「暗中飛躍」の意味とは?使い方から英語や類語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「暗中飛躍(あんちゅうひやく)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「暗中飛躍」をざっくり言うと……

読み方暗中飛躍(あんちゅうひやく)
意味ひそかに計画を立て、活躍すること。表沙汰になるとまずい悪事を行うこと。
類義語裏面工作
英語訳secret maneuver, maneuver in secret

「暗中飛躍」の意味をスッキリ理解!

暗中飛躍(あんちゅうひやく):ひそかに計画を立て、活躍すること。表沙汰になるとまずい悪事を行うこと。

「暗中飛躍」の意味を詳しく

「暗中飛躍」は、「暗中」と「飛躍」の 2語から成り立っています。「暗中」は「暗がりの中」「人に見えないところ」、「飛躍」は「大きく進歩すること」意味します。

以上の 2語が合わさった「暗中飛躍」は、「人の見ていないところで計画を実行し、活躍すること」を表します。省略して「暗躍」と言うこともあります。

ただし、現代では、「表沙汰になるとまずい悪事を、秘密裏に行うこと」という否定的なニュアンスで「暗中飛躍」を用いることが多いです。この意味では、政治に関する文脈で主に用いられます。

「暗中飛躍」の使い方

  1. この度の難事件が解決した背景には、熟練刑事の暗中飛躍があった。
  2. この国では、多くの犯罪組織が暗中飛躍していると聞く。
  3. 某大企業の社員が暗中飛躍し、あの政治家に多額の賄賂(わいろ)を贈っていた。

①では、熟練刑事が陰で活躍していたことをポジティブに捉(とら)えて「暗中飛躍」を用いています。

一方、②と③では、表沙汰になるとまずい悪事を陰で行うという否定的な意味で「暗中飛躍」が用いられています。特に、③のような政治的な文脈で「暗中飛躍」や「暗躍」を使うことが多いです。

「暗中飛躍」の類義語

暗中飛躍には以下のような類義語があります。

  • 裏面工作(りめんこうさく):ある目的をかなえようと、陰でこっそりと働きかけを行うこと

「裏面工作」は、「裏工作」とも言います。「暗中飛躍」と同様に、ひそかに悪事を働くという否定的な意味で用いることが多い四字熟語です。

「暗中飛躍」の英語訳

暗中飛躍を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • secret maneuver
    (暗中飛躍)
  • maneuver in secret
    (暗中飛躍する)

名詞形と動詞形とで英語訳を使い分けましょう。

それぞれを用いた例文は以下の通りです。

例文
  • The secret maneuver by a young policeman led to the arrest of the culprit.
    (若手刑事の暗中飛躍が功を奏して、犯人を逮捕することができた。)
  • I heard that many thieves maneuver in secret in that region.
    (あの地域では、無数の泥棒が暗中飛躍していると聞いた。)

まとめ

以上、この記事では「暗中飛躍」について解説しました。

読み方暗中飛躍(あんちゅうひやく)
意味ひそかに計画を立て、活躍すること。表沙汰になるとまずい悪事を行うこと。
類義語裏面工作
英語訳secret maneuver, maneuver in secret

「暗中飛躍」は、隠れた悪事という否定的な意味で用いられることが多いですが、陰なる努力も表す言葉です。状況に応じて使い分けましょう。