アルバイトの意味は?パートとの違いや英語表現も詳しく解説

言葉

アルバイトとは「1週間の所定労働時間が、勤務先の正社員の労働時間よりも短い勤務形態」という意味です。

日常生活の中でよく使う言葉ですが、厳密な意味やパートタイムなどの類義語との違いを知らない人も多いと思います。

この記事では、類義語との違いも含め、アルバイトの意味を詳しく解説します。

☆「アルバイト」をざっくり言うと……

英語表記アルバイト(arbeit)
意味1週間の所定労働時間が、勤務先の正社員の労働時間よりも短い勤務形態
語源「労働」を意味するドイツ語 “arbeit”
類義語アルバイター
フリーアルバイターなど
対義語正規労働
常雇いなど

「アルバイト」の意味

アルバイト

1週間の所定労働時間が、勤務先の正社員の労働時間よりも短い勤務形態
例:彼は週5日のアルバイトで生活している。

しかし、実際に上記のような定義で使われることはほとんどありません。

一般的には、以下のような特徴を持つ労働形態を表すことが多いです。

  • 学業を本業とする学生・若いフリーターが勤務する
  • 勤務曜日や時間帯を自分で選んで働ける形態
  • 本業とは別に副業として収入を得る形態
  • 短時間労働者、季節労働者、繁忙期の一時労働者が勤務する形態

「アルバイト」の使い方


アルバイトは名詞として使用します。

また、アルバイトという労働形態で働くことを「アルバイトする」「アルバイトをする」と表現します。

  1. 夏休みの旅行費を貯めるために、そろそろアルバイトを始めよう。
  2. 近所のカフェで3年間アルバイトをしています。
  3. 週3のアルバイトのせいで大学の課題が進まない。

「アルバイト」の語源


アルバイトの語源はドイツ語の “arbeit” です。

ドイツ語の “arbeit” には、以下のような意味があります。

  • 労働
  • 作業
  • 仕事
  • 研究
  • 学問

語源となった “arbeit” は、本職も含めて仕事全般、さらには研究や学問を表すこともあるのです。

カタカナ語のアルバイトと比べて、かなり広い意味を持っていることがわかります。

アルバイトの英語表現

アルバイトは英語では、 “part-time job” と言います。

現在の意味になった経緯

もともとは労働を広く表す言葉であった “arbeit” が、現在のようなニュアンスで使われるようになったのは明治時代です。

明治時代の高等学校の学生達には、外来語を仲間内で使う文化がありました。

彼らは、ドイツ語のアルバイトという言葉を、勉強以外の時間に行う内職や家庭教師の仕事を表すために使っていたのです。

学生の本業は勉強ですので、ここから「一時的な仕事」という意味が生まれたと言われています。

「アルバイト」の類義語

アルバイトには以下のような類義語があります。

  • アルバイター
    アルバイト形態で働く人
  • フリーアルバイター
    正社員以外の形態によって生計を立てている人
  • パートタイム労働
    1週間の労働時間が同じ事業所で働く通常の労働者より短い労働形態
  • 非常勤労働
    1週間の労働時間が同じ事業所で働く通常の労働者より短い労働形態
  • 非正規労働
    雇用期間の定めがある有期雇用契約を結ぶ労働形態
  • バイト
    アルバイトの略称
  • 契約社員
    雇用期間の定めのある有期労働契約を結んだ社員
  • 準社員
    雇用期間の定めのある有期労働契約を結んだ社員
  • 臨時社員
    雇用期間の定めのある有期労働契約を結んだ社員
フリーターの語源

フリーターとは、「フリーランスアルバイター」「フリーアルバイター」を略した言葉です。

「アルバイト」と「パート」の違い

アルバイトとパート(パートタイム労働)に違いはありません。

世の中では、アルバイトとパートに以下のようなイメージの違いがあります。

  • アルバイト
    学生や若いフリーターが行う短期労働
  • パート
    主婦が配偶者や子供がいない時間のみ行う短期労働

仕事や雇用形態には違いがありませんが、働く人や時間帯によってイメージが異なっているのです。

法律などで区別がされているわけではありませんが、上記のイメージが根強いため、企業側もふたつを使い分けて従業員募集などを行うことが多いです。

また、パートタイム労働とアルバイト、非常勤労働は同じ意味の言葉で、これらは全て非正規労働に含まれます。

「アルバイト」の対義語

アルバイトには以下のような対義語があります。

  • 正規労働
    期間を定めない雇用契約を結ぶ労働形態
  • 常雇い(じょうやとい)
    臨時雇いに対して、長期にわたって雇われている人

「アルバイト」のメリット・デメリット


アルバイトという雇用形態には、メリットもデメリットも存在します。

それぞれを詳しく解説します。

「アルバイト」のメリット

  1. 時間を自由に使える
  2. 新しい人との出会いが増える
  3. 辞めやすい

メリット➀:時間を自由に使える

アルバイトは、1カ月や2週間などの短い期間ごとに働く時間帯や曜日を自由に決めるシフト制を採用している場合がほとんどです。

そのため、働く時間を変えたり、働く時間を短くしたりと、時間を調整して自由に働くことができます。

メリット➁:新しい人との出会いが増える

アルバイトは気軽に始めたり、辞めたりすることができるので、人の入れ替えが激しい傾向があります。

また、学生からフリーター、主婦など幅広い世代の人が同じ職場で働きます。

そのため、アルバイトでは新しい人と出会うことができるのです。

メリット➂:辞めやすい

アルバイトは気軽に始めたり、気軽に辞めたりできます。

そのため、自分に合う仕事が何か探したり、短期間のみ働きたい人には大きなメリットがあります。

また、人間関係や職場環境に悩んだ際にも、正規の職より辞めやすいので、ストレスを軽減することができます。

「アルバイト」のデメリット

アルバイトには、以下のようなデメリットがあります。

  1. 昇給や昇進の機会が少ない
  2. 社会的に不安定な立場と見られる
  3. 雇用が安定しない

デメリット➀:昇給や昇進の機会が少ない

アルバイトは、正規雇用と比べて昇給や昇進の機会が少ないというデメリットがあります。

バイトリーダーや責任者になると時給が上がることもありますが、それも50円や100円という単位です。

また、ボーナスなども存在しない場合が多いです。

デメリット➁:社会的に不安定な立場と見られる

アルバイトという職歴だと、社会的信用が得られない場合があります。

例えば、クレジットカードの審査や、ローンの審査に落ちてしまうことが多いです。

デメリット➂:雇用が安定しない

アルバイトは、雇用が安定しないというデメリットがあります。

仕事を辞めやすいというメリットは、仕事を辞めさせられやすいというデメリットにもつながるのです。

また、時給制であるため、体調を崩して働くことができなくなった場合にはその分給与が減ってしまうリスクもあります。

「アルバイト」のまとめ

以上、この記事ではアルバイトについて解説しました。

英語表記アルバイト(arbeit)
意味1週間の所定労働時間が、勤務先の正社員の労働時間よりも短い勤務形態
語源「労働」を意味するドイツ語 “arbeit”
類義語アルバイター
フリーアルバイターなど
対義語正規労働
常雇いなど

身近な言葉でも、意外と知らない定義や意味合いがあることがわかりましたね。