今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「前人未踏(ぜんじんみとう)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「前人未踏」をざっくり言うと……
読み方 | 前人未踏(ぜんじんみとう) |
---|---|
意味 | 今まで誰も到達していないこと |
由来 | 「人跡未踏」と「前人未到」の語感が組み合わさってできたもの |
類義語 | 人跡未踏、前人未発、先人未到など |
英語訳 | unexplored(前人未踏) |
「前人未踏」の意味をスッキリ理解!
「前人未踏」の意味を詳しく
「前人未踏」とは、今まで誰も到達していないことを意味する四字熟語です。
また、だれも足を踏み入れていない領域のことをいいます。
「前人」とは先人(せんじん)のこと、昔の人のことをいいます。
「未踏」とはまだ到達しないこと、まだ足を踏み入れないことをいいます。
したがって、「前人未踏」は、いまだかつて誰も到達したことがないこと、あるいは足を踏み入れたことのないことを意味します。
「未踏」は「未到」とも書き、その場合は「誰もたどり着いていない地点」を意味します。
「前人未踏」は漢文で読み下すと、「前人(ぜんじん)未(いま)だ踏(ふ)まず」となります。
「前人未踏」の使い方
- 彼は立て続けに試合に勝ち、ついに前人未踏の記録を打ち立てた。
- 冒険家たちは前人未踏の地を目指し充分に準備を整え、いよいよ出発した。
「前人未踏」は、例文①のように誰も達成したことのない「記録」や「成績」などを指すときに使われます。
今まで誰も成し遂げられなかった記録を達成したり、記録を新たに塗り替えたりした時などに使われることが多いです。
また、例文①のように、実際に足を踏み入れる「場所」を指す場合にも使われます。
「前人未踏」という言葉を使うことで、その出来事を達成することの難しさや、その達成感を強調することができます。
また、過去の大記録や偉業などを指して言うこともあります。
「前人未踏」の由来
「前人未踏」はもともと「人跡(じんせき)未踏」と「前人未到」という四字熟語が合わさってできたものです。
「人跡未踏」には「人が踏み入ったことのない場所」という意味があります。
「前人未到」は「前人未踏」と混同されがちですが、意味に違いはありません。
「人跡未踏」と「前人未到」の語感が似ていたこともあり、「前人未踏」という言葉としても使われるようになったのです。
「前人未踏」の類義語
「前人未踏」には以下のような類義語があります。
- 人跡未踏(じんせきみとう)
- 前人未発(ぜんじんみはつ)
- 先人未到(せんじんみとう)
「前人未踏」の英語訳
「前人未踏」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- unexplored
(前人未踏) - unprecedented
(前人未踏) - untrodden
(前人未踏)
動詞に “un” がつくことで前人未到の「未」と似たような働きをしています。
したがって、 “unexplored” でまだ達していない、踏み込んでいない、という意味を表します。
He reached the unexplored.(彼は前人未踏の地にたどり着いた)のように使われます。
まとめ
以上、この記事では「前人未踏」について解説しました。
読み方 | 前人未踏(ぜんじんみとう) |
---|---|
意味 | 今まで誰も到達していないこと |
由来 | 「人跡未踏」と「前人未到」の語感が組み合わさってできたもの |
類義語 | 人跡未踏、前人未発、先人未到など |
英語訳 | unexplored(前人未踏) |
昔の人々が多くの前人未踏の快挙を成し遂げてきて、現代があります。
達成したことのないことを追及したり、まだ踏み入れていない領域に向かっていったりという欲求は、人類の本能なのかもしれません。