今回ご紹介する言葉は、熟語の「喧騒(けんそう)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「喧騒」をざっくり言うと……
読み方 | 喧騒(けんそう) |
---|---|
意味 | やかましく騒ぐ声や音 |
類義語 | 雑踏、騒音 |
対義語 | 静寂、閑静 |
英語訳 | noise(うるさい、騒がしい)、hustle(騒がしい、あわてて)など |
「喧騒」の意味をスッキリ理解!
「喧騒」の意味を詳しく
「喧騒」とは、物事や人声が騒がしいことを表す言葉です。話し声や大きな物音が入り混じっていて、ガヤガヤと騒がしい様子を「喧騒」と言います。 また、単純に騒がしいというよりも「やかましい」といった、ネガティブなニュアンスも含まれる場合があります。
「喧騒」には上記のニュアンスの他にも、「人が多く集まる場所で、話し声や足音などによって生じるざわめき」といったニュアンスも含まれています。
「都会の喧騒」などのように、都会や繁華街など比較的大きい場所で、人の声・足音・車のクラクション・店のディスプレイの映像音などが入り混じっていて騒がしいことを表す言葉としてよく使用されます。
また、「喧騒」を「喧噪」と表記する場合もあります。「喧」「騒」「噪」も全て、「うるさい」「騒がしい」といったことを表す漢字であり、同じ意味の言葉を重ねることで、その意味を強調しています。
「喧騒」の使い方
- 高原のホテルへ旅行し、都会の喧騒をしばらく忘れた。
- 居酒屋に足を踏み入れた途端、店内の喧騒と熱気に包まれた。
- たとえ喧騒のなかでも、孤独を感じることがある。
全ての例文で「騒がしい」「やかましい」といった意味が共通しています。
②の例文では「喧騒」を使用することで、「居酒屋が人で混み合っている様子」を表現しています。この場合、類義語の「雑踏」という言葉を用いて、「雑踏とした店内の熱気に包まれた」と表現することもできます。
「喧騒」の類義語
「喧騒」には以下のような類義語があります。
- 雑踏:大勢の人で混み合うこと
- 騒音:騒がしい音
どちらの類義語にも、「騒がしい」というニュアンスが共通しています。
「雑踏」とは「大勢の人で混み合っている状態」を表す言葉であり、「人の声や行動などによって騒がしい」といったニュアンスがあります。あくまで、人が原因で騒がしいといった点が「喧騒」との違いです。
また、「騒音」とは「うるさい音」「やかましい音」といった意味を持つ言葉です。「喧騒」が「騒がしいこと」を表すのに対して、「騒音」は「騒がしい音」を表すという違いがあります。
「喧騒」の対義語
「喧騒」には以下のような対義語があります。
- 静寂:静かなこと
- 閑静:もの静かで、ひっそりとしているさま
「静寂」は、全く音が聞こえない状態というより、「音がせずどこか寂しい様子」という意味合いで使われています。
たとえば、「辺りは静寂に包まれている」のように、「静かな状態」を表す場合に使うことが多い言葉です。 また「静寂」には、人の心の様子を表すことがあり、この場合は「心が落ち着いていて、ゆとりがある様子」という意味で用います。
「閑静」は「土地や家屋などが、静かで落ち着いていること」を表す言葉です。たとえば、「閑静な街」のように、「物静かで落ち着きのある街」という意味で使われます。また、普段は人が多くて賑わっている場所でも、何らかの理由でひっそりしているときは「閑静」と表す場合があります。
「喧騒」の英語訳
「喧騒」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- noise
(うるさい、騒がしい) - hustle
(騒がしい、あわてて) - bustle
(騒がしい、にぎやかな)
noiseはカタカナ語として「ノイズ」というように、「うるさいこと」を表す基本的な英単語です。
まとめ
以上、この記事では「喧騒」について解説しました。
読み方 | 喧騒(けんそう) |
---|---|
意味 | やかましく騒ぐ声や音 |
類義語 | 雑踏、騒音 |
対義語 | 静寂、閑静 |
英語訳 | noise(うるさい、騒がしい)、hustle(騒がしい、あわてて)など |
「喧騒」は、日常的に使う言葉であるため、しっかりと意味や使い方について確認しておきましょう。