今回ご紹介する言葉は、熟語の「振興(しんこう)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「振興」をざっくり言うと……
読み方 | 振興(しんこう) |
---|---|
意味 | 物事を盛んにすること、また、物事が盛んになること |
類義語 | 振起 |
対義語 | 衰退、衰微 |
英語訳 | promotion(振興、奨励、助長) |
「振興」の意味をスッキリ理解!
「振興」の意味を詳しく
「振興」とは、「物事を盛んにすること、また、物事が盛んになること」です。特に、学問や産業の繁栄について言う場合に多く用いられます。
振興は、学問や産業などの物事が大きくなる過程を指す言葉です。人や物が増えたり、知見が広がることを指しています。
振には、「奮(ふる)い起つ」「盛んになる」という意味があります。また、興は訓読みすると「興す(おこす)」となります。「興」は、振と同様に「盛んになる」という意味を持っています。
「振興(しんこう)」と「新興(しんこう)」
「振興」と「新興」は、読み方が同じで、漢字も同じものが使われています。これらの言葉は見た目上ではとてもよく似ていますが、両者の意味はそれぞれ異なっています。
「振興」とは、すでに解説した通り「物事を盛んにすること、また、物事が盛んになること」です。
一方、「新興」は、「新しい勢力が起こること」という意味です。「この分野では、新興企業が勢力を増している」などのように用いられます。
これらの言葉の意味の違いを理解し、正しく使い分けられるようにしましょう。
「振興」の使い方
- 小さな商店街の振興に力を入れる。
- 新規産業の振興を図る。
- 我々のボランティア団体は、地域の伝統文化を振興する活動を行っている。
❶❷は、「〇〇の振興」のように、「振興」を名詞として用いている例です。
一方、❸のように「〇〇を振興する」という形で、動詞として用いることも出来ます。
「振興」の類義語
振興には以下のような類義語があります。
- 振起(しんき):奮い起こすこと、盛んになるように力を入れること
「振興」の対義語
振興には以下のような対義語があります。
- 衰退(すいたい):勢いや力が衰えたり、弱まったりすること
- 衰微(すいび):勢いが衰え、弱くなること
「衰退」と「衰微」はほとんど同じ意味です。
「衰退」は文化などの衰えを表す際に用いられることが一般的です。一方、「衰微」は、文化だけでなく国家のなどの衰えも表現することが出来ます。
「振興」の英語訳
振興を英語に訳すと、次のような表現になります。
- promotion
(振興、奨励、助長) - development
(発展、振興) - furtherance
(促進、推進、助成)
promotionは、名詞である「振興」の英語訳です。「振興する」「振興を図る」という動詞の形では、promoteとなります。
この動詞を用いると、 “promote the development of industry(産業の振興を図る)” のように表現することができます。ofの以降の “industy” の部分を他のものに置き換えることで「〇〇の振興を図る」と、様々なものに対して言うことができます。
まとめ
以上、この記事では「振興」について解説しました。
読み方 | 振興(しんこう) |
---|---|
意味 | 物事を盛んにすること、また、物事が盛んになること |
類義語 | 振起 |
対義語 | 衰退、衰微 |
英語訳 | promotion(振興、奨励、助長) |
物事が振興することで世の中に新しいことが起こり、社会は豊かになります。
「振興」という言葉を意識しながら世の中を見渡してみると、新しい視点に出会えるでしょう。