今回ご紹介する言葉は、ことわざの「親の光は七光り(おやのひかりはななひかり)」です。
言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳について分かりやすく解説します。
☆「親の光は七光り」をざっくり言うと……
読み方 | 親の光は七光り(おやのひかりはななひかり) |
---|---|
意味 | 親の地位や名声のおかげで、子が恩恵を受けること |
由来 | 「七」は大きいことを意味する |
類義語 | 親の光は七とこ照らすなど |
対義語 | 親の因果が子に報うなど |
英語訳 | one’s parents’ coattails(親の七光り) |
このページの目次
「親の光は七光り」の意味をスッキリ理解!
「親の光は七光り」の意味を詳しく
「親の光は七光り」は、「親の社会的地位などのおかげで、子が恩恵を受ける」という意味です。ここでの恩恵とは、出世をしたり評価をあげたりするなど、得をすることを言います。
また、「子が親の地位などを利用して得する」という意味も含まれています。
現代では「親の七光り」や、「七光り」と略して使われることがほとんどです。
「親の光は七光り」の使い方
- 彼は有名政治家を父に持つ。彼の成功をねたむ人々は、口をそろえて「親の光は七光り」と言う。
- 君の親の光は七光りだ。それを使うも使わないも、君次第だ。
「親の光は七光り」の由来
「七光り」の「七」という数字は、「大きいこと」や「多いこと」を意味します。
「七変化」や「七色」など、昔から七という数字は大きな数を表します。
したがって、「七光り」とは「7つの光」という意味ではなく、「親の偉大な力」を表しているのです。
「親の光は七光り」の類義語
親の光は七光りには以下のような類義語があります。
- 親の光は七とこ照らす:立派な親の子は、明るい未来を持つこと
- 親の厚みは子にかかる:親の名誉は、子供にも及ぶということ
「親の光は七光り」の対義語
親の光は七光りには以下のような対義語があります。
- 親の因果が子に報う:親の罪は、子供にも帰ってくるということ
- 親の善悪は子に報う:親のどんな行いも、子供に影響をおよぼすということ
- 親の罪子に報う:親のおかした罪によって、子どもが苦しむこと
- 親の罰は子に当たる:親が罪を不正に逃れても、結局子どもが罰を受けること
- 親の降り雨子にかかる:親が行った悪行の火の粉が、子供に降りかかる様子
「親の光は七光り」の英語訳
親の光は七光りを英語に訳すと、次のような表現になります。
- one’s parents’ coattails
(親の七光り) - in the shadow of one’s celebrity parents
(親の名声の下で) - through the influence of one’s parents
(親の影響を通して)
one’s parents’ coattailsは、直訳すると「親のすその上」という意味です。
coattailsとは、燕尾服(えんびふく)や上着のすそのことです。「親のすその上に乗っていれば、どこにでも連れていってもらえる」ということから、「親の七光り」という意味で使われます。
“He rides on his parents’ coattails.(彼は親の七光りだ)” のように使います。
in the shadow of one’s celebrity parentsは、直訳すると「有名な親の影の中で」です。親の影の下で、苦なく生きる様子を表しています。
“The actor lives in the shadow of his celebrity parents.(その俳優は、有名な親の恩恵を受けて暮らしている)” のように使います。 “celebrity” を付けなくても、意味は通じます。
through the influence of one’s parentsは、「親の影響を通して」という意味です。throughをunderやThanks toなどに言い換えることもできます。
“Through the influence of her parents, she succeeded to establish her own company.(親の影響を通して、彼女は起業に成功した)” のように使います。
まとめ
以上、この記事では「親の光は七光り」について解説しました。
読み方 | 親の光は七光り(おやのひかりはななひかり) |
---|---|
意味 | 親の地位や名声のおかげで、子が恩恵を受けること |
由来 | 「七」は大きいことを意味する |
類義語 | 親の光は七とこ照らすなど |
対義語 | 親の因果が子に報うなど |
英語訳 | one’s parents’ coattails(親の七光り) |
「親の七光り」は、テレビなどでよく使われる言葉です。しかし、正確には「親の光は七光り」です。正しく覚えましょう。
また、反対の意味を持つことわざがたくさんあります。ぜひ覚え、会話の中で使えるようにしましょう。