「相まって(あいまって)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、「相まって(あいまって)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「相まって」の意味をスッキリ理解!

相まって(あいまって):さまざまな要素が重なり合って

「相まって」の意味を詳しく

「相まって」とは、さまざまな要素が重なり合ってという意味の言葉です。

「相まって」の文法的解釈については、以下のように二通りの説があります。

「相まって」の文法的解釈
  1. 動詞「相まつ」と接続助詞「て」の連語
  2. 「相まって」という副詞

①の解釈では、一般的な動詞の変型として「相まって」が理解されます。

たとえば、動詞「する」に接続助詞「て」がつくと、「して」と形が変化します。

「相まって」もこれと同じ法則で、動詞「相まつ」に接続助詞がついた形であると解釈することができるのです。

  • 相まつ:お互いに信頼すること

「相まつ」とは、「お互いに信頼する」という意味の動詞です。「まつ」は漢字で書くと「待つ」でなく「俟つ」であり、「頼る」「頼りにする」という意味になります。

一方、②のように「相まって」で一つの副詞だとする辞書もあります。「相まつ」という動詞は、そのままの形ではほぼ使われず、「相まって」という定型化した言い回しで使われます。

「相まつ」は「相まって」という形で使われ、実際は動詞としての性質が薄れていると考えることができます。「相まって」は、次の動詞につなぐ言葉であるため、実質的には動詞を修飾する副詞としての役割を果たしていると考えることができます。

この場合、「相まって」は「相まつ」という動詞とは関係なく、独立した一つの言葉として扱われることになります。

「相まって」の使い方

  1. 彼女は明るい性格と家柄の良さが相まって、誰からにも好かれる理想的な人物に成長した。
  2. 広告に起用したタレントの好感度と、そのときの流行が両々(りょうりょう)相まって、その商品は爆発的に売れた。

上記の例文のように、「相まって」は「相まって」単体でも、「両々(りょうりょう)相まって」という定型表現でも使われます。

①の例文では、「明るい性格」と「家柄の良さ」という二つの要素が組み合わさることで、「理想的な人物に成長した」という結果が得られています。

「相まって」単体で使われる場合、絡み合っている要素は必ずしも二つである必要がありません。「AとBとC」と三つ以上並べることも、「AやBなど」と、具体例をすべては挙げずに説明することもできます。

 

②の例文では、「商品が爆発的に売れた」という結果になった理由を二つ挙げています。

「相まって」単体の場合は要素は三つ以上になることがありますが、「両々相まって」は、必ず要素が二つである場合に使われます。これは、「両」という字が「二つ」という意味を持つためです。誤って「AとBとC両々相まって」と表現しないよう注意しましょう。

「相まって」の類義語

相まってには以下のような類義語があります。

  • 重なり合って:互いに重なること
  • 相重なって:複数の要素が重なって、ある結果をもたらすこと
  • 相乗効果で:二つ以上のものが影響を与え合うことで、個々の要因が本来持つ以上の効果を得ること
  • シナジーを起こして:複数のものが影響を与え合って、よい結果を招くこと

「重なり合って」「相重なって」との違い

「相まって」「重なり合って」「相重なって」は、以下のような場合に使われます。

  • 相まって:複数の要素が重なり合って、それぞれの要素単体が持つ以上の結果が生まれた場合
  • 重なり合って:単に複数の要素が重なっている場合
  • 相重なって:複数の要素が重なり合って、何かしらの結果が生まれた場合
「相まって」「重なり合って」「相重なって」は、ほとんど同じような場面で使われますが、指している状況の範囲がそれぞれ少しずつ異なります。

「重なり合って」は、複数の要素が互いに重なっていることを表す言葉です。

たとえば、AとBとCという要素があったとき、AとBの要素が影響し合い、BとCの要素が影響し合い、AとCの要素が影響し合い……といったように、それぞれの要素が一方的でなく、複雑に作用し合っているようなイメージを与えます。

「相重なって」も、複数の要素が互いに重なり合っているイメージです。言葉自体の持つ意味は「重なり合って」と変わりませんが、「重なり合って」よりも一歩進み、絡み合った要素が何かしらの結果を生んだ場合に使われることが多くなります。

 

「相まって」は「重なり合って」「相重なって」よりさらに状況が限定的になります。

絡み合った要素が何かしらの結果を生み、かつその結果が、それぞれの要素が独立して生む結果より程度の大きなものになっている場合に使われます。

たとえば、AとBとCの三要素があるときに、AがAだけで生む結果、BがBだけで生む結果、CがCだけで生む結果をすべて足したものと比べ、ABCすべてが絡み合うことで生まれた結果の方が効果が高いような場合が想定されます。

「相乗効果で」「シナジーを起こして」との違い

「相まって」「相乗効果で」「シナジーを起こして」は以下のような場合に使われます。

  • 相まって:複数の要素が重なり合って、それぞれの要素単体が持つ以上の結果が生まれた場合
  • 相乗効果で:複数のものが影響を与え合うことで、個々の要因が本来持つ以上の効果を得ること
  • シナジーを起こして:複数のものが影響を与え合って、よい結果を招くこと
「相乗効果で」「シナジーを起こして」は、同じ意味の言い換え表現になります。「相乗効果」を英語で表現すると「シナジー」になるため、それぞれの概念は同じものであると言えます。

「相乗効果で」「シナジーを起こして」は、複数のものが影響を与え合い、個々の要素が起こしうる結果より、よい結果を得ることができた場合に使われます。

一方、「相まって」は、ポジティブな結果だけでなく、ネガティブな結果を得た場合にも使われます。つまり、悪い結果を引き起こす「要素A」と「要素B」が重なることで、より悲惨な結果になったというような場合にも使うことができるのです。

「相乗効果で」「シナジーを起こして」にはプラスのイメージがありますが、「相まって」は必ずしもそうではないため、場面に応じてそれぞれの言葉を使うとよいでしょう。

「相まって」の英語訳

相まってを英語に訳すと、次のような表現になります。

  • combind with
    (組み合わされて)
  • coupled with
    (二つのものが結びついて)

“combind with” の意味

combind with” は「組み合わされて」という意味の英語表現です。

重なり合う要素は並列で並べられるのではなく、 “A combind with B” のように、「Bと組み合わされるA」という形になります。

“coupled with” の意味

“couple” には、「二つのものを結びつける」という意味があります。

coupled with” という形で、「二つのものが結びついて」という意味になります。

“coupled with” の場合、結びつく要素は二つであり、三つ以上の場合には使うことができない表現です。

まとめ

以上、この記事では「相まって」について解説しました。

読み方相まって(あいまって)
意味さまざまな要素が重なり合って
類義語重なり合って、相重なって、相乗効果でなど
英語訳combind with(組み合わされて)

「相まって」はよく使われる一方、意外と意味がつかみにくい言葉でもあります。しっかりと使えるようにしましょう。