マインドマップの意味は?ツールとは?書き方や語源も詳しく解説

言葉

マインドマップとは「中心に書き込んだテーマとなるキーワードから、放射線状にイメージを繋げていく思考の表現方法」という意味です。

ビジネスや教育の場でよく使われる言葉ですが、意味をしっかりと理解するのは難しいですよね。

この記事では、詳しい意味や具体例を詳しく解説します。

☆「マインドマップ」をざっくり言うと……

英語表記マインドマップ(mindmap)
意味中心に書き込んだテーマとなるキーワードから、放射線状にイメージを繋げていく思考の表現方法
語源「思考の図解化」という意味の英単語 “mind map”
類義語アイデアマップ
スプレー図など

「マインドマップ」の意味

マインドマップ

中心に書き込んだテーマとなるキーワードから、放射線状にイメージを繋げていく思考の表現方法
例:マインドマップでアイデアを広げましょう。

マインドマップとは、中心に書き込んだテーマとなるキーワードから、放射線状にイメージを繋げていく表現方法です。

考えや意見を書き出すこと自体は珍しくありませんが、多くの場合は箇条書きや文章として書いていきます。

一方、マインドマップは、放射線状に書き出していくという点が、その大きな特徴です。

具体的には以下の画像のようなイメージです。


[出典:PROMAPEDIA]
また、以下のように手書きではなく、パソコン上のツールを使用したマインドマップも存在します。

[出典:yawn]

テーマをかこっている枠が四角形だからダメで丸ならばいいなどのルールは存在しません。

マインドマップは、思考を整理し、発想を豊かにするために用いられます。

マインドマップは単なるノート術ではない

マインドマップは、しばしば「ノート術」や「図解の表現技法」として紹介されることがあります。

しかし、マインドマップは自分の中の思考を表現し、発想を豊かにするための方法であるため、これらの表現は適切ではありません。

つまり、マインドマップは、単に事実を見やすく並び替えるノート術ではないのです。

「マインドマップ」のメリット


マインドマップには、以下のようなメリットがあると考えられています。

  • 思考の整理
  • アイデア・発想力を豊かにする
  • 理解力の向上
  • 記憶力の向上

「マインドマップ」のデメリット

マインドマップには、以下のようなデメリットがあると考えられています。

  • 時間がかかる
  • 目的がないと効果が得られない

マインドマップは、慣れないうちは単純なメモよりも時間がかかってしまうことがあります。

また、明確な目的がないと、内容が広がりすぎてしまったり、単なる落書きで終わったりしてしまうのです。

「マインドマップ」の具体例

マインドマップの具体例として、「日本」というテーマから連想できることを挙げていきましょう。

たとえば、以下のようなイメージが挙げられると思います。

  • 漫画
  • アニメ
  • 法隆寺
  • 和菓子
  • 浮世絵
  • 東京タワー
  • おせんべい

このままだと単なる箇条書きになってしまっていて、少しわかりづらいですよね。

そのため、マインドマップの形に落とし込んでわかりやすくします。

真ん中のテーマとして「日本」と書き、そこから「文化」「建築物」「食べ物」というジャンル分けした大きなワードを書き、そこに上記の細かいイメージを繋げるのです。

  • 文化

漫画
アニメ
浮世絵

  • 建築物

法隆寺
東京タワー

  • 食べ物

和菓子
おせんべい

「マインドマップ」のルール

マインドマップの提唱者であるトニー・ブザンは、12個のルールを設定しました。

  • 無地の用紙を使う
  • 用紙は横長で使う
  • 用紙の中心から描く
  • ブランチは曲線で
  • テーマはイメージで描く
  • 1ブランチ=1ワード
  • ワードは単語で書く
  • 強調する
  • 関連づける
  • 独自のスタイルで
  • 創造的に
  • 楽しむ

「マインドマップ」のポイント


マインドマップを制作する際は、以下のようなポイントに注意するとよいでしょう。

  1. できるだけ大きい用紙を使う
  2. カラフルに書く
  3. 思いついたものを自由に書く

ポイント➀:できるだけ大きい用紙を使う

思いついたことを書ききれるように、大きい用紙を豪快に使うことがポイントです。

小さな紙にスペースを気にしながら書いていると、それだけ自由な発想が生まれにくくなってしまいます。

ポイント➁:カラフルに書く

マインドマップを制作するときは、黒のペン一色などではなく、色を使い分けながらカラフルに書くといいと言われています。

色分けすることによって、視覚的に情報が掴みやすくなりますし、視覚が刺激されることでよりアイデアが浮かびやすくなるのです。

ポイント➂:思いついたものを自由に書く

マインドマップを制作する際は、「これはテーマとそこまで関わりがないかも」「よく考えたら適切ではないかも」などと考えて思考を狭めないようにしましょう。

マインドマップは、自分が関連があると思った言葉をどんどん書いていくための方法です。

その言葉の妥当性などを意識しすぎずに、自由に発想を広げていくことが重要なのです。

「マインドマップ」の使い方


マインドマップは、以下のように名詞として使われます。

また、教育やビジネスなどのさまざまな場面で使われます。

  1. マインドマップを用いることで自由な発想ができます。
  2. 頭を整理するためにマインドマップを制作しました。
  3. アイデアを思いついて、マインドマップに書き込んだ。

