今回ご紹介する言葉はカタカナ語の「ディスカウント」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語について分かりやすく解説します。
☆「ディスカウント 」をざっくり言うと……
読み方 | ディスカウント(discount) |
---|---|
意味 | 定価よりも安い値段で売ること |
語源 | dis-(打ち消し)count(数える) |
類義語 | おまけなど |
「ディスカウント」の意味をスッキリ理解!
「ディスカウント」の意味を詳しく
ディスカウントとは、割引することを意味します。ディスカウントが「格安」の意味を持つと思っている人は多いですが、これは間違いです。ディスカウントされた商品はあくまで、定価よりも安いだけなので、破格の値段になっているわけではありません。
「ディスカウント」「セール」「バーゲン」の違い
「ディスカウント」「セール」「バーゲン」の三つの言葉はよく似た場面で使われる言葉なので、違いを知らない人も多いでしょう。それでは、「セール」と「バーゲン」の言葉の意味を解説します。
セールは、安売り販売を意味します。そして、バーゲンは特売品を意味します。「バーゲンセール」という言葉をよく耳にしますが、特売品はもともと安値の商品なので、厳密には間違った表現です。
「ディスカウントショップ」「アウトレットモール」の違い
ディスカウントショップとアウトレットモール、どちらも定価よりも安い値段で商品を購入できるので、同じものだと誤解している人もいるでしょう。しかし、この二つには大きな違いがあるので、解説します。
まず、ディスカウントショップは薄利多売を戦略として、商品を割引しています。薄利多売とは、一つの商品の利益を少なくし、たくさん売ることで、全体としての利益を上げることです。
例えば、メーカーから直接仕入れたり、大量発注などで仕入れ価格を抑えたりなどの工夫をして、商品を値引きしています。
次に、アウトレットモールはほつれなどがある商品や、在庫の処分品など、少し問題のある商品を割引しています。その他にも、シーズンの過ぎた商品やクーリングオフで返品された商品が置いてあります。
このように、二つの言葉の違いは「置かれている商品の差」と「値段が安い理由」なのです。
「ディスカウント」の使い方
- 前から欲しいと思っていた家具がディスカウントされていたので、購入した。
- 学生時代はディスカウントショップで買い物をしていた。
- 旅行先で、現地に住んでる子に頼んでお土産をディスカウントしてもらった。
- タイやベトナムなどの国々では、日常的な買い物でディスカウントの交渉を行う。
①と②の例文では、もともと割り引かれた状態の商品を意味しています。
③と④の例文では、定価よりも安く値引きをすることを意味しています。
日本人は旅行先で値引き交渉をしたい時、「ディスカウント、プリーズ」という表現を多用します。しかし、英語の文法上では間違った表現です。相手に何かをお願いしたい時、「プリーズ」をつけるだけでは少しぶっきらぼうな言い方になってしまいます。それでは、正しい表現を紹介します。
- Could you discount it?
(割引していただけますか?) - Please give me a discount.
(割引してください。)
「ディスカウント」の語源
ディスカウントは英語圏で用いられている言葉です。しかし、英語圏では割引以外の意味合いもあります。それは、「事実を考慮しない」や「話半分に聞く」などです。
Discount の dis は打ち消しの意味を持つ接頭辞(※)で、count は数えるという意味を持ちます。つまり、数えないという意味が派生して割引という意味になったのです。
- (※)接頭辞:単語のはじめに付くもので、それだけでは意味を持ちません。例えば、「お蕎麦」の「お」は接頭辞です。
「ディスカウント」の類義語
「ディスカウント」には以下の類義語があります。
- おまけ:商品の価格を下げたり、物品を追加でつけること
- プライスダウン:商品価格の値下げのこと
まとめ
以上、この記事では「ディスカウント」について解説しました。
読み方 | ディスカウント(discount) |
---|---|
意味 | 定価よりも安い値段で売ること |
語源 | dis-(打ち消し)count(数える) |
類義語 | おまけなど |
お店は在庫処分や戦略としてなど、様々な理由で商品の「ディスカウント」を行います。それらをうまく活用して、賢く買い物ができるといいですね。