「露悪的」の意味とは?類語や対義語から英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「露悪的」です。

言葉の意味・関連語・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「露悪的」をざっくり言うと……

読み方露悪的(ろあくてき)
意味自分や他人の欠点や悪いところをわざとさらけ出すようす
関連語露悪家、露悪趣味
語源「正しくないはずのことを、わざと見せること」という意味の漢字
類義語偽悪的
対義語偽善的
英語訳making a show of one’s faults(自分の欠点をさらす)

「露悪的」の意味をスッキリ理解!

露悪的(ろあくてき):自分や他人の欠点や悪いところをわざとさらけ出すようす

「露悪的」の意味を詳しく

「露悪的」とは、「自分や他人の欠点や悪いところをわざとさらけ出すようす」のことです。

自分自身に対して「露悪的」な場合と、他のものに対して「露悪的」な場合があります。

ひとつめの意味は、実際にはそれほど悪い人間ではないのにも関わらず、わざと悪い性格や振る舞いをすることや、悪い部分をさらけ出すことです。「必要以上に、自分が悪ぶった行動をすること」や「自分の悪いところをさらけ出すこと」を表します。

ふたつめには、「他人や物の欠点や悪い点ばかりを必要以上にあげつらうこと」という意味があります。

「露悪的」の関連語

「露悪的」には、以下のような関連語があります。

  • 露悪家(ろあくか)
  • 露悪趣味

「露悪家」の意味

「露悪家」とは、自分や他人の欠点や悪いところをわざとさらけ出す人のことです。

必要以上に悪い者であるようなふるまいをしたり、人の悪いところばかりをあげつらうような人を「露悪家」と言います。

この言葉は、夏目漱石の『三四郎』の中で登場した造語であるとされています。

『三四郎』の中では、「露悪家」は「偽善者」の対義語のような意味で使われています。

例文
彼は昔からひねくれものだったが、最近ではひどい露悪家になっている。

「露悪趣味」の意味

「露悪趣味」とは、「露悪的な表現を好むこと」です。

わざと自分を悪く見せたり、他人を悪く言うなどの行為を好んでいることを「露悪趣味」と言います。

このような行為をする理由は人によってさまざまですが、自分を目立たせるために、行っている人が多いと言われています。

例文
単なる露悪趣味ですから、彼に言われたことはあまり気にしないほうがいいですよ。

「露悪的」の使い方

  1. 君の先ほどの発言は、非常に露悪的だったよ。
  2. 偽善が嫌いだからと言って、そんなに露悪的にならなくてもいいのに。

「露悪的」の語源

「露悪」の漢字には、以下のような意味があります。

  • :隠さずわざと見せること・むきだしであるようす
  • :正しくないこと・不快なこと

「正しくないはずのことを、わざと見せること」という意味の漢字になります。

「露悪的」の類義語

「露悪的」には以下のような類義語があります。

  • 偽悪的(ぎあくてき):本当は悪人ではないのにうわべだけ悪人であるかのように振舞うこと

「露悪的」と「偽悪的」の違い

「露悪的」は、「必要以上に悪ぶること・自分の悪いところをさらけ出すこと」という意味があります。

それに対して「偽悪的」とは、「本当は悪人ではないのにうわべだけ悪人であるかのように振舞うこと」です。

つまり、「露悪的」は「悪い人がそれを隠さない」という意味合いが強いですが、「偽悪的」は「良い人が悪いふりをする」という意味になります。

「露悪的」の対義語

「露悪的」には以下のような対義語があります。

  • 偽善的(ぎぜんてき):上辺だけ良いことだと見せかけること・善人だと思われようとすること

「露悪的」の英語訳

「露悪的」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • making a show of one’s faults
    (自分の欠点をさらす)

まとめ

以上、この記事では「露悪的」について解説しました。

読み方露悪的(ろあくてき)
意味自分や他人の欠点や悪いところをわざとさらけ出すようす
関連語露悪家、露悪趣味
語源「正しくないはずのことを、わざと見せること」という意味の漢字
類義語偽悪的
対義語偽善的
英語訳making a show of one’s faults(自分の欠点をさらす)

「露悪的」は、あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、この機会にしっかりと理解しておきましょう。