今回ご紹介する言葉は、熟語の「云々(うんぬん)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「云々」をざっくり言うと……
読み方 | 云々(うんぬん) |
---|---|
意味 | 文章や言葉を引用する際に、その後の言葉を省略するために使う言葉・とやかくいうこと |
由来 | 「雲が渦を巻いて上昇すること」を指す象形文字 |
類義語 | あれこれ、ほにゃらら、然々など |
英語訳 | and so on(云々)・comment on(とやかくいう)など |
「云々」の意味をスッキリ理解!
「云々」の意味を詳しく
云々は、文章を引用する際その末尾に使う言葉です。人から伝えられたことを別の場で述べる場合に使います。
また、身内の不幸など言葉にしにくい事柄を濁す目的でも、云々を使うことができます。
そして、云々は「うんうん」の連声です。連声とは、漢字2文字で構成された熟語の2文字目の音が変化するというものです。
具体的には、最初の漢字が「m・n・t」のどれかで終わり、2文字目の最初の音が母音またはヤ・ワ行の場合に、2文字目の最初の音に「m・n・t」が重なり、「マ・ナ・タ」になるというものです。
「観音」や「三位」といった熟語に連声が使われています。
云々は言葉の省略に使うことができるため便利なものです。しかし、お客様や上司に使うことは失礼にあたります。正しい内容を伝えることが求められるため、このような場では話が長くなる場合でも云々を使うことは避けるべきです。
「云々」の使い方
- あれから云々の事柄があり、結局2人は仲違いしてしまった。
- 彼からの電話によると、他に用事が入ったので今日は来れなくなったと云々。
- 負けたことに対し云々いっても仕方がない。
上記の例文のうち、1つめは口に出したくないことをぼかすための言葉として云々を使っています。
また2つめは、人から聞いたことに対し、後半を省略する目的で云々を使っています。
3つめの例文では、あれこれいうこと、という意味で云々を使っています。
このように、云々には様々な使い方があります。
「云々」の由来
云々の「云」の字はもともと、「雲が渦を巻きながら上昇すること」を表した象形文字です。
それが時代の流れと共に意味が変わっていき、現在では「もごもごと物事を言う」という意味です。これがさらに転じて、云々は「とやかくいうこと」という意味で使われます。
「云々」の類義語
云々には以下のような類義語があります。
- あれこれ:いろいろな物や事柄を指す言葉
- ほにゃらら:不特定の対象を指す言葉
- 然々(しかじか):必要がないことを省略する言葉
- エトセトラ:そのほかいろいろ
- かくかく:長い文章をまとめるための省略する言葉
- これこれ:いくつかある物事を省略する言葉
「云々」の英語訳
云々を英語に訳すと、次のような表現になります。
- and so on
(云々) - such and such
(云々) - comment on
(とやかくいう)
長い文章の後半を省略するために云々を使う場合の英語訳には、 “and so on” や “such and such” といった表現が使われます。また、 “and so forth” という表現もあります。
一方、「あれこれという」という意味で云々を使用する場合には、 “comment on” という表現がよく使われます。
まとめ
以上、この記事では「云々」について解説しました。
読み方 | 云々(うんぬん) |
---|---|
意味 | 文章や言葉を引用する際に、その後の言葉を省略するために使う言葉・とやかくいうこと |
由来 | 「雲が渦を巻いて上昇すること」を指す象形文字 |
類義語 | あれこれ、ほにゃらら、然々など |
英語訳 | and so on(云々)・comment on(とやかくいう)など |
このように、云々には様々な使い道があります。また、一見すると読みが難しく間違えやすいです。難解な言葉ですが、使い道を意味を間違えず、適切に使いこなせるように練習しましょう。