定すること
- 参加:ある目的を持つ集団に加わること
「アサイン」と「ジョイン」の違い
「ジョイン」とは、何かに参加することです。
「アサイン」と「ジョイン」には以下のような違いがあります。
- アサイン:「自分の意志に関係なく、命令によって参加する」というニュアンス
- ジョイン:「自分の意志で自主的に参加する」というニュアンス
「アサイン」が受動的な意味なのに対して、「ジョイン」は能動的な意味なのです。
「アサイン」の対義語
「アサイン」には以下のような対義語があります。
- アンアサイン:割り当てを解除すること
- リリース:解放すること
- 解任:ついている任務をとくこと
- 解雇:会社をクビになること
- 異動:会社で地位や勤務が変わること
「アサイン」の訳し方
「アサイン」という言葉は人によって訳し方がバラバラです。
そこで、「アサイン(assign)」の訳し方を一覧にしてまとめてみました。
- 割り当てる
- あてがう
- 選任する
- 選定する
- 配属する
- 任命する
- 与える
- 当てる
- 命じる
- 指定する
- 課す
このように、「アサイン(assign)」の訳し方はたくさんあります。
しかし、どれも「〜を割り当てる」といった意味がベースになっているのは同じです。
「アサイン(assign)」の基本的な意味は、「割り当てること」。
ここだけ押さえておけば、問題ないでしょう。
まとめ
以上、この記事では「アサイン(assign)」について解説しました。
英語表記 | アサイン(assign) |
---|---|
意味 | 「役割を割り当てたり、指定する」といった意味を持つ業界用語 |
語源 | 英語の他動詞である“assign” |
類義語 | ジョイン、割り当て、任命など |
対義語 | アンアサイン、リリース、解任など |
訳し方 | 割り当てる、あてがう、選任するなど |
「仕事を任された」と言われると少しげんなりしますが、「仕事をアサインされた」と言われると不思議とやる気が出て来ます。
今日から「アサイン」という言葉を使ってみて、一段かっこいいビジネスマンになってみてはいかがでしょうか。