今回ご紹介する言葉は、熟語の「照応」です。
言葉の意味・「照応法」の意味・使い方・語源・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「照応」をざっくり言うと……
読み方 | 照応(しょうおう) |
---|---|
意味 | 二つのものごとが互いに関係していること・文章や談話の中で、文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指すこと |
「照応法」の意味 | 文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指す表現方法 |
語源 | 「照らし合わせる」「釣り合う」という意味の漢字 |
類義語 | 関連・対応 |
英語訳 | correspondence(対応) |
「照応」の意味をスッキリ理解!
「照応」の意味を詳しく
「照応」とは、「二つのものごとが互いに関係していること・文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指すこと」です。
それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。
「二つのものごとが互いに関係していること」の意味
「照応」とは、「二つのものごとが互いに関係していること」です。また、「二つのものごとが対応していること」を指すこともあります。
たとえば、「鍵と鍵穴」は対応して一組のセットになっているので「照応している」と言えます。
また、「二酸化炭素の排出量と地球温暖化が関連している」といいたい場合にも「照応」を使うことができます。
しかし、これらの場合には「対応」や「関連」というより身近な言葉があるので、「照応」をあえて使うことは少ないです。
「文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指すこと」の意味
「照応」には、「文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指すこと」という意味があります。
次のような文章があります。
このときに「お母さん」と、その後の「彼女」は同じものを指しており、これらは「照応の関係にある」と表現されます。
また、このように「彼」「それ」などの代名詞を使ったりして前後に出てきたものを表すことを「照応法」と呼びます。
「照応法」の意味を詳しく
「照応法」とは、「文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指す表現方法」のことです。
「照応法」は、大きくふたつに分かれます。
- 前方照応(ぜんぽうしょうおう):指示される語句が、指示詞の前にある語を指す場合
- 後方照応(こうほうしょうおう):指示される語句が、指示詞の後にある語を指す場合
これは、指示詞と、それが指す言葉がどこにあるかによって分けられています。
また、指示詞の位置ではなく、指示詞の種類によって、「照応法」は以下のように分かれます。
- 繰り返し
- 代名詞
- 名詞形態指示詞
- 連体詞形態指示詞
- ゼロ代名詞
「繰り返し」の意味
「繰り返し」は、「同じ語が繰り返される照応表現のひとつ」を指します。
1文目の「おじいさん」と2文目の「おじいさん」は、全く同じ言葉ですが、この場合も「照応法」になります。
「代名詞」の意味
「代名詞」は、「彼」「彼女」などの指示詞のことです。
「彼」は「太郎」を指しています。
「名詞形態指示詞」の意味
「名詞形態指示詞」は、「これ」「あれら」などの名詞の形をした指示詞です。
「それ」は「車」を指しています。
「連体詞形態指示詞」の意味
「連体詞形態指示詞」は、「この」「ああいう」などの後ろに名詞を伴う指示詞のことです。
「このアプリ」とは、「コンピューターに最初から入っていたアプリ」のことです。
「ゼロ代名詞」の意味
「ゼロ代名詞」とは、「代名詞が省略されている場合」を指します。
省略されていますが、「幼稚園児は」という主語が隠れています。
「照応」の使い方
- 鍵と鍵穴は1対1で照応している。
「照応」の語源
「照応」の漢字の意味は以下のような意味があります。
- 照:照らし合わせること
- 応:ふさわしい・釣り合うこと
「照応」の類義語
「照応」には以下のような類義語があります。
- 関連
- 対応
「照応」の英語訳
「照応」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- correspondence
(対応)
- correspondence
まとめ
以上、この記事では「照応」について解説しました。
読み方 | 照応(しょうおう) |
---|---|
意味 | 二つのものごとが互いに関係していること・文章や談話の中で、文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指すこと |
「照応法」の意味 | 文章や談話の中で、代名詞などの指示詞を用いて具体的な何かを指す表現方法 |
語源 | 「照らし合わせる」「釣り合う」という意味の漢字 |
類義語 | 関連・対応 |
英語訳 | correspondence(対応) |
「照応」には、多くの種類があるので、細かい部分まで覚えておきましょう。