今回ご紹介する言葉は、熟語の「飄々」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「瓢々」をざっくり言うと……
読み方 | 飄々(ひょうひょう) |
---|---|
意味 | 考えや行動が世間離れしていて、掴みどころのない |
語源 | ひょうたんが風に揺れるようすから |
類義語 | 千鳥足、淡々とした、つかみどころのない、捉えどころのない、ミステリアス、マイペース |
対義語 | 汲々 |
英語訳 | easygoing(普通の人なら怒ったり心配したりする事に対して冷静であること) |
「飄々」の意味をスッキリ理解!
「飄々」の意味を詳しく
「飄々」とは、「考えや行動が世間離れしていて、掴みどころのないさま」のことです。
「飄々とした人」という形で、人物の態度や性格、行動を表すときに使われることが多いです。
また、それ以外に以下のような意味もあります。
- 風が吹く音
- 風に吹かれて物がひるがえるようす
- 足元がふらついているようす
- 目的もなくふらふらと行動するようす
➊➋は、物体のようすを表すときに使われ、➌➍は、人の行動について言い表すときに使われる言葉です。
➊のように、「ひらひら」「ふらふら」などの擬音として使われることがあります。「嵐のように強い風」ではなく、比較的弱い風を表します。
「飄々」の使い方
- 秋になって、そこら中で落ち葉が飄々と舞い落ちている。
- 風が飄々と吹いて、木々が揺れる。
- 足元が飄々とするほど酔ったのは失敗だった。
- もう25歳になるのに、いつまで飄々と暮らしているつもりなんだ。
- 飄々としている彼は、何を考えているのかわからない。
➊の「飄々」は、「風に吹かれて物がひるがえるようす」という意味で使われています。
➋の「飄々」は、「風が吹く音」という意味で使われています。「ひゅうひゅう」と言い換えることもできます。
➌の「飄々」は、「足元がふらついているようす」という意味で使われています。この場合は「千鳥足」と言い換えることもできます。
➍の「飄々」は、「目的もなくふらふらと行動するようす」という意味で使われています。「飄々と暮らす」という使い方をされるときは、この意味であることが多いです。
➎の「飄々」は、「考えや行動が世間離れしていて、掴みどころのないようす」という意味で使われています。
「飄々」の語源
「飄々」の語源については複数ありますが、一説では「瓢箪(ひょうたん)が風に揺れるようす」が由来になったと言われています。
ひょうたんは植物の名前ですが、この果肉部分を取り除いて乾燥させて作った容器を指すこともあります。この容器を作る際に、ひょうたんをひもで吊るして風に当てて乾燥させます。
このときに、ひょうたんがゆらゆらと揺れるようすから「飄」を2回重ねた「飄々」という言葉が生まれたと言われています。
「飄々」の類義語
「飄々」には以下のような類義語があります。
- 千鳥足(ちどりあし):酒に酔った人が左右によろめいて歩くこと
- 淡々とした:しつこさやこだわりがなく、冷静に事を進めるようす
- つかみどころのない:言動の意図がよくわからない相手や、本質・本心がつかめないこと
- 捉えどころのない:物事の実体を理解し、把握することが困難であること
- ミステリアス:不思議なさま・謎を秘めたさま
- マイペース:他人に左右されず、自らの方法や進度を崩さない性格の人間
「千鳥足」は、「足がふらつくこと」という意味で「飄々」の類義語になります。ただし、「千鳥足」は足がふらつく原因が「酔い」に限定されています。
「飄々」の対義語
「飄々」には以下のような対義語があります。
- 汲々(きゅうきゅう):ひとつのことに気を取られて、他のことを考える余裕がないようす
「飄々」の英語訳
「飄々」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- easygoing
(普通の人なら怒ったり心配したりする事に対して冷静であること)
まとめ
以上、この記事では「飄々」について解説しました。
読み方 | 飄々(ひょうひょう) |
---|---|
意味 | 考えや行動が世間離れしていて、掴みどころのない |
語源 | ひょうたんが風に揺れるようすから |
類義語 | 千鳥足、淡々とした、つかみどころのない、捉えどころのない、ミステリアス、マイペース |
対義語 | 汲々 |
英語訳 | easygoing(普通の人なら怒ったり心配したりする事に対して冷静であること) |
「飄々」を完璧に訳せる英単語はなかなか見つからないので、場面ごとに英訳を工夫する必要がありますね。