「味を占める」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「味を占(し)める」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳などについてわかりやすく解説します。

☆「味を占める」をざっくり言うと……

読み方味を占(し)める
意味一度得をしたために、同じ方法で同じ利益を期待すること
類義語株を守りて兎を待つ
英語訳If one tastes success at gambling, it’s difficult to quit.(一度ギャンブルで得をすると、やめることが難しい。)

「味を占める」の意味をスッキリ理解!

味を占(し)める:一度得をしたために、同じ方法で同じ利益を期待すること

「味を占める」の意味を詳しく

「味を占める」とは、一度得をしたために、同じ方法で同じ利益を期待するという意味のことわざです。

たまたま成功したに過ぎないのにもかかわらず欲を出して、もう一度得をしようとするときに使います。そのため、犯罪やギャンブル、野生動物による被害など悪い意味になることがほとんどです。

しかし、よい意味として使っても問題ありません。ここでの「味を占める」の「味」とは、「利益」や「成功」という意味です。また、「占める」は「自分のものにする」ということを表します。

「味を占める」の使い方

  1. 一度、物を盗むのが成功すると味を占めてしまい、繰り返す可能性が高くなる。
  2. 近所の野良猫にエサをあげたら味を占めたのか、毎日来るようになってしまった。
  3. 自分の考えた勉強法で結果を出したことに味を占め、今ではさまざまな資格を取得している。

①と②、③の例文はいずれも、「一度得をしたために、同じ方法で同じ利益を期待する」という意味で「味を占める」ということわざを使っています。①と②の例文の場合は悪い意味で使っており、③の例文はよい意味で使っています。

「味を占める」の類義語

「味を占める」には以下のような類義語があります。

  • 株(かぶ)を守りて兎(うさぎ)を待つ:昔のやり方で成功したことから、同じ方法ばかりを繰り返すので進歩がないこと

株を守りて兎を待つは、大昔の中国の話に由来しています。農民が畑を耕していたところ、1羽のウサギが走ってきました。

農民がその姿を眺めていると、ウサギは畑にあった切り株にぶつかり、死んでしまいました。農民はウサギが切り株にぶつかれば、簡単に捕まえることができると考えました。そこで、仕事をやめて切り株を見守ることにしたのです。

しかし、ウサギを捕まえることができたのは単なる偶然だったため、その後切り株にぶつかるウサギはいませんでした。結果的に、農民の話は国中に広まり、笑いものになってしまいました。

「味を占める」の英語訳

「味を占める」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • If one tastes success at gambling, it’s difficult to quit.
    (一度ギャンブルで得をすると、やめることが難しい。)

まとめ

以上、この記事では「味を占める」について解説しました。

読み方味を占(し)める
意味一度得をしたために、同じ方法で同じ利益を期待すること
類義語株を守りて兎を待つ
英語訳If one tastes success at gambling, it’s difficult to quit.(一度ギャンブルで得をすると、やめることが難しい。)

一度うまくいったからといって、次も上手くいくとは限りません。1つのやり方にとらわれるのではなく、新しい方法を考えていきたいですね。