今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「アイソレーター」です。
「アイソレーター」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
☆「アイソレーター」をざっくり言うと……
英語表記 | アイソレーター(isolator) |
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意味 | 振動・騒音の絶縁装置・絶縁体・閉鎖環境内で作業するためのシステム |
語源 | 「隔離するもの、分離するもの」という意味の英単語 “isolator” |
類義語 | 絶縁体、絶縁装置、断路器 |
「アイソレーター」の意味をスッキリ理解!
「アイソレーター」の意味を詳しく
「アイソレーター」とは、振動・騒音の絶縁装置・絶縁体・閉鎖環境内で作業するためのシステムのことです。
「アイソレーター」には、上のように大きく分けて3つの意味があります。使われる分野によって異なるので、それぞれの意味と使われる分野を見ていきましょう。
「振動・騒音の絶縁装置」という意味
建築の分野では「アイソレーター」は「振動・騒音の絶縁装置」という意味で使われます。
いわゆる免震構造(めんしんこうぞう)のための装置のことです。免震構造とは、「地震の震動が地盤から建物に伝わるのを防ぐ仕組み」のことです。
建物の基礎の部分に特殊なゴム層などを入れて、地盤と絶縁することで、地面の揺れが建物に直接伝わらないようにします。
建物を丈夫にする「耐震構造(たいしんこうぞう)」とは異なるので注意しましょう。
「絶縁体」という意味
電気関係の分野では「アイソレーター」は「絶縁体」「絶縁装置」という意味で使われます。
「絶縁体」とは、ゴムやプラスチックなどの「電気あるいは熱を通しにくい性質を持つ物質」のことです。「絶縁装置」とは、「電気機械・電子回路において、電流を遮断するための装置」のことです。
つまり、「電気を通しにくい物質」のことを指したり、「それらを使った電流を遮断するための装置」のことを指したりするのです。
「閉鎖環境内で作業するためのシステム」という意味
医療の分野で「アイソレーター」は「閉鎖環境内で作業するためのシステム」という意味で使われます。
「閉鎖環境」とは、外部との接触がない環境のことです。医療の分野ですので、特に細菌類などが入り込まない環境のことを指します。
この閉鎖環境は、次のような目的で使われます。
- 細胞の培養
- 医薬品の製造
- 実験用の小動物等の育成
「アイソレーター」の使い方
「アイソレーター」には以下のような使い方があります。
- このマンションには、アイソレーターが使われているので安心だ。
- アイソレーターによって信号を断絶する。
- アイソレーターの中で新薬を開発する。
➊の「アイソレーター」は、「建築における振動・騒音の絶縁装置」という意味で使われています。
➋の「アイソレーター」は、「電子機器における絶縁装置」という意味で使われています。
➌の「アイソレーター」は、「医療において閉鎖環境内で作業するためのシステム」という意味で使われています。
「アイソレーター」の語源
「アイソレーター」の語源は英語の “isolator” です。
“isolator” の広義の意味は「隔離するもの、分離するもの」です。
動詞の “isolate” に “tor” を付けて名詞化したものです。
“isolate” の意味は以下の4つです。
- 孤立させる
- 隔離する
- 分離する
- 絶縁する
- 遊離させる
- :他と離れて存在させること
「アイソレーター」の類義語
「アイソレーター」には以下のような類義語があります。
- 絶縁体
- 絶縁装置
- 断路器:高電圧の電気回路を切り替えるためのスイッチ
まとめ
以上、この記事では「アイソレーター」について解説しました。
英語表記 | アイソレーター(isolator) |
---|---|
意味 | 振動・騒音の絶縁装置・絶縁体・閉鎖環境内で作業するためのシステム |
語源 | 「隔離するもの、分離するもの」という意味の英単語 “isolator” |
類義語 | 絶縁体、絶縁装置、断路器 |
使われる分野ごとの意味をしっかりと理解しておきましょう。