みなさんの中には、「アルファ波」の音楽がいいだとかいう話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
動画サイトなどでも、「アルファ波」などと調べるとたくさんの候補が出てきます。
ところで、「アルファ波」と似たような言葉に「シータ波」がありますよね。
これらの言葉は知っているようでいて、あまり意味がわかっていない言葉なのではないでしょうか。
そこで、今回は「アルファ波」と「シータ波」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:波長が違う
そして、「アルファ波」が8Hzから14Hzまでの周波数の脳波のことであるのに対して、「シータ波」は4Hzから8Hzまでの周波数の脳波のことです。
序論:脳波について
脳波という言葉は知っていても、これについて詳しい知識を持っている人はあまりいないでしょう。
そのため、「アルファ波」と「シータ波」について解説する前に、脳波の基礎知識を整理しておきたいと思います。
まず、そもそも脳波とは何なのでしょうか。文字通りに考えると脳を流れている波ですよね。そして、このイメージはだいたい当たっています。
脳波とは、脳の神経細胞から出ている、弱く周期性がある電流のことです。そして、この電流は脳が活動を行うために不可欠で、電流の強さをグラフにすると波のような形になるため、脳波と呼ばれています。
ちなみに、通常はさざなみのような波形になっていますが、脳が異常な状態になっている場合には波の一番高い場所や低い場所が緩やかなカーブではなくとがったものになっていたり、波の幅が異様に広くなっていたりします。
そのため、脳波を測れば病気を見つけることができる場合もあります。
そして、通常の脳波は主に4つまたは5つの状態にわけることができます。その種類はアルファ波、ベータ波、シータ波、デルタ波で、これにガンマ波を加える場合があります。
ちなみに、これらは脳波のはやさによってわけられています。その単位はHzで、これが大きいほどはやい脳波ということになります。
そして、脳波がはやいと波は激しいものになり、脳波がおそいと波はゆるやかなものになります。
ちなみに、脳波のはやさは人間の状態に関係しているため、脳波を測ることで人間がどのような状態にあるのか知ることができます。
「アルファ波」をもっと詳しく
アルファ波は8Hzから14Hzまでの周波数の脳波のことです。
脳波がこの状態になっている時は人間がリラックスしている時です。そして、この状態は覚醒と睡眠の間と言われていて、瞑想などをすると脳の中にアルファ波が流れている状態になります。
ちなみに、このような状態になっていると精神活動が活発になり、意識レベルも高まっています。
また、この状態では脈拍は遅めになり、呼吸数も通常に比べて減少しています。
そして、頭脳を多く使う労働の場合には頭の中をアルファ波が流れる状態にしておくことで、自分の能力を最大限に発揮することができます。
しかし、集中しているところで話しかけられたり、電話が鳴ったりすると脳の中のアルファ波が減ってしまうので、持続させることが難しいという特徴があります。
そして、アルファ波が出るような状態にするためには、アルファ波が出るような環境音楽やクラッシックなどをかけるのも手段の1つです。
また、作業に入る前に瞑想を行ったり、マインドフルネスなどを使って集中力を高めておくことで、脳の中にアルファ波が流れている状態にすることができます。
「シータ波」をもっと詳しく
シータ波は4Hzから8Hzまでの周波数の脳波のことです。
そして、シータ波は睡眠に入る状態や、浅い睡眠の時などの脳波です。また、催眠術にかかりやすいような状態であると言うこともできるでしょう。
そして、瞑想をすると通常はアルファ波が出ますが、瞑想が深くなってくるとシータ波が出るようになります。
そして、この状態はひらめきが生まれやすい状態です。みなさんの中には夢の中で起こった出来事がひらめきにつながったことがある人もいると思いますが、その時にはシータ波が流れているのです。
また、この状態は記憶や学習にも適しています。
補足:そのほかの脳波
話題になることが多い脳波はこれまでに解説した2つですが、そのほかの脳波についても軽く解説していきたいと思います。
ベータ波
ベータ波は14Hzから38Hzまでの周波数の脳波のことです。
私たちが日常生活を送っている時には、基本的にベータ波の状態になっています。
ガンマ波
ガンマ波は以前はベータ波の中に組み入れられていましたが、近年、ベータ波と分離して考える研究者が出てきました。
この状態はエネルギーや集中力を増加させます。
そして、脳の認知活動に最適な状態です。
デルタ波
デルタ波は0.5Hzから4Hzまでの周波数の脳波の状態です。これは脳波がもっとも遅い状態で、無意識の状態です。
つまり、深い睡眠に入っている時にはデルタ波が出ています。
ちなみに、これより下の脳波の状態がないのは、通常は脳波の周波数がこれを下回ることはないからです。
これを下回っていると異常な状態であり、脳波の周波数が0Hzになると、脳死の状態になってしまいます。
まとめ
以上、この記事では、「アルファ波」と「シータ波」の違いについて解説しました。
- アルファ波:8Hzから14Hzまでの周波数の脳波
- シータ波:4Hzから8Hzまでの周波数の脳波
「アルファ波」と「シータ波」にはこのような違いがあったんですね。これらの言葉はスピリチュアルな領域で使われれることも多いので、情報が正しいかどうかについては注意していきたいですね。