「頭角を現す」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「頭角を現す(とうかくをあらわす)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。

☆「頭角を現す」をざっくり言うと……

読み方頭角を現す(とうかくをあらわす)
意味人より優れた才能や技量で抜きん出ること。
由来韓愈の書いた墓誌銘から。
類義語頭を擡げる
英語訳to distinguish oneself(目立つ、有名になる)など

「頭角を現す」の意味をスッキリ理解!

頭角を現す(とうかくをあらわす):人より優れた才能や技量で抜きん出ること。

「頭角を現す」の意味を詳しく


「頭角を現す」は「人より優れた才能や技量で抜きん出ること」を意味することわざです。

「頭角」には「頭の先」という意味があります。大勢の人の中にいても頭の先が見えているのが目立つのと同じ位に、抜きん出た才能や技量を指します。「頭角を出す」とは言わないので、気をつけましょう。

「頭角を現す」の使い方

  1. 高校生の時から頭角を現していた彼が、ついにプロの世界にやってきた。
  2. その小説家はデビューするやいなや、たちまち頭角を現してきた。
  3. 最近めきめき頭角を現してきたあの女優だが、僕はデビュー当時から応援していた。

「頭角を現す」は、「たちまち」や「めきめき」を直前に伴って使われることがよくあります。

「頭角を現す」の由来

「頭角を現す」は、唐(とう)の時代の中国を代表する文人である、韓愈(かんゆ)の言葉を由来に持っています。

 

当時の中国では、死者の功績や経歴を記した墓誌(ぼし)を墓の中に埋める風習がありました。その文末に付け加えられるのが、「墓誌銘(ぼしめい)」と呼ばれる戒めなどを含んだ言葉です。

同じ時代の文学者であり政治家である、柳宗元(りゅうそうげん)という人が亡くなったときに韓愈が記した墓誌銘の一部分が、「頭角を現す」の由来になっています。

原文では「嶄然見頭角」とあり、これを現代語に訳すると「嶄然として頭角を現す」となります。「嶄然」は「ざんぜん」とよむ熟語で、「ひときわ目立っている様子」という意味があります。

「頭角を現す」の類義語

頭角を現すには以下のような類義語があります。

  • 頭を擡げる(あたまをもたげる):少しずつ勢力をつけ、目立ってくること。

「擡げる」には「持ち上げる」という意味があります。

「頭角を現す」の英語訳

頭角を現すを英語に訳すと、次のような表現になります。

  • to distinguish oneself
    (目立つ、有名になる)
  • to stand out
    (ずば抜けて目立つ)
  • to make one’s mark
    (有名になる)
  • to come in from the cold
    (知られていない状態から姿を現す)

まとめ

以上、この記事では「頭角を現す」について解説しました。

読み方頭角を現す(とうかくをあらわす)
意味人より優れた才能や技量で抜きん出ること。
由来韓愈の書いた墓誌銘から。
類義語頭を擡げる
英語訳to distinguish oneself(目立つ、有名になる)など

「頭角を現す」は、日常生活でも耳にする機会が少なくないことわざです。由来や英語訳もあわせて、意味をきちんと理解しておきましょう。