今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ハレルヤ」です。
「ハレルヤ」の意味・使い方・語源についてわかりやすく解説します。
☆「ハレルヤ」をざっくり言うと……
英語表記 | ハレルヤ(hallelujah) |
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意味 | 「主をほめたたえよ」 |
語源 | ヘブライ語の「ハレルヤ」 |
「ハレルヤ」とは?
「ハレルヤ」の意味を詳しく
「ハレルヤ」とは、キリスト教やユダヤ教の言葉で、「神をほめたたえよ」という意味の感嘆句です。
主に、神様への感謝や、神の素晴らしさを感じたときに発する言葉で、祈りの冒頭の言葉や、嬉しいときに用います。
もともとは、ユダヤ教の言葉です。しかし、ユダヤ教とキリスト教はいわば兄弟のように近い宗教ということもあり、キリスト教にも受け継げられています。
日本でも、多くの歌手が「ハレルヤ」という言葉を用いた歌を発表しています。ドイツの作曲家ヘンデルが作曲した「メサイア」という曲の中で「ハレルヤ」と繰り返す「ハレルヤコーラス」は、世界で最も有名な歌の1つです。
このように、「ハレルヤ」は、宗教用語ではありますが、私たちの生活の中でも非常に馴染みのある言葉なのです。
「ハレルヤ」は「ヤハウェ」という神を賛美しています。「ヤハウェ」はキリスト教とユダヤ教の共通した信仰対象であり、またイスラム教の神とも全く同じ存在です。
キリスト教において、「ハレルヤ」が賛美(さんび)している対象(ヤハウェ)は、イエスキリストとされています。キリスト教では、三位一体という考え方があります。父(神)と子(キリスト)と聖霊は、本来1つの神であったものが、3つの姿で現れたものとされています。
この「ヤハウェ」に対し、感謝や尊敬、また祈りを捧げる際などに「ハレルヤ」と発します。このように、非常に広い場面で用いられる言葉が「ハレルヤ」なのです。
「ハレルヤ」の使い方
- 苦難の時代が終わり、人々は「ハレルヤ」と叫び神を賛美した。
- 「ハレルヤ」と、一言呟き、彼は祈りを捧げた。
- ハレルヤコーラスを聞くと、冬の訪れを実感する。
上の例文のように、ハレルヤという言葉の多くは固有名詞として用いられます。
①の文では、ハレルヤは「苦難の時代が終わったことへの神に対する感謝」という意味で用いられています。
また、②では、「祈りの言葉の冒頭に、神への感謝や尊敬を捧げる」という意味を示しています。
③は、ヘンデルが作曲した「メサイア」中の「ハレルヤコーラス」のことです。一般的に「ハレルヤコーラス」という言葉はヘンデルの歌を指します。
「ハレルヤ」の語源
ハレルヤの語源はヘブライ語の “ハレルヤ” です。ハレルヤは「ハレル」と「ヤ」の2つのヘブライ語に分解することができます。
ヘブライ語で、「賛美する」という意味の「ヒッレール」という言葉があります。ハレルヤの複数命令形を「ハレル」と言います。
また、「ヤ」は神である「ヤハウェ」を短縮した言葉です。
つまり、ハレルヤのもともとの意味は、「ヤハウェを賛美しなさい」です。
また、ハレルヤは時に「アレルヤ」と発音することがあります。「アレルヤ」はハレルヤのラテン語読みです。ラテン語では語頭の h を発音しないため、このような読み方になります。読み方は違いますが、意味や使い方は全く同じです。
まとめ
以上、この記事では「ハレルヤ」について解説しました。
英語表記 | ハレルヤ(hallelujah) |
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意味 | 「主をほめたたえよ」 |
語源 | ヘブライ語の「ハレルヤ」 |
キリスト教やユダヤ教は、多くの日本人にとって少し遠い事柄かもしれません。
しかし、「ハレルヤ」など、日本人に馴染みのある宗教文化は少なくありません。たとえば、「きよしこの夜」はキリスト教の賛美歌が由来です。また、他にも、知らずのうちに街でも多くの賛美歌を耳にしているはずです。
このように、宗教は身の回りの多くの文化や出来事と、非常に深い関係を持っています。一度宗教を勉強すると、世界が少し違って見えてくるかもしれませんよ。