今回ご紹介する言葉は、熟語の「空費(くうひ)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「空費」をざっくり言うと……
読み方 | 空費(くうひ) |
---|---|
意味 | 時間や労力などを無駄に使うこと |
類義語 | 散財、浪費、冗費など |
対義語 | 節約、有益、有用 |
英語訳 | wastefulness(無駄遣い) |
「空費」の意味をスッキリ理解!
「空費」の意味を詳しく
「空費」は、空と費という2つの漢字から構成されています。
「空」は、そら・くうと読み、そら・むだ・からという意味を表します。空費において「空」は、むだという意味で用いられており、この意味で用いられている熟語には空虚などがあります。
「費」は、ひ・ついやすと読み、費用やついやすという意味を表します。空費において「費」は、ついやすという意味で用いられています。費がこの意味で用いられている熟語には、消費や浪費があります。
この2つの漢字の意味から、空費はむだに費やすという意味をもちます。
「空費」と「浪費」の違い
「空費」と似た意味を持つ言葉として、「浪費」があります。この2つの熟語は、「無駄遣いをする」という意味で共通していますが、それぞれの詳細な使い方は異なります。
- 空費:ある目的のために使った時間や労力が上手く作用せず、結果として無駄遣いになってしまうこと
- 浪費:特に目的などがなく、むやみに時間やお金を無駄遣いしてしまうこと
この2つの無駄遣いの使い分けについて、具体的な例文を挙げて考えます。
- 新商品についての会議を行ったが、何も意見がまとまらず、時間の無駄になってしまった。
- アルバイトの給料が入ったので、むやみにネットショッピングをし、お金を無駄遣いしてしまった。
また、空費が時間や労力を主な対象とするのに対し、浪費は時間やお金を対象とします。
この2つの熟語は、共通する漢字も用いられており、混同しやすいため気をつけましょう。
「空費」の使い方
- ただでさえ少ない時間を、空費してしまった。
- 貴重な人員の空費を、削減することが最優先だ。
①の例文で空費は、「空費する」という形で用いられています。この例文では、時間の無駄遣いをするという意味で用いられています。
②の例文で空費は、「空費」という名詞として用いられています。この場合、空費は他人の労力に対して使われています。
「空費」の類義語
空費には以下のような類義語があります。
- 散財(さんざい):金銭を無駄に使うこと
- 浪費(ろうひ):金などを無駄に使うこと
- 冗費(じょうひ):無駄な費用
- 徒費(とひ):無駄な費用
- 乱費(らんぴ):金銭をむやみに使うこと
どの熟語も、無駄使いをするという意味が空費と共通しています。しかし、空費は主に時間や労力に対して用いられるのに対し、これらの類義語はお金に対して用いられます。
「空費」の対義語
空費には以下のような対義語があります。
- 節約(せつやく):無駄を省いて切り詰めること
- 有益(ゆうえき):益をもたらすものであること
- 有用(ゆうよう):役に立つこと
節約は、「無駄使い」という意味に対する対義語です。一方、有益と有用は、「無駄」という意味に対する対義語です。
「空費」の英語訳
空費を英語に訳すと、次のような表現になります。
- wastefulness
(無駄遣い) - expence
(出費) - waste
(浪費)
まとめ
以上、この記事では「空費」について解説しました。
読み方 | 空費(くうひ) |
---|---|
意味 | 時間や労力などを無駄に使うこと |
類義語 | 散財、浪費、冗費など |
対義語 | 節約、有益、有用 |
英語訳 | wastefulness(無駄遣い) |
空費は、あまり普段使う言葉ではありませんが、時間や労力の無駄遣いを一言で表すことのできる便利な熟語です。
使う対象や、意味をしっかりと理解し、正しく用いましょう。