今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ララバイ」です。
「ララバイ」の意味・使い方・語源・類義語などについて分かりやすく解説します。
☆「ララバイ」をざっくり言うと……
英語表記 | ララバイ(lullaby) |
---|---|
意味 | 子守歌 |
語源 | ラテン語 “lull” と “bye” の造語、ヘブライ語の呪文 “Lilith Abi” |
類義語 | ベルスーズ、揺籃歌 |
歌 | WANIMAの『ララバイ』、RADWIMPSの『ララバイ』、かりゆし58の『ララバイ』など |
「ララバイ」とは?
「ララバイ」の意味を詳しく
「ララバイ」とは、「子守歌」という意味のカタカナ語です。「子守唄」や「子守り歌」と表記することもあります。
「ララバイ」は英語で “lullaby” と表記します。英語の場合、「子守歌」という意味の名詞として使われるほか、「(子供を)あやす、寝かしつける」という意味の動詞としても使われます。
あくまでもカタカナ語として使われる「ララバイ」は、「子守歌」という意味での名詞としてしか使用はされません。
子守歌とは、小さな子供を寝かしつけたりあやしたりする際に歌われる歌のことです。
中には、「江戸の子守歌(※)」のように子守歌として作られた歌もありますが、子守歌には明確な定義は存在しません。
親などが子供を寝かしつけたりあやしたりするという目的で歌われる歌は、すべて子守歌となります。基本的にはゆっくりとしたテンポの歌が好まれます。
「ララバイ」を別れ際の挨拶として使用する例も見られますが、それは誤用です。「バイバイ」と混同をしてしまっていることが原因であると考えられます。
意味は全く異なるので、誤った使い方をしないように注意が必要です。
- 江戸の子守歌(※):江戸時代から伝わる、日本の伝統的な子守歌のことです。「ねんねんころりよ、おころりよ」という歌いだしであることから、「ねんねんころりよ」と呼ばれることも多いです。
「ララバイ」の使い方
- 1歳の息子は非常によく泣く子だが、ララバイを聴かせるとすぐに寝る。
- 昔母親に歌ってもらったララバイは、まだ記憶に残っている。
- もうすぐ生まれる子供のためにララバイを覚える。
「ララバイ」の語源
「ララバイ」の語源には、2通りの説があります。
- ラテン語の “lull” と “bye” の造語
- ヘブライ語の呪文、 “Lilith Abi”
➀の説は、ラテン語の “lull” と “bye” という二つの単語が組み合わさってできたという説です。
ラテン語の “lull” は、動詞で「なだめる」「あやす」という意味があります。
“bye” は “good-bye” の短縮形です。 “good-bye” も、もともとは “God be with ye” の短縮形であり、「神があなたと共にいますように」という意味があります。
次に、➁の説について解説します。➁の説は、ヘブライ語の呪文、 “Lilith Abi” が変化し、「子守歌」という意味の “lullaby” になったとする説です。
ユダヤ教の言い伝えで、「リリス」と呼ばれる悪霊(あくりょう)がいます。「リリス」は、男児の命を奪うものとして恐れられていた女性の悪霊です。
その「リリス」を追い払うために唱えられていたヘブライ語の呪文が “Lilith Abi” でした。「リリスよ、去れ」という意味です。
「ララバイ」の類義語
「ララバイ」には以下のような類義語があります。
- ベルスーズ
- 揺籃歌(ようらんか)
「ララバイ」がタイトルに使われている歌
「子守歌」を意味する「ララバイ」は、以下のように歌のタイトルに使われることが多い言葉です。
- ララバイ:WANIMA
- ララバイ:RADWIMPS
- ララバイ:かりゆし58
- 聖母たちのララバイ:岩崎宏美
- 六本木ララバイ:内藤やす子
子供を寝かしつけたりあやしたりするために歌われるのが本来のララバイですが、WANIMAの『ララバイ』のような激しい曲もあります。
まとめ
以上、この記事では「ララバイ」について解説しました。
英語表記 | ララバイ(lullaby) |
---|---|
意味 | 子守歌 |
語源 | ラテン語 “lull” と “bye” の造語、ヘブライ語の呪文 “Lilith Abi” |
類義語 | ベルスーズ、揺籃歌 |
歌 | WANIMAの『ララバイ』、RADWIMPSの『ララバイ』、かりゆし58の『ララバイ』など |
「ララバイ」は日常生活で使うことはあまりないかもしれません。多くの人が「ララバイ」と言わずに「子守歌」と言うでしょう。
しかし、最後の項目で紹介したように「ララバイ」は曲名や歌詞で使われることが多い言葉です。
「ララバイ」という言葉が「子守歌」を意味するということだけでも知っておくと、そのような曲に対する見方も変わるかもしれませんね。