「シラフ」の意味とは?素面との違いは?語源からネットでの使い方まで

言葉

シラフは「お酒に酔ってない普通の状態」という意味です。

飲み会の席でシラフという言葉を聞いて、意味がわからないと感じた方も多いのではないでしょうか。

この記事ではシラフの意味から使い方まで詳しく解説しています。

☆「シラフ」をざっくり言うと……

読み方シラフ
意味お酒に酔っていない普通の状態
漢字表記素面
白面
語源シラフの語源は「顔面の状態」
類義語正気
素顔
本性
対義語狂気
酔顔
酔狂 など
英語訳right mind
sober
not drunk

「シラフ」の意味

シラフ

  1. お酒を飲んでない状態
  2. 普通の状態

ほとんどの場面で「お酒を飲んでない状態」という意味で用いられます。

「シラフ」の漢字表記と語源

シラフの漢字表記には以下の2種類があります。

  • 素面
  • 白面

それぞれの漢字表記について詳しく見ていきましょう。

素面

素面はもともと「すめん」と読む言葉でした。

素面には以下のような意味があります。

素面すめん

  1. 剣道や能楽でお面をつけていないこと
  2. 化粧をしていない顔のこと

お面をつけたり、化粧をしたりすると素の顔ではなくなりますよね。

お酒に酔った時も顔が赤くなったり、普段はしない行動をしたりして、素の顔ではなくなることから、シラフの意味で使われるようになりました。

白面

白面はもともと「はくめん」と読む言葉でした。

白面には以下のような意味があります。

白面はくめん

  1. 素顔
  2. 色白の顔
  3. 年齢が若く、経験が浅い人

色白で顔が美しい男性を「白面(はくめん)の貴公子」と呼んだり、経験の浅い若者を「白面(はくめん)の書生」と呼んだりして使います。

お酒を飲むと顔が赤くなりますよね。

逆に言えば、普段の顔はお酒を飲んでいる時より白い顔ということになります。

ここから、白面が「酒を飲んでない状態」の意味で用いられるようになりました。

「シラフ」の使い方

シラフは酔ってない普通の状態を指す時に用いられる言葉です。

「シラフでは言えない」などの形で用いられます。

また、本当は酔っている人がそれを隠すために「シラフだ」と主張することが多いです。

  1. 彼は酔っぱらっているのに、シラフを装っている。
  2. 何を言っているのか全く理解できないが、本当にシラフなのだろうか?
  3. そんなことシラフじゃ言えないよ。
  4. もうとっくにシラフの状態だよ。
  5. 彼女はお酒に強く、どんな時でもシラフの状態を保っている。
  6. 彼の顔は赤くなっていて、シラフではないようだった。
  7. シラフじゃないのに運転しようとする友達を止める。
  8. 飲み会の雰囲気にのまれてシラフの生酔いになってしまった。
    ※シラフの生酔い:お酒を飲んでないのに酔っ払った様子になること

「シラフ」の類義語

シラフには以下のような類義語があります。

  • 正気(しょうき)
    異常のない精神状態・本気
  • 素顔(すがお)
    化粧していない顔・酒に酔っていない時の顔
  • 本性(ほんしょう)
    本来持っている性質

「正気」の意味:異常のない精神状態・本気

正気は異常のない精神状態・本気という意味です。

「正気の沙汰(さた)とは思えない」「正気を失う」などの形で用いられることが多いです。

例文
  • 高校を中退するなんて正気の沙汰とは思えない。
  • 彼はついに正気を失ってしまった。

「素顔」の意味:化粧していない顔・酒に酔っていない時の顔

素顔は化粧していない顔・酒に酔っていない時の顔という意味です。

「隠れていた本当の性格」というニュアンスで用いられることが多いです。

例文
  • ドキュメンタリー番組でスター選手の素顔が明らかになった。

「本性」の意味:本来持っている性質

本性は本来持っている性質という意味です。

外見の状態というよりは、内面について述べる言葉です。

例文
  • 穏やかだと思っていた男が酔って本性をあらわす。

「シラフ」の対義語

シラフには以下のような対義語があります。

  • 狂気(きょうき)
    気が狂っていること
  • 酔顔(すいがん)
    酒に酔った顔
  • 酔狂(すいきょう)
    普通は人のしないようなことを、好んですること
  • 泥酔(でいすい)
    ひどく酒に酔う
  • 酩酊(めいてい)
    ひどく酒に酔った状態のこと

「狂気」の意味:気が狂っていること

狂気とは、気が狂っていることという意味です。

正気ではない精神状態のことを指します。

例文
  • 彼が一心不乱に取り組むさまは狂気に近いものを感じさせた。

「酔顔」の意味:酒に酔った顔

酔顔とは、酒に酔った顔という意味です。

小説などで用いられることはありますが、会話の中で用いられることはほとんどありません。

例文
  • 彼が日本酒を一口飲んだ時には、すでに酔顔だった。

「酔狂」の意味:好奇心から人とは異なる行動を取ること

酔狂とは、好奇心から人とは異なる行動を取ることです。

酔った状態を表すわけではありませんが、まるで酔っているかのように常識はずれの行動をすることを指します。

例文
  • 真冬に半袖で旅行とは酔狂なことだ。

「泥酔」の意味:ひどく酒に酔う

泥酔とは、「ひどく酒に酔う」という意味です。

泥酔の状態になると歩けなくなったり、意識がしっかりせず寝てしまったりします。

例文
  • 泥酔して眠ってしまった同僚をなんとか自宅まで連れ帰る。

「酩酊」の意味:ひどく酒に酔った状態のこと

酩酊とは、ひどく酒に酔った状態のことです。

ふらつきながらも歩くのは可能な状態です。

例文
  • 酩酊状態で帰宅して妻に怒られた。

「シラフ」の英語訳

シラフを英語に訳すと、次のような表現になります。

  • right mind
    (通常の状態)
    例:He is acting quite weird but he is totally in his right mind.
    (彼の行動は普通ではないが、極めて「シラフ」の状態である。)
  • sober
    (お酒に酔っていないこと)
    例:I am totally sober as I haven’t drank any of alcohol what’s so ever.
    (アルコールを一滴も飲んでいないため、完全に「シラフ」です。)
  • not drunk
    (酔ってない)
    例:You must not make yourself drunk.
    (酔うほど飲むな。)

「シラフ」のまとめ

以上、この記事ではシラフについて解説しました。

読み方シラフ
意味お酒に酔っていない普通の状態
漢字表記素面
白面
語源シラフの語源は「顔面の状態」
類義語正気
素顔
本性
対義語狂気
酔顔
酔狂 など
英語訳right mind
sober
not drunk

シラフは酒に酔ってない状態を表す言葉です。

酒を飲むのは良いですが、飲まれないようにしたいですね。