今回ご紹介する言葉は、熟語の「簡潔(かんけつ)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「簡潔」をざっくり言うと……
読み方 | 簡潔(かんけつ) |
---|---|
意味 | 表現が簡単で要領を得ていること |
語源 | 「簡単であること」「いさぎよく、すっきりしていること」という意味の漢字から |
類義語 | 端的、簡明、単純など |
対義語 | 冗長など |
英語訳 | brief, shortly, concisely |
「簡潔」の意味をスッキリ理解!
「簡潔」の意味を詳しく
「簡潔」とは、表現が簡単で要領を得ていることという意味です。単に簡単に短く伝えることではなく、抑えるべきポイントを理解した上でわかりやすく、無駄がない表現をすることを意味します。
「簡潔」は教えることや話すこと、説明するときに使用される表現です。たとえば、ビジネスの場面では限られた時間の中でプレゼンテーションや会議をする必要があり、「簡潔」に話すことが非常に求められてきます。
しかし、あまりに短すぎると説明不足に陥ってしまい、肝心な部分が相手に伝わらない可能性があります。「簡潔」に話すには、要点をしっかり抑えた上で無駄な部分を省く必要があります。
「簡潔」の使い方
- 会議内容を簡潔に教えてください。
- ここはより簡潔に伝えた方がわかりやすいでしょう。
- 簡潔に言うと、この企画書では通らないだろう。
「簡潔」は何か情報を相手に伝えるときに「簡潔に〜する」の形で使われます。逆に情報を伝える場面でない時には「簡潔」はあまり用いられません。
よくある言い回しは、「簡潔に話す」「簡潔に伝える」「簡潔に教える」「簡潔に説明する」などです。
対面の話し言葉としても、メールや書類の書き言葉としても使うことができます。
他にも、③の例文のように「簡潔に言うと」と文頭で前置きをして、結論を最初に述べることをアピールする表現もあります。この表現を用いることで理由や経緯などを話す前に、一番伝えたいポイントを先に言うことができます。
「簡潔明瞭」とは
「簡潔明瞭」は「単純ではっきりしていてわかりやすいこと」という意味です。
「簡潔」の意味合いをより強調したい時に「簡潔明瞭」を用いられます。「明瞭」は「はっきりしていて見やすいこと」という意味です。
「簡潔」の語源
「簡潔」を構成する漢字の意味は、それぞれ以下の通りです。
- 簡:簡単であること
- 潔:いさぎよく、すっきりしていること
2つの漢字の意味を合わせると、「簡潔」は「簡単ですっきりしている」という意味になります。ここから無駄がない様を意味するようになりました。
「簡潔」の類義語
「簡潔」には以下のような類義語があります。
- 端的:明白で、手っ取り早く確信に触れるさま
- 簡明:簡単ではっきりしているさま
- 単純:込み入っていないさま
- シンプル:単純であること
- 簡素:かざりけがなく、簡単なこと
- 手短:話し言葉をとにかく短くすること
- 簡約:短くわかりやすくすること
「端的」は「簡潔」と意味が似ています。「端的」は手間なく要点をズバリと抑えていることであるのに対し、「簡潔」は表現がすっきりとしていて少ない言葉数で物事を伝えることであるというニュアンスの違いがあります。
「シンプル」や「簡素」は情報伝達においてだけでなく、家の間取りや物のデザインなどに対しても使われるため、非常に幅広いと言えます。
「簡潔」の対義語
「簡潔」には以下のような対義語があります。
- 冗長:無駄が多く、長いこと
- 冗漫:長くてだらだらとしていること
- 長たらしい:期間について比較的長いさま
- 長々しい:比較的長いこと
- 便々:何もせずにいたずらに時を過ごすこと
「簡潔」の英語訳
「簡潔」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- brief
(簡単な・簡潔な) - shortly
(簡潔に) - concisely
(簡単に)
- He left me a brief note.(彼は私に簡潔なメモをおいていった。)
- The history is summed up concisely in this book.(歴史がこの本に簡潔に要約されている。)
まとめ
以上、この記事では「簡潔」について解説しました。
読み方 | 簡潔(かんけつ) |
---|---|
意味 | 表現が簡単で要領を得ていること |
語源 | 「簡単であること」「いさぎよく、すっきりしていること」という意味の漢字から |
類義語 | 端的、簡明、単純など |
対義語 | 冗長など |
英語訳 | brief, shortly, concisely |
「簡潔」はビジネスにおいてもよく使われる言葉です。正しい意味を今一度抑えておきましょう。