「問答無用」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「問答無用(もんどうむよう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「問答無用」をざっくり言うと……

読み方問答無用(もんどうむよう)
意味それ以上話し合うことは何も利益を生まないさま
類義語問答無益、問答無役
英語訳I won’t waste my breath answering such a question.
Don’t waste your breath.
There’s no doubt about it, ~

「問答無用」の意味をスッキリ理解!

問答無用(もんどうむよう):それ以上話し合うことは何も利益を生まないさま

「問答無用」の意味を詳しく

「問答無用」とは、それ以上話し合うことに意味がないさまを指します。

 

2つの熟語にわけて整理していきましょう。

「問答」は、問うことと答えることという反対の意味を持つ言葉が組み合わさっています。ここでは、議論や話し合いなど言いかえて差し支えありません。

「無用」とは、役に立たないことを指します。無用の長物(役に立たないこと)などの表現でも使われます。

 

「問答無用」は、これ以上話し合っても得るものがないため、話を終わらせた方がよいと判断された場合に使われることが多いです。

一方、ある対象に対して、その価値について議論する必要がないくらい自明に素晴らしいことを指す時にも「問答無用」が使われます

「問答無用」を使う文脈によって、ポジティブな意味にもネガティブな意味にもなりうるため、注意が必要です。

「問答無用」の使い方

  1. もうこれ以上は問答無用です。お引き取り下さい。
  2. 問答無用でリーダー役を押し付けられてしまった。
  3. 彼女の手料理は、どれひとつとっても問答無用に素晴らしい。
①では、これ以上議論をしても何も有益なことはないとして話を終わらせようとしています。やや相手を突き放すような強い物言いであるため、相手の働きかけがよほど不愉快だったことが読み取れます。

「これ以上話しても意味がない」というのは相手にとって強く響くため、特に目上の人には使わないようにしましょう。

②の「問答無用」は、「断る間もなく」「話し合う間もなく」という意味です。こちらの意思など関係なしに、リーダー役になってしまったという文意です。

③では、ポジティブな意味で「問答無用」が使われています。彼女の手料理が素晴らしいことは、議論するまでもなく自明だということです。

「問答無用」の類義語

「問答無用」には以下のような類義語があります。

  • 問答無益(もんどうむえき):それ以上話を続けても得るものがないさま
  • 問答無役(もんどうむやく):それ以上の議論は役に立たないさま

上記2つの類義語は、それ以上の議論は無益であり、話を終わらせるべきと判断した際の文句として使われることが多く、ポジティブな意味で使われることはありません。

「問答無用」の英語訳

「問答無用」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • I won’t waste my breath answering such a question.
    (そんな質問に答える労力を払いたくない。)
  • Don’t waste your breath.
    (それ以上話すことに時間を使わないで。)
  • There’s no doubt about it, ~
    (~であることに、疑いの余地はない)

それぞれ、使用するシチュエーションが異なります。

①は、自分から議論を打ち切る時に使うフレーズです。②は、相手の口を封じる目的で使います。

③は、後半の内容に関しては、議論するまでもなく自明であることを指しています。ポジティブな意味で使われることが多いです。たとえば、以下のような例文が挙げられます。

例文
There’s no doubt about it, my wife’s home cooking is delicious.
(妻の手料理が美味しいことについては、議論するまでもない。)

まとめ

以上、この記事では「問答無用」について解説しました。

読み方問答無用(もんどうむよう)
意味それ以上話し合うことは何も利益を生まないさま
類義語問答無益、問答無役
英語訳I won’t waste my breath answering such a question.
Don’t waste your breath.
There’s no doubt about it, ~

「問答無用」は、読んで字のごとく、議論することが無用であることを指します。基本的には相手を突き放すように聞こえる表現であるため、使う際には注意しましょう。