今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「チルド」です。
「チルド」の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
「チルド」の意味をスッキリ理解!
「チルド」の意味を詳しく
「チルド」とは、「0度前後の凍らない程度に冷却された状態」を指します。
「チルド」は食品などを冷やして保存する際の状態として使用されます。
一部の冷蔵庫には「チルド室」が付いており、凍らせずに冷やして長持ちさせたい食品を保存することができます。
食品に含まれる水分には、さまざまな栄養素が溶け込んでいて0℃では凍りにくくなっています。そのため、0度前後で凍らせずに保存できます。凍結させてしまうと、風味が劣化してしまうため、凍らない下限の温度である「チルド室」が重宝されます。
「チルド室」は以下の食品の保存に適しています。
- 肉類や魚介類などの生鮮食品
- 納豆や味噌などの発酵食品
- かまぼこやちくわなどの練り製品
- ヨーグルトやチーズなどの乳製品
「チルド」の使い方
- うちの冷蔵庫のチルド室は、いつも食品であふれかえっている。
- チルド輸送のトラックが自分の車の前を走っている。
- 最近はコンビニでおいしいチルド食品が買えるようになった。
上の例文のように、「チルド」は食品関連の言葉として使われる場合が多いでしょう。
①の「チルド」は「チルド室」で「冷蔵庫内の食品を凍結寸前の温度で冷却するスペース」を指します。
②の「チルド輸送」は「0度前後の低温に保って食品を輸送する方式」を意味します。
③は「0度前後の低温で保存しなければならない食品」という意味で「チルド食品」が使われています。
「チルド」の語源
「チルド」の語源は英語の “chilled” です。
英語の “chilled” は「冷やした」「冷蔵の」という意味です。カタカナ語の「チルド」は0度前後と限定的ですが、英語の “chilled” はより広い意味で使われます。
「チルド」の類義語
「チルド」には以下のような類義語があります。
- 冷蔵:飲食物等を新鮮に保つため、低温で貯蔵すること
- パーシャルフリージング:肉や魚などの生鮮品をマイナス3度付近で貯蔵する方法、部分凍結
- 冷凍:食品を保存のために凍らせること
「冷蔵」の意味を詳しく解説
「冷蔵」は「飲食物等を新鮮に保つため、低温で貯蔵すること」という意味です。冷蔵庫は10度以下で、凍らない程度の低温に維持されています。
凍結していないため、取り出した食品はすぐに食べたり調理したりできます。食品の短期保存に適しています。
「パーシャルフリージング」の意味を詳しく解説
「パーシャル」は「部分的な」という意味で、「パーシャルフリージング」で「部分凍結」を表します。つまり、「マイナス3度前後に保つことによって完全には凍っていないけれど、一部だけ凍結している状態」を指します。
冷蔵やチルドに比べて、長い期間の保存に適しています。完全な冷凍が難しい食品に「パーシャルフリージング」が有効な場合があります。
家庭用冷蔵庫にも「パーシャル室」という「パーシャルフリージング」の温度帯で管理できるスペースが搭載されているものがあります。
「冷凍」の意味を詳しく解説
「冷凍」は「食品を凍結させる目的でマイナス18度以下に冷却すること」を意味します。
冷凍食品やアイスなどを保存することができます。
まとめ
以上、この記事では「チルド」について解説しました。
英語表記 | チルド(chilled) |
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意味 | 0度前後の凍らない程度に冷却された状態 |
語源 | 英語の “chilled” |
類義語 | 冷蔵、パーシャルフリージング、冷凍 |
類義語の保存状態を表す語を、温度の高い順に並べると「冷蔵>チルド>パーシャルフリージング>冷凍」となります。合わせて理解しましょう。