「揶揄」の意味とは?読み方は?使い方から類語や英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「揶揄(やゆ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「揶揄」をざっくり言うと……

読み方揶揄(やゆ)
意味からかうこと、なぶること
類義語嘲弄、愚弄、嘲りなど
英語訳make fun of, razz, banter

「揶揄」の意味をスッキリ理解!

揶揄(やゆ):からかうこと、なぶること

「揶揄」の意味を詳しく


「揶揄」は、「相手に冗談や皮肉を言って、軽くからかうこと・なぶること」という意味です。

「からかう」を漢字にすると、「揶揄う」と書きます。「揶揄」の対象は、性格、容姿、行動などと幅広いです。

「からかう」とは、「相手が怒るようなことや冗談を言ったり、ちょっかいを出したりして面白がること」です。「なぶる」も同様の意味を持ち、「相手を面白半分に苦しめたり、弄(もてあそ)んだりすること」を意味しています。

また、「揶揄」には「非難」を通じてからかうことも含まれます。

 

「揶」と「揄」という字は、それぞれ漢字そのものに「からかう」という意味があります。その他の意味として、「揶」には「はぐらかす」、「揄」には「あざける」という意味があります。これらの漢字が組み合わさり、「揶揄」という言葉が成り立っているのです。

なお、「揶揄」は「邪揄」と表記することもできます。

「揶揄」の使い方

「揶揄」は、基本的に「揶揄する」「揶揄される」などの動詞の形で使います。

具体的には、以下のような例文が挙げられます。

  1. 私が辛い食べ物が好きだと言ったら、友人に「変人だ」と揶揄された。
  2. 小さなミスを上司に揶揄されただけなのに、つい気分が落ち込んでしまった。
  3. 揶揄してくる人の話なんて、左に聞き流せばいいのよ」という彼女の言葉に救われた。

①では、辛い食べ物が好きという性質を、変な人だとからかうことを「揶揄」と言っています。

②では、ミスをからかうことを「揶揄」と述べています。話し手の様子からすると、少し皮肉めいた揶揄だったのかもしれません。

③では、からかいに対する彼女の対処法が述べられています。「揶揄」には、困った相手の姿を面白がるという魂胆もあるため、ただただ相手の思うつぼにはまることが彼女には悔しいのでしょう。

「揶揄」の類義語

揶揄には以下のような類義語があります。

  • 愚弄(ぐろう):人のことを馬鹿にして、からかうこと
  • 嘲弄(ちょうろう):あざけたり、からかったりすること
  • 嘲り(あざけり):あざけること
  • 茶化す(ちゃかす):冗談めかして言うこと、相手をからかうこと

「嘲(あざけ)る」とは、「馬鹿にして悪口を言ったり、笑ったりすること」です。

「愚弄」には、相手の人格を無視するような言動も含まれます。

「嘲弄」は、「愚弄」よりもさらに相手を蔑(さげす)む意味合いが強い言葉です。

「揶揄」の英語訳

揶揄を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • make fun of
    (からかう、揶揄する)
  • razz
    (冷やかし、揶揄/からかう、あざ笑う)
  • banter
    (冷やかし、からかい、揶揄)

make fun of は、of の後にからかう対象を置きます。fun を sport に書き換えることが可能です。また、「揶揄された」という受け身の形にする場合、be made fun of となります。

razz は、名詞としても動詞としても用いることができます。また、razz はアメリカでは俗語とされています。

それぞれを用いた例文は以下の通りです。

例文
  • You shouldn’t make fun of your subordinate so much.
    (部下をそんなにからかうべきではない。)
  • If you want, you can razz me all you want.
    (からかいたいなら、好きにしな。)
  • I can’t understand why you like to banter people.
    (どうして君はそんなに人をからかうのが好きなのかな。)

まとめ

以上、この記事では「揶揄」について解説しました。

読み方揶揄(やゆ)
意味からかうこと、なぶること
類義語嘲弄、愚弄、嘲りなど
英語訳make fun of, razz, banter

安易に人を「揶揄」することは、よい行動ではありません。たとえ冗談のつもりで言っても、実際には相手を傷つけてしまうこともあるものです。

不快な冗談と愉快なジョークを、うまく使い分けられるようになることが理想的ですね。

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香菜
「読者を不快にさせない記事」をモットーに執筆・編集しています。有名美容ライターの元でアシスタントを経験し、その後出版社に就職。現在は著名人への取材やエンタメ記事の執筆も行っています。