今回ご紹介する言葉は、熟語の「製作(せいさく)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
「製作」の意味をスッキリ理解!
「製作」の意味を詳しく
製作とは、道具や機械などを使って、実用的な物・工業品をつくる、量産するという意味の熟語です。
同音異義語に「制作」がありますね。使い分けが難しい単語ですので以下で違いを整理していきましょう。
「製作」と「制作」の違い
「製作」と「制作」の意味は以下の通りです。
- 製作:道具・機械・物品など主に実用的なものを作ること。
- 制作:絵画・彫刻品など芸術作品などを作ること。
特に、映画の世界では使い分けがややこしいので注意が必要です。
シナリオを書いたり、ディレクションしたり、カメラに撮ったり、音楽をつくることは芸術作品を作り上げる作業であるため、「制作」を使います。
一方、セットをつくったり、衣装を用意したり、資金調達や配給協力、宣伝作業などは作品を商品として扱っているため「製作」を使います。
この2つの熟語の意味がしっかり頭の中で整理できていれば、どの文脈でも当てはまる漢字を正しく選択できるでしょう。
「製作」の使い方
- この商品は鉄を原料として製作された。
- 自社は医療機器の製作に大きく貢献した。
- 大型のジェット機を製作するプロジェクトを任された。
このように、日常生活で役立つものを作る際に使われます。
「製作」の語源
「製作」の漢字の意味は、それぞれ以下の通りです。
- 製:物品をつくる。こしらえる。
- 作:つくる。
「こしらえる」とは、ある材料を用いて、形の整ったものやある機能をもったものを作り上げるという意味です。このふたつの漢字が組み合わさって道具や機械などを使って、実用的な物・工業品をつくる、量産するという意味になりました。
「製作」の類義語
製作には以下のような類義語があります。
- 作製(さくせい):物や道具など、実用的なものをつくること
- 生産(せいさん):生活に必要な物資などをつくりだすこと。
- 製造(せいぞう):原料に手を加えて製品にすること。
「作製」は「製作」とほぼ同じ意味で使われます。ただし、「製作」の方が「作製」よりも大規模に作るというニュアンスが入ります。たとえば、「標本を作製する職人」、「標本を製作する会社」などといったように使われます。
「生産」は、土地や原材料などから人間の何らかのニーズを満たす物財(商品)を作る行為という意味があります。実用的でないものをつくる場合にも使われる点で「製作」と異なります。
「製造」は、原料に手を加えることでものを作り出すという意味です。必ず加工という作業が入るという点で「製作」と少し意味が異なります。
「製作」の対義語
製作には以下のような対義語があります。
- 破壊(はかい):原形を保たないまでにうちこわすこと。
「製作」の英語訳
製作を英語に訳すと、次のような表現になります。
- manufacture
(製作する、製造する) - produce
(生産する) - make
(つくる、生み出す)
まとめ
以上、この記事では「製作」について解説しました。
読み方 | 製作(せいさく) |
---|---|
意味 | 道具や機械を使って実用的なものを作ること。 |
語源 | 「こしらえる」という漢字の意味から。 |
類義語 | 作製、生産、製造など |
対義語 | 破壊 |
英語訳 | manufacture, produce, makeなど |
「製作」は似た漢字や読み方が使われている熟語が多いので、意味や使い方の違いをしっかり理解した上で使いましょう。