今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アライアンス」です。
「アライアンス」の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
☆「アライアンス」をざっくり言うと……
英語表記 | アライアンス(alliance) |
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意味 | 同盟 |
語源 | 英語のalliance |
類義語 | パートナーシップ、ユニオンなど |
「アライアンス」とは?
「アライアンス」の意味を詳しく
「アライアンス」は、「同盟」という意味のカタカナ語です。国家間が結ぶ取り決めなどのことを指します。一方で、マスコミが使用する「アライアンス」には、他の意味もあります。それが、ビジネス用語で「企業同士の連携」です。
ある事業者同士が、連携し合って既存の事業や新規の事業を推し進めていくことを意味します。
「アライアンス」の使い方
- アライアンスを結ぶことで、サービスの向上を図る。
- エアライン同士がアライアンスを結んだので、消費者は恩恵を受ける。
- 日米のアライアンスの信ぴょう性に対して、疑念を抱く。
「アライアンス」は、主に国家間やビジネスにおいて使用される単語です。そのため、個人間のやり取りや、取り決めなどを「アライアンス」と表現しません。日本語で、提携や同盟と表現したい時に「アライアンス」が使えます。
①の例文は、ビジネスに関する例文です。「アライアンス」の効果について述べています。
まず、「アライアンス」を企業が他の企業と結びたい時は、自分の力だけでは事態をコントロールできない時です。自分が持っている資本や技術力では、自分がやりたいことができない時です。
そうした時、他の企業には、資本や技術があったとします。他社の資本や技術を利用するために「アライアンス」を結びます。
もちろん、資本や技術を提供してもらう代わりに、自分も何かを差し出さなければなりません。例えば、専門的な技術などです。こうして、「アライアンス」ができます。「アライアンス」は、一方的な提供ではなく、相互にメリットがある関係になることですので、注意しましょう。
②の例文は、同じくビジネスに関する例文です。しかしながら、「アライアンス」の異なった側面を表しています。「アライアンス」を結ぶことによって、資本や技術を受けることはもちろんです。メリットを受けるのは、企業だけでなく、消費者もメリットを受けます。
なぜならば、「アライアンス」によって今までできなかったようなサービスを提供することが可能になるからです。例文では、その一例としてエアラインを取り上げています。この例文では、消費者はどのエアラインに乗っても、マイルを相互に移動できることがメリットです。
エアラインだけでなく、その他にも「アライアンス」の例は存在します。全国の交通会社が「アライアンス」を組んだ結果、交通系ICカードを全国の都市圏で相互に利用できるようになりました。消費者にとって、とても嬉しいメリットでした。
③の例文は、国家間に関する例文です。国家間に対して「アライアンス」を用いる場合は、同盟という意味になります。国家がお互いに存在を認め合い、お互いの強みで弱みをカバーする状態です。
例文では、日米の「アライアンス」について取り上げました。日米の「アライアンス」とは、日米同盟のことです。日本に暮らしていると、最も生活に密接している「アライアンス」なので、頻繁に話題になります。
なぜなら、戦後の日本が、この「アライアンス」なしでは成り立たないからです。しかし、このことに関して疑念を抱く人も一定数います。例文では、この人たちの意見を取り上げました。
「アライアンス」は、相互が対等な関係で成り立ちます。しかしながら、同盟を結ぶ国の中には、フリーライダーと呼ばれる国が存在します。フリーライダーとは、何か対等なものを払ったり、貢献をしたりせずに「アライアンス」のメリットだけ享受することです。
分かりやすく例えると、チーム内で仕事をしない人です。仕事をしていないのに、他の人と同じ程度給料をもらっている人がフリーライダーです。このフリーライダーに日本が該当するのではないかと言っているのが、この例文の意味です。
「アライアンス」の語源
「アライアンス」の語源は英語の “alliance” です。不可算名詞で同盟という意味や、同盟を結ぶという行為自体を意味します。また、一方で縁組という意味もあります。この意味が、日本語の「アライアンス」とは異なります。
“alliance” は、「方向」という意味の “ad” と、「結ぶ」という意味の “ligare” の名詞形 “ally” が一緒になったことが語源です。
「アライアンス」の類義語
「アライアンス」には以下のような類義語があります。
- パートナーシップ:協力関係
- ユニオン:連結
「アライアンス」が利益のために結成されたものに対して、「パートナーシップ」では、協力という意味が強くなります。「アライアンス」よりも、友好的なニュアンスです。そのため、「パートナーシップ」は、協力関係や共同といった意味で訳されます。
実際に使用されている例では、「環太平洋パートナーシップ協定」が挙げられます。文章で実際に使用しするときは、「〜とパートナーシップを組む」というように使われます。
また、ビジネス用語でもあります。よく使用されるのは、海外です。イギリスの法律では2人以上の人たちが、金銭や役務など共同出資する事業や関係を「パートナーシップ」と呼びます。シンガポールでも、20人ほどの個人が営利目的の活動をする場合、その関係性を「パートナーシップ」と呼んでいます。
日本にはそのような取り決めはありませんが、海外ではカタカナ語でもこういう意味を持っています。
「ユニオン」も「同盟」という意味を持っています。しかしながら、「ユニオン」の場合は、「2つ以上のものを1つに統合したもの」や、「連結」という意味もあります。そのため、「1つにまとめる同盟」というニュアンスになります。
身近な例では、ヨーロピアンユニオンや、ユニオンジャックがあります。ヨーロピアンユニオンは、ヨーロッパを統合した超国家で、ユニオンジャックはイギリスの国旗です。
「ユニオン」を文章の中で使用する際は、例のように、名詞につけて使うことが多いです。
まとめ
以上、この記事では「アライアンス」について解説しました。
英語表記 | アライアンス(alliance) |
---|---|
意味 | 同盟 |
語源 | 英語のalliance |
類義語 | パートナーシップ、ユニオンなど |
「アライアンス」はビジネスや国家に用いるので、個人が生活する上で使うことは少ないです。もともと、個人に対して使用することがまれなのに加えて、難しい単語だからです。
しかしながら、もしビジネスや国家間のことについて詳しい知識を持ちたい場合には必須の単語です。英語でも同じ意味になるので、海外の企業と「アライアンス」を結ぶ際でも役に立つカタカナ語です。
ぜひとも、この記事で「アライアンス」の意味や使い方を少しでも確認して、将来使いこなせるようになりましょう。