「辞任」と「退任」の違いとは?日本企業での役職順位まで解説

違いのギモン

政治家が「辞任」する、というニュースや会社の上司が「退任」した、などの言葉を耳にする機会はよくありますね。皆さんはこの違いについて使い分けられていますか。ここでは「辞任」と「退任」の言葉の使い方を紹介します。

結論:自分の意志か否か

「退任」は自分の意志と関係なく会社を辞めるときに使い、「辞任」は自分の意志で会社を辞めるときに使う言葉です。

「退任」をもっと詳しく

「退任」は任務を退くことです。

自分の意志でなく会社の意向で任務を辞めることになった時はこちらの言葉を使います。「就任」の対義語なので、任期満了や解任、「辞任」も「退任」に含まれます。

「退職」は役割だけでなく会社そのものを退くという意味なので、「退任」が「退職」にならないケースもあります。しかし、「退任」と同時に「退職」となった場合、一般的に「退職」という言葉を使うことが一般的です。

ちなみに、「解任」は辞めさせられることを意味します。

英語では “Retirement” と表記します。この単語には「退職」の他に退役、退職後の期間、引退、隠居などの意味が含まれています。

「辞任」をもっと詳しく

「辞任」は任務を辞退することです。「自分の意志で」辞めることを意味します。

自分の意志があるか否かで使い分けるべき言葉ですが、会社の中での位が高い役職や地位の人が「辞任」という言葉を使うことが一般的です。

しかし例外のケースもあります。例えば、自分に役職はあるけれども、自分より上の立場の人が多い場合を「一般社員」と解釈するとします。この場合、「一般社員」は自分の意志で辞める場合でも「辞任」を使うことは少ないです。

役職のみを退く場合は「退任」、同時に会社を辞める場合は「退職」という言葉を使うことが一般的になっています。

英語では “Resignation” と表記します。この単語には、「辞任」という意味だけでなく、辞職、辞表、あきらめ、忍従、観念などの意味が含まれています。

日本企業における役職順位

一般的な企業の役職順位です。日本の法律で、定めなければならない役職は代表取締役・取締役を含めた取締役会と会長、社長なので、この層が上役と言えるケースが多いです。

「辞任」を使うべき場所は会社によって異なりますので、こちらを参考にしてみてください。

取締役会
会長
社長・CEO
副社長・COO
専務
常務
部長・チーフマネージャー・シニアマネージャー
次長・マネージャー
室長・グループリーダー
課長・チームリーダー

まとめ

以上、この記事では、「退任」と「辞任」の違いについて解説しました。

  • 退任:自分の意志と関係なく会社を辞める時に使う言葉
  • 辞任:自分の意志で会社を辞める時に使う言葉
日頃のニュースを見るとき、自身の会社でこのような場面に出会った際は、ぜひこの言葉の違いを参考にしてみてください。