「大統領制」と「議院内閣制」の違いとは?責任から人気まで解説

違いのギモン

大統領制と議院内閣制は、社会科の授業のときに勉強したことがありますよね。

勉強したけど、全然覚えてないという方も多いかと思います。

政治の話は難しいイメージがありますが、仕組みを理解することは、ニュースを読むときに大切なので、2つの違いについて解説します。

「大統領制」と「議院内閣制」の違い

「大統領制」と「議院内閣制」の違いは、立法府(りっぽうふ)と執政府(しっせいふ)の関係です。

大統領制は、立法府(議会)と執政府(内閣)が独立して存在し、それぞれが権力のバランスを保つようになっています。

それに対して議院内閣制は、立法府と執政府は相互に依存していて、執政府は立法府の信用の上に成り立っています。イメージとしては内閣と議会で一緒に仕事をしていくという感じです。

違い①:責任

大統領制は、議会に対して責任を負わないので、過半数の支持を維持する必要がありません。そのため、大統領の意見と議会の意見が合わないこともあります。

それに対し、議院内閣制は、内閣は議会に対して責任を負っていて、内閣が政治を続けていくには、議会の過半数の支持が必要です。

違い②:行政

大統領制は、大統領だけが行政を行う権利を持っていて、内閣のようなものはありますが、そのメンバーはアドバイスをするという立場なので、最終的な判断は大統領が行います。

反対に議院内閣制は、首相が行政の責任者で、内閣は複数の大臣で構成され、メンバーは首相が選びます。

違い③:任期

大統領制は、任期は決まっていて、任期の途中で辞めさせられることはありません。

対して議院内閣制は、首相の任期は決まっていません。というのも、首相の所属する政党が議会の多数派になるため、多数派の政党が変われば、首相も変わるからです。

違い④:議会の解散

大統領制では、議会によって辞めさせられることはなく、大統領も議会を解散することはできません。

逆に議院内閣制では、内閣が議会から信用されてないとき、つまり、選挙に負けたり、議会からの不信任決議が可決した場合、内閣は議会を解散するか、総辞職をします。

まとめ

大統領制と議院内閣制はよく比較される制度で、こうしてみると違いがよく分かりますね。

  • 過半数の支持が必要かどうか
  • 政治を行う権力の強さ
  • 任期が決まっているかどうか
  • 議会の解散権

政治の話題は難しいと思われがちですが、仕組みが分かると自然と関心が持てるようになるので、参考にしてみてください。