今回ご紹介する言葉は、熟語の「天邪鬼(あまのじゃく)」です。
言葉の意味、使い方、類義語についてわかりやすく解説します。
☆「天邪鬼」をざっくり言うと……
読み方 | 天邪鬼(あまのじゃく、あまんじゃく) |
---|---|
意味 | 人の言うことやすることにわざと逆らうひねくれ者、昔話に悪者として登場する鬼 |
類義語 | 偏屈、へそ曲がりなど |
「天邪鬼」の意味をスッキリ理解!
「天邪鬼」の意味を詳しく
「天邪鬼」は「人の言うことやすることにわざと逆らうひねくれ者、またはその性格」を意味します。また、「昔話に悪者として登場する鬼」を指します。
以下で二つの意味を解説します。
「わざと逆らうひねくれ者」について詳しく解説
「天邪鬼」は「人の言うことやすることにわざと逆らうひねくれ者、またはその性格」を意味します。
「わざと逆らうひねくれ者」とは、ある事柄に対して反対のことを考えたり、したりすることです。
「天邪鬼」と呼ばれる人に多い特徴をまとめました。
- 信念を持っている
人とは異なる信念を大切にしているため、周りと違う意見を持っています。つまり、「流される」ことがありません。 - プライドが高い
他人からの命令や意見などに従うことはプライドが許さないため、ひねくれたことをします。 - 目立ちたがり屋
目立ちたいという欲求が、ほかの人と違う行動をとらせます。 - 頭の回転が速い
人と違う意見を言うためには、人と同じ意見を考えたうえでそれと逆のことを言う必要があります。即座に実行できる「天邪鬼」は頭の回転が速いと言えます。
「昔話に悪者として登場する鬼」を詳しく解説
日本古来の「天邪鬼」は、日本神話に登場する天稚彦(アメノワカヒコ)や天探女(アメノサグメ)と言われています。
「わざと逆らうひねくれ者」の意味のもととなった「天探女」について解説します。
「天探女」は、未来や人の心を読むことができる女神です。この力を使って「天稚彦」に告げ口をして破滅させます。この逸話から、天の邪魔をする鬼、天邪鬼となったと言われます。
時代が経ち、「天探女」こと「天邪鬼」は人の心を読み取っていたずらをする鬼へと変化していきました。
そして、「天邪鬼」は「わざと逆らうひねくれ者」の意味をもつようになりました。
「天邪鬼」の使い方
- チームに天邪鬼がひとりいると異なる意見が出てきて議論が活発になる。
- 彼女は天邪鬼だから、恋人にするならきっと苦労するよ。
- 私は天邪鬼の風土による特徴の違いについて研究するため、各地を飛び回って聞き取り調査をしている。
①の「天邪鬼」は、「人の言うことやすることにわざと逆らうひねくれ者」を指しています。「天邪鬼」という特性を有効に利用している例です。
②は「人の言うことやすることにわざと逆らうひねくれ者」という意味で「天邪鬼」を使っています。一般的に、ネガティブなイメージを伴って使われます。
③の「天邪鬼」は、「昔話に悪者として登場する鬼」を指しています。「天邪鬼」についての説話は、地方によって伝承が異なります。
「天邪鬼」の類義語
「天邪鬼」には以下のような類義語があります。
- 偏屈:素直ではなく、性格が偏っていてひねくれていること
- へそ曲がり:考え方や行動がひねくれていて素直でないこと
まとめ
以上、この記事では「天邪鬼」について解説しました。
読み方 | 天邪鬼(あまのじゃく、あまんじゃく) |
---|---|
意味 | 人の言うことやすることにわざと逆らうひねくれ者、昔話に悪者として登場する鬼 |
類義語 | 偏屈、へそ曲がりなど |
「天邪鬼」は、空気が読めない、素直でないなどの理由から、ネガティブなイメージを持つ言葉です。
ただ、「天邪鬼」も性格のひとつです。この記事を読めば、「天邪鬼」の人がどのような考え方をするのか理解できます。
付き合い方を工夫すれば、自分にない視点をもたらしてくれる存在になるでしょう。