「一同」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「一同(いちどう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「一同」をざっくり言うと……

読み方一同(いちどう)
意味その場にいる関係者、仲間全体
語源「ひとつにする」「おなじ」という意味の熟語から
類義語満場、全会、面々など
英語訳together, all of us, on behalf of~

「一同」の意味をスッキリ理解!

一同(いちどう):その場にいる関係者全員、仲間全体

「一同」の意味を詳しく

「一同」とは、その場にいる関係者全員、仲間全体のことを意味します。

「社員一同」「スタッフ一同」などの使い方をする際には、「社員全員」「スタッフ全員」を意味します。口語でも使いますが、ご祝儀などでも使われます。

さらに「一同」はみんなが心を一つにして物事を行うことという意味もあります。そこにいる人全員からの気持ちが表れていることを伝えたい場面で使います。

 

「一同」に含まれる人数に決まりはありません。一般的には、2名までは連名で書くことができるので、3名以上の場合に「一同」とまとめることが多いです。

また、「一同」は先輩や後輩などの上下関係はないので、年齢や経験の差があっても一括りにすることができます。

「一同」の使い方

  1. 社員一同より、ささやかながら贈り物をさせていただきます。
  2. 従業員一同、ご来店を心よりお待ちしております。
  3. 一同ご起立お願いいたします。
  4. 国会で採択された案に、一同は困惑した。

「一同」は2つの使い方があります。

  1. 集団のあとに「一同」をつける
  2. 「一同」を名詞として単体で使う

①のパターンは、「社員一同」「関係者一同」など、一括りにしたい人全員の総称としての団体名の後に「一同」を付け加える形です。

ビジネスシーンでよく使われる「社員一同」は、ほとんどの場合、社長を含む社員全員を意味します。ただし、結婚式やお葬式などで御祝儀やお香典が必要になる場面では、社長と役員は社員と金額の差が生じることがあるので注意が必要です。

会社内で異動になった人を送り出すための贈り物などを送る機会もあります。自発的にお金を出した人だけの場合には「有志一同」と表記します。全員で一律お金を出し合った場合には「社員一同」と表記します。

 

②の「一同」を単体で使う例として、「一同、礼」があります。全員で揃ってお辞儀をすることで敬意を示します。このようにしてその場にいる人全員に呼びかけをするときにも使います。

「一同」の語源

「一同」を構成する漢字の意味は、それぞれ以下の通りです。

  • :ひとつにする、全部
  • :おなじ、ひとしい、仲間

ここから「一同」は、仲間を一つにするという意味になります。

「一同」の類義語

「一同」には以下のような類義語があります。

  • 満場:その場にいる全員
  • 全会:何らかの会に所属している関係者全員
  • 面々:一人一人
  • 一行:一緒に旅をしている仲間

「満場」「全会」は、「満場一致」「全会一致」などの四字熟語があることからも全体が一つにまとまるという意味が浮かぶかと思います。

「一堂」とは
「一同」と間違えやすい熟語に「一堂」があります。「一堂」は「一つの場所」という意味です。「一堂に会する」は、一つの場所に目的を持って集まることを意味します。

「一同」の英語訳

「一同」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • together
    (一緒に)
  • all of us
    (全員)
  • on behalf of~
    (〜を代表して)

「一同より」とメッセージを書きたい場合には、”from all of the team” など、”all of us”に一同に含めたい団体名を入れるといいでしょう。

まとめ

以上、この記事では「一同」について解説しました。

読み方一同(いちどう)
意味その場にいる関係者、仲間全体
語源「ひとつにする」「おなじ」という意味の熟語から
類義語満場、全会、面々など
英語訳together, all of us, on behalf of~

会社という組織に属している場合には、「一同」は全員の名前を述べることなく全体をひとまとめにして表現できるので非常に便利な言葉です。正しい使い方を覚えましょう。