「陳謝」と「謝罪」の違いとは?使い分けから例文までわかりやすく解説

違いのギモン

「陳謝」と「謝罪」は、自分の悪い行いを認めて謝る際に使われる言葉ですが、この 2つの言葉のニュアンスは異なります。皆さまは、違いをご存知でしょうか。

今回は「陳謝」と「謝罪」の違いについて解説します。

結論:言葉を伴う「陳謝」、謝る行為全般を指す「謝罪」

「陳謝」とは、経緯や事情を述べた上で謝ることを指します。

一方、「謝罪」とは、相手に過ちをわびる行為全般を指します。

「陳謝」をもっと詳しく


「陳謝」とは、過ちを犯した経緯や事情を説明した上で謝ることを指します経緯や事情を一切説明することなく頭を下げる行為などは「陳謝」ではありません。

「陳」という字には、「陳述」という言葉に代表されるように、「述べる」という意味があります。これを知っておくと、「陳謝」が言葉を伴った行為であることがより覚えやすくなるでしょう。

「陳謝」の使い方の例

  1. 今回の問題について、「私の対応が遅かったことが原因だ」と陳謝した。
  2. 入試の模範解答に誤りがあったことに関して、作成過程の問題点を振り返り、陳謝した。
  3. 自社の商品に異物が混入していたことに関して、チェック体制の甘さを認め、陳謝した。

「謝罪」をもっと詳しく


「謝罪」とは、自分の犯した罪や過ちを相手にわびる行為全般を指します。わび言を伴う行為や、言葉に代えて頭を下げたり損害を賠償したりする行為はすべて「謝罪」です。

「陳謝」は「謝罪」の中の 1つの形態であると言えます。そのため、「陳謝」を「謝罪」ということは出来ますが、言葉を伴わない「謝罪」を「陳謝」ということは出来ないため、注意しましょう。

「謝罪」の使い方の例

  1. 私は一連の騒動について、「ご心配をおかけして申し訳ありません」と謝罪した。
  2. 彼の謝罪行為は、何も語ることなくただただ頭を下げるというものだった。
  3. 彼女の反省態度には、周囲への謝罪の気持ちが十分にこもっていた。

まとめ

以上、この記事では、「陳謝」と「謝罪」の違いについて解説しました。

  • 陳謝:事情や経緯を説明して謝ること
  • 謝罪:罪や過ちを相手にわびる行為全般

「陳謝」と「謝罪」はどちらも謝ることを指す言葉ですが、どういう誤り方を指すかという点で違いがあります。前者はわび言を伴う行為を指し、後者はわびる行為全般を指しています。注意して使い分けましょう。