今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「パビリオン」です。
「パビリオン」の意味、固有名詞としての「パビリオン」、使い方、語源についてわかりやすく解説します。
☆「パビリオン」をざっくり言うと……
英語表記 | パビリオン(pavilion) |
---|---|
意味 | 仮設の建造物・大型のテント・別館・あずまや・張り出し |
語源 | 「仮設の建造物」という意味の英単語 “pavilion” |
「パビリオン」の意味をスッキリ理解!
「パビリオン」の意味を詳しく
「パビリオン」の主な意味は、以下の4つがあります。
- (主に展示場などに用いる)仮設の建造物
- 大型のテント
- 別館・別棟
- (庭園などの)あずまや
- (建物などの)張り出し
それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。
「仮設の建造物」の意味
「パビリオン」には、「仮設の建造物」という意味があります。特に、展示会や博覧会のために用いられる仮設の建造物のことを表します。
大きな展示会や博覧会などが開催されるときに、常設の建物だけでは面積が足りなかったり、そもそも建物の無い場所で開催されたりすることがあります。
その際に、臨時的に作られる建物を「パビリオン」と呼ぶのです。この仮設の建造物は、展覧会などの終了後に取り壊されてしまう場合もありますが、そのまま利用され続けることもあります。
また、このような意味から、「パビリオン」は「美術館」や「博物館」「展示館」の個々の建物を表す意味を持つようにもなりました。
もともと「パビリオン」は、「展示会や博覧会のための仮設の建造物」という意味でしたが、現在では「仮設か常設か」に関わらず使われるのです。
「大型のテント」の意味
「パビリオン」には、「大型のテント」という意味があります。
「大型のテント」という意味も、➊の「展示会や博覧会のために用いられる仮設の建造物」という意味から派生してできたものです。
「展示会や博覧会のために用いられる仮設の建造物」に、大型のテントが用いられることが多かったためです。
仮設の建造物は、その後取り壊されてしまうことも多いため、簡易的なつくりをしていることが多かったのです。
「別館・別棟」の意味
「パビリオン」には、「別館・別棟」という意味があります。
「本館の建物と隣接した場所につくられる建物」のことを表す言葉です。
「あずまや」の意味
「パビリオン」には、「あずまや」という意味があります。「あずまや」とは、庭園や公園などに、休憩や展望のために設けられた、簡素な造りの小さな建物のことです。
簡素な造りとは、四方の柱と屋根だけの形の建物のことです。
「あずまや」は、漢字で「東屋」と表記されることもあります。
「張り出し」の意味
「パビリオン」には、「張り出し」という意味があります。
「張り出し」は建築の分野で、外壁から外側へと出っ張っている部分のことを指します。
固有名詞としての「パビリオン」
「パビリオン」は、文章の中で、上記のような意味で使われることは非常に少ないです。ほとんどの場面で「パビリオン」は、建物の名前や展覧会の名前の中で、固有名詞として使用されます。
- バルセロナパビリオン:1929年のバルセロナ万博でドイツ館として建てられた建築物
- ガスパビリオン:大阪万博で出展された展示館
- 古河グループパビリオン:大阪万博で出展された展示館
以上のように、万博などのために建てられた建物に対して「パビリオン」がよく使われます。
日本では、大阪万博を機に、「パビリオン」というカタカナ語広く定着しました。
「パビリオン」の使い方
「パビリオン」には以下のような使い方があります。
- バルセロナパビリオンの再建を祝うパーティーを開こう。
「パビリオン」の語源
「パビリオン」の語源は英語の “pavilion” です。
英語の “pavilion” には、以下のような意味があります。
- 仮設の建造物
- 大型テント
- あずまや
- 休憩所
- 展示会
英語の “pavilion” は、カタカナ語の「パビリオン」とほとんど同じ意味で使われています。
まとめ
以上、この記事では「パビリオン」について解説しました。
英語表記 | パビリオン(pavilion) |
---|---|
意味 | 仮設の建造物・大型のテント・別館・あずまや・張り出し |
語源 | 「仮設の建造物」という意味の英単語 “pavilion” |
「パビリオン」には、複数の意味があるので、この機会にしっかりと理解しておきましょう。