「シンジゲート」の意味とは?英語までわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「シンジゲート」です。

「シンジゲート」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。

☆「シンジケート」をざっくり言うと……

英語表記シンジゲート(syndicate)
意味製品の共同販売に関する独占形態・複数の金融機関で結成される証券引受団体・大規模な犯罪組織
語源「企業組合」という意味の英単語 “syndicate”
類義語証券引受団

「シンジゲート」の意味をスッキリ理解!

シンジゲート(syndicate):製品の共同販売に関する独占形態・複数の金融機関で結成される証券引受団体・大規模な犯罪組織

「シンジゲート」の意味を詳しく

「シンジゲート」には、大きく分けて以下の3つの意味があります。

  • 製品の共同販売に関する独占形態
  • 複数の金融機関で結成される証券引受団体
  • 大規模な犯罪組織

それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。

「製品の共同販売に関する独占形態」という意味

「シンジゲート」には、「製品の共同販売に関する独占形態」という意味があります。

「シンジゲート」は、「共同販売カルテルの発展した形」です。そもそも「カルテル」とは、競合企業同士が、商品やサービスなどの販売価格や数量を話し合って決める協定や、その企業連合のことです。

ただし「カルテル」は価格・数量協定以外の面では、企業同士が競争を行います。それに対して「シンジゲート」では、加盟する企業が共同で別の組織を結成し、生産まで共同で管理を行います。

「シンジゲート」は、「カルテル」よりも強固な協力関係であると言えます。

 

現代では、この「シンジゲート」は、独占禁止法によって禁止されています。

「複数の金融機関で結成される証券引受団体」という意味

「シンジゲート」には、「複数の金融機関で結成される証券引受団体」という意味があります。

証券会社は、株式や債券(さいけん)などの有価証券を買い取り、またそれを販売するという「アンダーライティング業務」を行います。

この「アンダーライティング業務」は、扱う証券の金額が大きくなるほど、売れ残ったときのリスクも大きくなってしまいます。

このリスクを分散したり、資金力や販売力を確保するために、1社だけでなく複数の金融機関が結成する団体を「シンジゲート」と表します。

 

また、「ひとりの顧客に、複数の金融機関が融資をするローン」のことを「シンジゲートローン」と言います。

「シンジゲートローン」でも、顧客が破産した際のリスクを分散できるなどのメリットがあります。

「大規模な犯罪組織」という意味

「シンジゲート」には、「大規模な犯罪組織」という意味があります。

この意味で使われる場合には、「犯罪シンジゲート」という言葉で使われることが多いです。

数人が協力して犯罪を行う複数犯のことではなく、テロ組織などの組織として結成されている団体のことを「シンジゲート」と言います。

その他の「シンジゲート」の意味

  • シンジゲートデータ
  • 競馬のシンジゲート
  • ウイスキーのシンジゲート

「シンジゲートデータ」の意味

「シンジゲートデータ」とは、「契約した会員に対してのみ提供されるデータ」のことです。

「シンジゲートデータ」の具体例としては、テレビの視聴率などが挙げられます。

【競馬】「シンジゲート」の意味

競売において「シンジゲート」とは、「種牡馬の種付の権利を分配するために組織される株主の集まり」を表します。

競馬では、足の速い馬の遺伝子が重要だと考えられています。

そのため、優秀な種牡馬の株を数十株に分けて分配し、その保有株数に応じて種付けの権利を得るシステムが存在するのです。

【ウイスキー】「シンジゲート」の意味

伝説的なブレンデッドウイスキーのひとつに、「シンジケート58/6」があります。

1958年にスコットランドの港町リースで、ウイスキーが好きな6人が集まって作ったとされるウイスキーです。

「1985年」の下2桁と、作ったメンバーの人数が名前の由来になっています。

「シンジゲート」の使い方

「シンジゲート」には以下のような使い方があります。

  1. シンジゲートは、現在法律で禁止されています。
  2. 高額な証券の引き受けに際して、シンジゲートを作ることとなった。
  3. この国の国民は、犯罪シンジゲートの脅威に怯えながら生活している。

「シンジゲート」の語源

「シンジゲート」の語源は英語の “syndicate” です。

英語の “syndicate” には、以下のような意味があります。

  • 企業組合
  • 理事会
  • 評議会
  • 組織暴力団

“syndicate” は、さまざまな種類の「集団」や「組合」を表す英単語です。

「シンジゲート」の類義語

「シンジゲート」には以下のような類義語があります。

  • 証券引受団: 有価証券の引き受けのために、複数の金融機関が結成する団体

まとめ

以上、この記事では「シンジゲート」について解説しました。

英語表記シンジゲート(syndicate)
意味製品の共同販売に関する独占形態・複数の金融機関で結成される証券引受団体・大規模な犯罪組織
語源「企業組合」という意味の英単語 “syndicate”
類義語証券引受団

「シンジゲート」には、3つの異なる意味がある言葉です。金融やビジネスの分野で使われる少し難しい言葉なので、この機会にしっかりと理解しておきましょう。