インド料理の名脇役といえば、鮮やかな赤色をしたアレですよね。鶏肉をスパイスに漬け込んでじっくりと焼いた料理です。焼きたてを頬張ると美味しいですよね。
それは、「チキンティッカ」でしょうか?「タンドリーチキン」でしょうか?その二つの違いは何でしょうか。
結論:切ってあるかどうかが違う
「タンドリーチキン」は、骨つきのまま焼き上げたものです。
どちらもインドやパキスタンを中心に食べられている料理で、味付けや調理道具はどちらも同じですが、大きさが異なっています。
「チキンティッカ」をもっと詳しく
「チキンティッカ」(چکن ٹکی : chicken tikka)は、食べやすく切った鶏肉を焼いたものです。
味付けはスパイスとヨーグルトなどです。タンドールという土でできた窯でじっくりと焼き上げられます。
「ティッカ」はウルドゥー語で「切り身」を意味します。英語の “piece” に近いニュアンスです。チキンティッカは骨がついていなかったり、串に刺して焼かれていることが多いですが、骨や串の有無は本質的な違いではありません。
切り身であれば何でもティッカなので、マトンティッカやフィッシュティッカなどもあります。
パニールティッカは、チーズ(パニール)を食べやすい大きさに切って味付けした料理を指します。チーズが切られているので、焼いていなくても「ティッカ」と呼ばれています。
ちなみに、チキンティッカ・マサラと言えば、チキンティッカをカレーソースに入れて出す料理です。チキンティッカを漬け込むために配合されたスパイスではありません。チキンティッカやタンドリーチキンを漬け込むスパイスを配合したものはタンドーリマサラと呼ばれます。
タンドーリマサラは地域や家庭ごとに配合が異なります。しかし、ニンニク、ショウガ、カイエンペッパーなどのスパイスは共通して使われています。また、食紅やウコンを使って真っ赤に色をつけています。
「タンドリーチキン」をもっと詳しく
「タンドリーチキン」(ٹنڈووری چکن : tandoori chicken) は、骨つきの鶏肉をタンドーリマサラやヨーグルトに漬け込んでタンドールで焼き上げたものです。
ウルドゥー語の発音に近いのは、「タンドーリ」です。
「タンドール」で焼かれた鶏肉が「タンドーリ」チキンなのは、ウルドゥー語で「タンドールの」(「タンドール」の形容詞形)が「タンドーリ」だからです。
タンドールでは、ナーンやチキンティッカなど、鶏肉以外にも様々な料理が作られます。土でできた筒形の窯で、内側の壁に貼り付けてナーンが焼かれ、真ん中で肉が焼かれます。
まとめ
以上、この記事では、「チキンティッカ」と「タンドリーチキン」の違いについて解説しました。
- チキンティッカ:切ってある鶏肉
- タンドリーチキン:骨つきの鶏肉