今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ハック」です。
「ハック」の言葉の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
☆「ハック」をざっくり言うと……
英語表記 | 「ハック」(“hack”) |
---|---|
意味 | 高い技術を駆使してシステムを操ること。 |
語源 | “hack” |
類義語 | 要領、テクニック、小わざ、不正アクセス、クラッキングなど |
「ハック」の意味をスッキリ理解!
「ハック」の意味を詳しく
「ハック」とは、コンピュータ用語やIT技術の分野で使われている言葉で、高い技術力を駆使してシステムを操ることを意味します。
現在、「ハック」から派生してできたコンピュータ用語の「ハッキング」や「ハッカー」といった言葉は、セキュリティやロックを突破して、他人のコンピューターの内部に侵入する行為を指していて、悪い意味で使われることが多いです。
しかし、本来の「ハック」には悪い意味は含まれておらず、高い技術力を駆使してシステムを操るという良い意味があります。近年流行しているのは、「ライフハック」のように「〇〇ハック」として「ハック」が使用されることです。これは上述の良い意味の「ハック」を引き継いでいる例です。
ちなみに「ライフハック」とは、「完ぺきではないけれど、アイデアなどを駆使してかろうじてうまくいっており、それなりに効果的な解決方法」という意味になります。プロの技術や商品になるような完璧なものではないけれど、生活の知恵として有効なアイデアや手法を指しています。
「ハック」の使い方
- ペットボトルを活用して、たまごの黄身を吸い取る方法は素晴らしいライフハックである。
- この企業ではグロースハックを取り入れている。
①の例では、ペットボトルを利用して、たまごの黄身を拾うのは素晴らしいアイデアであり、ちょっとしたコツであることを表わしています。
②の例では、この企業が、ビジネス用語である「グロースハック」という概念を取り入れていることを表わしています。「グロースハック」とは、成長への可能性を追求し、成功させるための施策を取ることを示します。
「ハック」の語源
「ハック」の語源は英語の”hack”です。英語の”hack”には、動詞と名詞があります。それぞれ、以下のような3つの意味があります。
<動詞> | <名詞> | |
---|---|---|
1. | ~をたたき切る。 | たたき切ること。 |
2. | ~をうまくやり抜く、やり遂げる。 | うまくやり抜くためのアイデアやコツ。 |
3. | コンピューターシステムに不正侵入する | コンピュータシステムへの不正侵入。 |
名詞の”hack”は、テクニックやコツ、小わざを指します。「ハッカー(“hacker”)」は「”hack”を実践する人」を意味します。また、「ハッキング(“hacking”)」は、「”hack”をすること」を意味する動名詞ということになります。
「ハック」の類義語
「ハック」には以下のような類義語があります。
- コツ:要領。
- テクニック:技術。技巧。
- 小わざ:ちょっとした技能、技術。
- 不正アクセス:正しくない方法で接続する様。
- クラッキング:システムのセキュリティを破って侵入すること。
「不正アクセス」や「クラッキング」は、悪い目的でシステムを操ることです。高い技術を駆使する点では「ハック」と類義ですが、目的の良し悪しに差があります。
まとめ
以上、この記事では「ハック」について解説しました。
英語表記 | 「ハック」(“hack”) |
---|---|
意味 | 高い技術を駆使してシステムを操ること。 |
語源 | “hack” |
類義語 | 要領、テクニック、小わざ、不正アクセス、クラッキングなど |
コンピューター用語での「不正にアクセス」するという、悪い意味の「ハック」はよく耳にしますが、「高い技術力を駆使してシステムを操る」という良い意味が本来の「ハック」にはあるということがわかりましたね。
時代と共に新しい言葉もどんどん生まれてきますが、言葉というのはとても奥が深いですね。