今回ご紹介する言葉は、熟語の「緩慢(かんまん)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「緩慢」をざっくり言うと……
読み方 | 緩慢(かんまん) |
---|---|
意味 | ゆっくりしていること、手ぬるいこと |
類義語 | 微速、不精、放漫など |
対義語 | 急速、厳格、峻厳など |
英語訳 | slow(ゆっくりとした)、slack measure(手抜きな対応) |
「緩慢」の意味をスッキリ理解!
緩慢(かんまん):ゆっくりしていること、手ぬるいこと
「緩慢」の意味を詳しく
「緩慢(かんまん)」の原義は「ゆっくりしていること」です。「緩」と「慢」には、それぞれ「ゆっくり」「のろい」という意味があります。たとえば、反応が遅くて機敏ではない動きを「緩慢な動き」、変化がゆっくりとして進まない状態を「緩慢な変化」と言います。
そこから派生して、「物事の扱いや処置の状態が手ぬるくていい加減なこと」も「緩慢」と言います。たとえば、人との約束を守らなかったり、オンオフの切り替えができなかったりする人のことを「緩慢な人」と言います。
「緩慢」の使い方
- カメの緩慢な移動の仕方は、気持ちを和ませるものだ。
- 田園地帯には、緩慢な人工の水路が作られてある。
- 警察へストーカー被害相談をしたものの、緩慢な対応をされた。
- 緩慢な志望者を見きわめるつもりで面接を行う。
①と②では、カメの動きや水の流れが遅いことを指して「緩慢」を用いています。③と④では、対応が手ぬるかったり、志望度合いがいい加減なことを指して「緩慢」を用いています。
「緩慢」の類義語
緩慢には以下のような類義語があります。
- 微速(びそく):ごくゆったりした速度
- 徐々(じょじょ)に:少しずつ変化するさま
- 不精(ぶしょう):面倒くさがり骨惜しみすること
- 粗略(そりゃく):物事の扱い方がいいかげんなこと
- 放漫(ほうまん):気ままで、しまりのないこと
「微速」「徐々に」は、動作や変化が遅いことを指している言葉です。「不精」「粗略」「放漫」は、物事の扱いや処置が手ぬるいことを指しています。
「緩慢」の対義語
緩慢には以下のような対義語があります。
- 急激(きゅうげき):急ではげしいさま
- 急速(きゅうそく):非常に速いさま
- 敏捷(びんしょう):動きがすばやいこと
- 厳格(げんかく):規律や道徳にきびしく、不正や怠慢を許さないこと
- 峻厳(しゅんげん):甘えや妥協を一切許さないさま
「急激」「急速」「敏捷」は、動作や変化が速いことを指しています。「厳格」「峻厳」は、物事の扱いや処置の状態に手抜かりがないことを表す言葉です。
「緩慢」の英語訳
緩慢を英語に訳すと、次のような表現になります。
- slow
(ゆっくりとした) - sluggish
(緩やかな、鈍い) - slack measure
(手抜きな対応)
まとめ
以上、この記事では「緩慢」について解説しました。
読み方 | 緩慢(かんまん) |
---|---|
意味 | ゆっくりしていること、手ぬるいこと |
類義語 | 微速、不精、放漫など |
対義語 | 急速、厳格、峻厳など |
英語訳 | slow(ゆっくりとした)、slack measure(手抜きな対応) |
「緩慢」には、「ゆっくりなさま」「処置や扱いが手ぬるいこと」という2つの意味があります。一つ一つ言葉の意味を正しく理解し、状況に応じて使い分けていきましょう。