今回ご紹介する言葉は、ことわざの「口も八丁(はっちょう)手も八丁」です。
言葉の意味・例文・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「口も八丁手も八丁」をざっくり言うと……
読み方 | 口も八丁(はっちょう)手も八丁 |
---|---|
意味 | 話も流暢で何かをすることも達者な人のこと |
由来 | 八つの道具を巧みに使いこなせるという意味の「八丁」から |
類義語 | 手八丁口八丁、口も口、手も手など |
対義語 | 口自慢の仕事下手など |
英語訳 | He has long arms and a long tongue as well.(舌も長けりゃ手も長い) |
このページの目次
「口も八丁手も八丁」の意味をスッキリ理解!
「口も八丁手も八丁」の意味を詳しく
「口も八丁手も八丁」とは、話も流暢で何かをすることも達者な人のことをいいます。
「八丁」とは、「八つの道具を使うことができるほど物事に巧みなこと」という意味があります。
したがって、「口も八丁手も八丁」とは、言葉も巧みでなおかつ手先も器用である、という意味になります。
一見、有能さを評価する表現に見えますが、このことわざはどちらかというと相手を揶揄(やゆ)する意味合いを持ちます。
要領がいい、やり手である、というように、相手をうまく丸め込むような人に対して使うことが多いです。
相手を蔑(さげす)んだり、悪意を込めて使われることが多いため、褒め言葉としては使わない方が無難でしょう。
また、とりわけ口が達者であることから、口で相手を打ち負かすことが得意である、という意味もあります。
よって、出しゃばりであるとか、自己中心的である、という意味で使われることも多いです。
あまりに器用であるため隙がない、信用できない、という意味も含みます。
「口も八丁手も八丁」の例文
- 彼の仕事っぷりを見ているとまさに口も八丁手も八丁だ。世渡り上手ではあるが、信用はできないな。
- 口も八丁手も八丁と言われようが、今期の営業成績を上げるためにはなりふり構っていられない。
「口も八丁手も八丁」の由来
「八丁」とは、八つの道具を巧みに使いこなせることをいい、「八挺(はっちょう)」とも書きます。
また、船を漕ぐのに使う『櫓(ろ)』が八つもついている『八挺小舟(はっちょうこぶね)』を自由自在に操ることができることからきているとも言われます。
よって、「八丁」は物事を自由自在に操る人という意味があります。
したがって、「口八丁手八丁」は、口も上手いしやり手である、という意味になります。
「口も八丁手も八丁」の類義語
「口も八丁手も八丁」には以下のような類義語があります。
- 手八丁口八丁
- 口も口、手も手
「口も八丁手も八丁」の対義語
「口も八丁手も八丁」には以下のような対義語があります。
- 口自慢の仕事下手:口だけは達者だが、仕事がさっぱりできないこと
「口も八丁手も八丁」の英語訳
「口も八丁手も八丁」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- He has long arms and a long tongue as well.
(舌も長けりゃ手も長い)
まとめ
以上、この記事では「口も八丁手も八丁」について解説しました。
読み方 | 口も八丁(はっちょう)手も八丁 |
---|---|
意味 | 話も流暢で何かをすることも達者な人のこと |
由来 | 八つの道具を巧みに使いこなせるという意味の「八丁」から |
類義語 | 手八丁口八丁、口も口、手も手など |
対義語 | 口自慢の仕事下手など |
英語訳 | He has long arms and a long tongue as well.(舌も長けりゃ手も長い) |
「口も八丁手も八丁」は日常生活において多く使われる言葉ですが、使う際には注意が必要です。
誤解を受けたり信用をなくしたりしないためにも、「口も八丁手も八丁」などと言わないようにしましょう。