「マインドマップ」の語源


マインドマップの語源は英語の “mind map” です。

“mind” には以下のような意味があります。

“mind” の意味
  • (身体と区別して、思考・意志などの働きをする)心
  • 精神
  • (感情・意志と区別して、理性を働かせる)知性
  • 回想
  • 記憶

“map” には以下の3つの意味があります。

“map” の意味
  • 地図
  • 図解
  • 図表

ひとつのテーマから「回想」したものやそれと繋がるものとして「記憶」しているものを、わかりやすく「図解化」するという意味から “mind map” という名前が付けられたと考えられます。

「マインドマップ」の提唱者


マインドマップを提唱したのは、イギリスの作家であり教育コンサルタントでもあるトニー・ブザンです。

放射線状にアイデアを書き留めていくというマインドマップに通ずるような方法は古代から存在していたと言われています。

しかし、マインドマップという名前で確立した手法が提案されたのは1970年代です。

トニー・ブザンが現在の手法を考案し、自分自身の著書で紹介したことで世界中に広まりました。

 

マインドマップが提唱された当時は、紙にペンで手書きする手法が正当なものでしたが、現在はコンピューターによって作成することもあります。

日本では、主にビジネスで活用する内容で、ここ10年でマインドマップが注目されるようになりました。

トニー・ブザンとは

彼は心理学を学んだ後に学術ジャーナリストとして活動していました。

また、1960年代にはメンサ・インターナショナルと言う団体の機関誌の編集を行っていました。

メンサとは

メンサとは、人口の上位2%に入る高いIQを持つ人しか入れない団体です。

「マインドマップ」は、現在、ブザン・オーガナイゼーション・リミテッド社に商標登録されています。

「マインドマップ」の類義語

マインドマップには以下のような類義語があります。

  • アイデアマップ
    マインドマップの別名
  • スプレー図
    マインドマップの別名
  • ラジアルツリー
    マインドマップの別名
  • マインドマッピング
    マインドマップの別名
  • マインドマッピングツール
    マインドマップを行うためのソフト
  • ブレインストーミング
    意見の妥当性は審議せずに自由な発想で意見を出し合うこと
マインドマップとブレインストーミングの関係性

マインドマップは、ブレインストーミングのための方法のひとつだと言えます。

「マインドマップ」の構成


マインドマップは、以下のような要素で構成されています。

  1. テーマ
  2. セントラルイメージ
  3. メインブランチ
  4. サブブランチ

それぞれの要素がマインドマップのどこに当たるのかを詳しく解説します。

要素➀:テーマ

中央に書くのがテーマです。

このテーマから連想できることを次々とつなげていくのです。

テーマは紙の中央部分に一番大きな文字で書き込みます。

要素➁:セントラルイメージ

テーマから最初に連想されるイマージのことをセントラルイメージと言います。

たとえば、芸術というテーマから「絵画」「立体芸術」「現代アート」というイメージが浮かんだとすると、その3つのイメージがセントラルイメージです。

要素➂:メインブランチ

セントラルイメージから、さらに連想されることを枝のように伸ばしていくのがメインブランチです。

先ほどの例から繋げて説明すれば、「絵画」から連想される「印象派」「浮世絵」などのイメージがメインブランチになります。

要素➃:サブブランチ

サブブランチとは、メインブランチからさらに枝別れするイメージになります。

たとえば、先ほど挙げた「印象派」から連想される「ゴッホ」や「ルノワール」などの言葉をサブブランチとして書き込むことができます。

「マインドマップ」が役立つ場面

マインドマップが役立つ場面としては、以下のような場面が挙げられます。

  • 企画提案
  • ブレインストーミング
  • 自己分析
  • 意思決定

マインドマップは、自由にアイデアを広げていったり、それぞれの要素同士の関係性を明確したりするのに適しています。

そのため、上記のようなアイデア出しや自己分析に使われることが多いです。

「マインドマップ」が向かない人


以下のような特徴を持つ人には、マインドマップは向いていません。

  • 抽象的に考える人
  • 前提を疑う人
  • 並列処理が得意な人

マインドマップは、中央に書いたテーマに沿って考えを広げる手法です。

そのため、前提条件が間違っているかもしれないと考えてしまう人には、マインドマップは向きません。

また、一つのテーマについてとことん考える必要のあるマインドマップは、並行して複数のことを考えられる人には向きません。

「マインドマップ」のツール


マインドマップのツールとして、お勧めのものを紹介します。

PC用マインドマップツール
  • XMind(無料)
  • FreeMind(無料)
  • iMindMap(有料)
  • MindManager(有料)
iPhone用マインドマップツール
  • iThoughts(有料)
  • SimpleMind+(無料)
Andoroid用マインドマップツール
  • iThoughts(有料)
  • SimpleMind+(無料)
  • Mindjet(無料)

価格帯が大きく異なるので、自分に合ったものを選びましょう。

「マインドマップ」のまとめ

以上、この記事ではマインドマップについて解説しました。

英語表記マインドマップ(mindmap)
意味中心に書き込んだテーマとなるキーワードから、放射線状にイメージを繋げていく思考の表現方法
語源「思考の図解化」という意味の英単語 “mind map”
類義語アイデアマップ
スプレー図など

マインドマップを制作する際に、大切なポイントがあることがわかりましたね。