今回ご紹介する言葉は、ネット用語の「ゆる募(ゆるぼ)」です。
言葉の意味・使い方・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「ゆる募」をざっくり言うと……
読み方 | ゆる募(ゆるぼ) |
---|---|
意味 | ゆるく募集すること |
対義語 | ガチ募、急募 |
英語訳 | slack recruitment(ゆるい募集) |
「ゆる募」の意味をスッキリ理解!
「ゆる募」の意味を詳しく
「ゆる募」とは、ゆるく募集をすることです。
字面の通り、「ゆるく募集」が省略されて生まれています。
「ゆるぼ」「ユルボ」「緩募」と表記することもあります。読みは一般的に「ゆるぼ」で統一されています。
ただし、ときどき「緩募」を「かんぼ」と読むことがあり、一部の漢字変換では「ゆるぼ」ではなく「かんぼ」のみを採用している場合があります。
「ゆる募」の使い方
- 【ゆる募】グッズの交換をしてくれる人
- 【ゆる募】素手でライオンを捕まえてくれる人
- 明日の午後一緒にカラオケ行く人ゆる募してます。
「ゆる募」は主にインターネット上で、ちょっとした用事のために人を集めるときなど
に、気軽に使われます。
①の例文のように、【ゆる募】とくくると書き込みの注目度を上げつつ、「ハードルの高いお願いではありませんよ」とアピールすることができます。
また、この書き方の場合には、本当になにかを募集している場合だけではなく、ネタの延長線上として使われる場合もあります。
②の例文には、「まあそんな人がいたら来てね」というニュアンスが込められています。つまり、現実には実行不可能であることをお互いにわかったうえで、冗談で募集しているのです。
書いた人は本気で「素手でライオンを捕まえてくれる人」を探しているわけではなく、面白がって書いているだけです。そのことが、「ゆるい募集」であることを指す「ゆる募」という言葉によって暗に伝えられるのです。
③の例文のように、普通の文中に「ゆる募」という言葉を入れる使い方も一般的になっています。この場合、単に「〇〇の人ゆる募」とすることも、「ゆる募です」「ゆる募してます」と変化をつけることもできます。
「ゆる募」の対義語
ゆる募には以下のような対義語があります。
- ガチ募:本気で募集すること
- 急募:急いで募集すること
「ガチ募」は「ゆる募」に対応したネット用語です。「ゆるく」集まるのでは物足りない、本気の人だけ集まってほしい、という場合に使われます。
また、ネット用語ではありませんが、「急募」という言葉も「ゆる募」に対応します。
「ゆる募」が「人がいてもいなくても構わない」くらいのスタンスの募集であるのに対し、「急募」はそれぞれの事情から、どうしても至急で人を集めなければいけないといった場合の募集です。
「ガチ募」は募集の条件が厳しく、「急募」は募集期間が短いという点でそれぞれ使い分けていきましょう。
「ゆる募」の英語訳
ゆる募を英語に訳すと、次のような表現になります。
- slack recruitment
(ゆるい募集)
日本語の「ゆる募」に対応する英語のネットスラングはまだありません。
「縛りがゆるい」という意味のslackと、「募集」という意味のrecruitmentを組み合わせ、直訳の形で使うのがもっとも伝わりやすい表現になるでしょう。
まとめ
以上、この記事では「ゆる募」について解説しました。
読み方 | ゆる募(ゆるぼ) |
---|---|
意味 | ゆるく募集すること |
対義語 | ガチ募、急募 |
英語訳 | slack recruitment(ゆるい募集) |
人は、なにかしら責任の伴う用事には行きづらいものです。「ゆる募」という言葉は、「身構えず、気が向いたらどうぞ」という気楽な誘い文句として定着しました。
「募集」という言葉では参加をためらってしまうような層が、「ゆる募」とすることでかえって集まりやすくなるというメリットもあります。
ネットが普及し、気軽に多くの人に呼びかけができる時代になったからこそ、「ゆる募」という言葉が必要とされたのかもしれませんね。