テレビを見る。スマホを見る。サッカーを見に行く。綺麗な景色を見て癒やされる。わたしたちは毎日色々なものを目にし見ていますね。ところで、みなさんは「見る」という日本語を英語で説明するとき、どのように表現しますか?
“look” 、“see”、 “watch” という単語が思いつくかもしれません。どれも中学校で習う「見る」という意味の英単語です。なんとなくで覚えていたかもしれませんが、実ははっきりとした使い分けがあります。
この記事では、“look”と“see”と“watch”の違いについて解説していきます。
このページの目次
結論:“look”は目を向ける、“see”は目に入る、“watch”は目で追いかける
言葉 | 意味 |
---|---|
“look” | 何かに視線を向けること |
“see” | 自然と目に入ってくること |
“watch” | 動いているものを見つめること |
“look”の意味と使い方
“look”は何かに視線を向けるという意味です。ある対象に対して、その方向に意識を向けるという中心的な意味があります。 “at” という前置詞をつけて “look at 〜 (〜を見る)” というように使います。例文を見てみましょう。
- Look at the pictures. (その写真を見てください。)
- Can I take a look? (見てみていいですか?)
- Look up at the stars in the night sky. (夜空の星を見上げてみて。)
“look” の「見る」以外の意味と使い方
“look”は見るという以外にも色々な意味と使い方があります。
たとえば、 “look 〜” で「〜のように見える」という意味があります。
- You look tired. (疲れているように見えるよ。)
- It looks so fun! (とっても楽しそう!)
また “look like 〜” で「〜に似ている」「(見た目が) 〜のようだ」という意味があります。
- He looks like his father. (彼は彼の父親と似ている。)
- It looks like it’s going to rain. (雨が降りそうだ。)
“see” の意味と使い方
“see”とは自然と何かが視界に入ってくるという意味です。「見える」「目撃する」という意味でも使われます。例文を見ていきましょう。
- I saw him yesterday. (私は昨日彼を見かけた。)
- Have you seen the news? (あのニュース見た?)
- I cannot see anything in the dark.(真っ暗で何も見えない。)
“see”の「見る」以外の意味と使い方
“see”にも「見る」以外にも色々な意味と使い方があります。
人が「見える」「目に入る」という意味が転じて、人と「会う」という意味もあります。
- I want to see the singer someday. (私はその歌手にいつか会いたい。)
- See you tomorrow! (また明日会おうね!)
他にも物事が「見える」という意味が転じて、「わかる」「理解する」という意味でもよく使います。
- I see. (わかりました。)
- Open it. You’ll see it. (開けてみたらわかるよ。)
“watch” の意味と使い方
“watch”は何か動いているものを目で追いかけるという意味です。視線を動かして、じっと見つめるというイメージです。映画を「観賞」する、スポーツを「観戦」するなど「観る」という漢字の意味合いで使われます。例文を見てみましょう。
- Let’s go to watch a baseball game! (野球の試合を見に行こうよ!)
- I’m watching a comedy video on YouTube. (YouTubeでお笑い動画を見ている。)
- Did you watch that show on TV last night? (昨日の夜のあのテレビ番組見た?)
“watch”の「見る」以外の意味と使い方
“watch”にも「見る」以外にも色々な意味と使い方があります。
たとえば、「注意を払う」「気をつける」という意味があります。
- Please watch your step. (お足元にお気をつけください。)
- Watch out! (危ない気をつけて!)
他にも、じっと見つめるという意味から、人や貴重なものを「監視する」「見守る」という使い方があります。 “watch over” の形で使われることが多いです。
- Can you watch my bag for a while? (バッグをしばらく見ていてくれる?)
- Please watch over them with care. (温かく見守ってあげてください。)
まぎらわしい “see” と “watch” の違い
上で説明したように、3つの言葉には使い分けがありますが、どちらの動詞も使える場合があります。その時は、どのように使い分けたらいいのでしょうか?
たとえば「映画を見る」というときには、“see” と “watch”どちらも使う状況が考えられます。
“see a movie” は、大きなスクリーン上のシーンが目に入ってくるイメージです。以下のような例文が考えられます。
一方、 “watch a movie” は家のテレビやパソコンを使って、DVDや動画配信サービスで映画を視聴するイメージです。
また、以下の2つの例文について考えてみましょう。
- I saw Tom crossing the street.
- I watched Tom crossing the street.
- I saw him crossing the street.
(私はトムが通りを渡っているところを、ちらっと見かけた。) - I watched him crossing the street.
(私はトムが通りを渡っているところを、最初から最後まで見た。)
どちらも彼が通りを横断しているところを見たという内容ですが、その光景を一瞬切り取って見たのか、一部始終を見たのかという点で微妙にニュアンスが異なるのです。
まとめ
以上、この記事では、“look” 、“see”、 “watch” の違いについて解説しました。
- look:何かに視線を向ける
- see:自然と目に入ってくる
- watch:動いているものを見つめる