今回ご紹介する言葉は、熟語の「雰囲気(ふんいき)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「雰囲気」をざっくり言うと……
読み方 | 雰囲気(ふんいき) |
---|---|
意味 | 景色やその場にいる人たちが作り上げている空気感 |
類義語 | ムード、空気 |
英語訳 | an atmosphere |
「雰囲気」の意味をスッキリ理解!
「雰囲気」の意味を詳しく
「雰囲気」とは、景色やその場にいる人たちが作り上げている空気感のことです。
「ふいんき」という読み方をする人もいますが、これは誤読です。
「雰」は「気分」や「気配」といった意味を持ち、「ふん」と読みます。同様に、「井」は「い」、「気」は「き」と読みます。一字一字の読み方は難しくないため、漢字とセットで覚えると混乱しません。
「雰囲気」の使い方
- 初めてのデートでは、オシャレな雰囲気のカフェに行った。
- 私も彼女も穏やかな性格だったので、いい雰囲気で話し合いを終えることができた。
上記の例文のように、「雰囲気」は、その場の景色や装飾の様子であったり、他人との関係性であったりといったものの良し悪しを判断するのに使われます。
①の例文では、カフェの装飾や明かりの点き方などが、「オシャレ」と言える様子であったことを「雰囲気」という言葉で表現しています。
②の例文では、「私」と「彼女」の間に流れる空気感が、「話し合い」という一見悪化しそうな場においても良好であったことを表現しています。
「雰囲気」は目に見えるものではない一方、これらの例文のように、「オシャレ」「よい」という具体的な評価とともに使われることが多くなります。
「雰囲気」の類義語
雰囲気には以下のような類義語があります。
- ムード:その場の情緒的な趣き
- 空気:その場の人々の間を支配している、全体の気分
「ムード」「空気」はどちらも「雰囲気」同様、その場の、目には見えないが確かに感じ取れる特定の感じを表す言葉です。
「ムード」は、「雰囲気」の中でも、特に情緒的でロマンチックな印象を与えるものを指します。
「雰囲気」と「空気」の違い
「空気」は、複数人の人同士の間に流れる暗黙の雰囲気を指します。
「雰囲気」と「空気」には、以下のような違いがあります。
- 雰囲気:「いい雰囲気」「明るい雰囲気」といったポジティブな場面で使われやすい
- 空気:「嫌な空気」「気まずい空気」といったネガティブな場面で使われることが多い
「ムード」も「空気」も「雰囲気」に置き換えることが可能ではありますが、それぞれ少しずつニュアンスが変わるので、状況に合わせて使い分けましょう。
「雰囲気」の英語訳
雰囲気を英語に訳すと、次のような表現になります。
- an atmosphere
(雰囲気)
“atmosphere” は「大気」「空気」「雰囲気」という意味の英単語です。
基本となる意味は日本語の「空気」と同じで、目には見えないがどこにでも存在しているものというニュアンスです。
“an atmosphere” と “the atmosphere” の違い
“atmosphere” は冠詞 “a” と “the” 、どちらが付くかによって意味が異なります。
冠詞ごとの意味の違いは以下の表のとおりです。
a と the の違い | 意味 | 例 |
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an atmosphere |
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the atmosphere |
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“an atmosphere”
冠詞 “a” が付く場合は、物質的な「空気」という意味にも、形を持たない「雰囲気」という意味になります。“atmosphere” は母音から始まる単語なので、直接付く場合、冠詞 “a” は “an” という形になります。
ただし、“an atmosphere” と単独の形で使われることはほとんどありません。
上の例のように、 “humid (湿った)” や “mysterious (幻想的な)” といった形容詞を補い、直前に「どんな空気・雰囲気か」という説明が合わさります。
“the atmosphere”
冠詞 “the” が付く場合には「大気」「大気圏」という意味です。
ただし、“the atmosphere of the place (その場所の雰囲気)” のように、特定の「空気」や「雰囲気」を指すときに “the” が付く場合もあります。
それぞれ直前の単語の種類や文脈によって、 “atmosphere” が何を意味するかを判断できます。
まとめ
以上、この記事では「雰囲気」について解説しました。
読み方 | 雰囲気(ふんいき) |
---|---|
意味 | 景色やその場にいる人たちが作り上げている空気感 |
類義語 | ムード、空気 |
英語訳 | an atmosphere |
「雰囲気」はごく一般的な言葉でありながら、読み間違いの多い言葉でもあります。使用頻度が多いため、間違えないようにしたいですね。