「お化け」や「幽霊」は、いくつになっても怖いものです。それでも私たちはお化け屋敷に行ったり、ホラー映画を観たりと恐怖を娯楽として楽しむこともあります。そんな「お化け」と「幽霊」は同じ意味として使われがちですが、実は違います。
今回は「お化け」と「幽霊」の違いについて解説します。
結論:お化けは奇妙な形をした物、幽霊は死んだ生物の霊
「お化け」は「お化けカボチャ」のように、本来の形から大きく変化した物のことを指します。
「幽霊」はこの世に未練があり、成仏できなかった生物の霊のことを指します。
「お化け」をもっと詳しく
「お化け」とは、本来の形から大きく変化した奇妙な物のことを指します。
巨大に成長した野菜を「お化けカボチャ」や「お化けキュウリ」などと表現するのが実際の使用例です。程度の大きさを表現するために「お化け」が使われています。
また「お化け屋敷」のように、幽霊や妖怪など恐怖を与える不気味な物の総称として「お化け」が使われることもあります。
「お化け」の使い方の例
- 森でお化けのような犬に出会った。
- 夜ふかしをしていると、お化けが出て来る。
①の例文は、奇妙な形をした物としての「お化け」の使い方です。
②の例文は、不気味な物の総称としての「お化け」の使い方です。大人が子どもに言うことを聞かせるために、このような脅しをすることがあります。
「幽霊」をもっと詳しく
「幽霊」は、亡くなったが成仏できなかった生物の霊のことを指します。
また動物や植物など、人間以外の幽霊もあります。もとの生物は違っても、幽霊には以下のような共通点があります。
- 生きていたときの姿で現れる
- 丑三つ時(午前2時から午前2時半)に現れる
- この世に因縁がある
日本では幽霊は足のないものとして描かれることが多いのですが、西洋の幽霊は足が生えていることが多いです。
また、西洋の幽霊は、午前0時から1時に出現するとされています。幽霊という共通の存在はあれど、そこには文化の違いがあります。
「幽霊」の使い方の例
- 夜の墓には幽霊が出そうだ。
- 先ほど病院で幽霊を見た気がする。
①の例文は、夜の墓で幽霊と出会うことを恐れることについて書かれています。死者の霊である幽霊と墓は縁があります。
②の例文は、幽霊を見たということについて書かれています。霊感の強い人は幽霊を目撃することがあります。
関連語「妖怪」との違い
「お化け」と「幽霊」の関連語として「妖怪」があります。妖怪は、『妖怪ウォッチ』や『ゲゲゲの鬼太郎』など子ども向けの娯楽作品にも登場するため、親しみやすい印象を持っている方もいるのではないでしょか。以下は関連語「妖怪」の解説です。
「妖怪」は、人智を超えた不気味な存在のことを指します。
妖怪は民間伝承や文学作品などで昔から描かれてきました。中でも鬼、河童、天狗は「日本三代妖怪」と呼ばれるほどで、私たちの生活にも根付いています。
また、幽霊とは出現する時間が異なります。妖怪は「逢魔時(えんまどき)」や「大禍時(おおまがとき)」と呼ばれる時間、すなわち午後5時から午後7時の黄昏(たそがれ)時に出現します。幽霊よりも早い時間です。
まとめ
以上、この記事では、「お化け」と「幽霊」の違いについて解説しました。
- お化け:本来の形から大きく変化した物のこと
- 幽霊:成仏できなかった生物の霊のこと
より正確に文章を読解するためにも、このような言葉の意味をきちんと押さえることが大切です。