今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「群雄割拠」をざっくり言うと……
読み方 | 群雄割拠(ぐんゆうかっきょ) |
---|---|
意味 | 多くの実力者が互いに勢力を争うこと。 |
類義語 | 竜攘虎搏、竜騰虎闘など |
英語訳 | rivalry between warlords(軍閥の間の対立), rivalry of local barons(地方有力者の対立) |
「群雄割拠」の意味をスッキリ理解!
「群雄割拠」の意味を詳しく
群雄割拠は、「群雄」と「割拠」という2つの熟語から成り立っています。群雄は「複数の英雄たち」という意味です。一方、割拠は「それぞれの人が土地を取り合い、そこを本拠地として勢力をもつこと」を指します。
このことからわかるように、「群雄割拠」は、もともと「各地を地盤とした複数の英雄や実力者が、互いに勢力を振るって対立すること」という意味を持ちます。
具体的には、日本の戦国時代を表す際に、「群雄割拠の時代」という表現が使われることがあります。上杉謙信や織田信長などの戦国武将は、室町時代末期に日本の天下統一を巡って争っていました。つまり、各地の実力者どうしが対立していたということです。
「群雄割拠」は、もともとの意味が転じて、現代では「多くの実力者が互いに勢力を争うこと」を広く指すようになりました。
「群雄割拠」の使い方
基本的に「群雄割拠」は、「群雄割拠の〜」や「群雄割拠する」というように用いられます。この点を踏まえて、下記の例文を紹介します。
- 金メダリストの称号は一人にしか与えられないにもかかわらず、トップ層の選手たちは全員、差がつかないほどの高い実力をもっている。まさに群雄割拠の状態だ。
- 父が小学生だった頃は、この地域の少年野球チームも 群雄割拠していたようだ。
「群雄割拠」の類義語
群雄割拠には以下のような類義語があります。
- 竜攘虎搏(りゅうじょうこはく) :互角の力を持った英雄同士が、激しく戦うこと。
- 竜闘虎争(りゅうとうこそう):互角の力を持った英雄や実力者が激しい戦いをすること。
- 竜騰虎闘(りゅうとうことう):互角の力をもつまた英雄が力を尽くして戦うこと。
「竜攘虎搏」は「りょうじょううこはく」とも読みます。「竜と虎とが互いに退け合うこと」という意味が転じて、「互角の力を持った、英雄同士が激しく戦うこと」という意味になりました。
竜と虎は、「どちらも同じ程度に優れていて、互いに対立し合う実力者の例え」です。攘は、「退ける」という意味です。また、また、搏は「打つこと」や「手で殴ること」を指します。なお、「竜攘虎搏」を「竜攘虎博」と表記するのは誤りです。注意しましょう。
「竜闘虎争」は「竜と虎が相争うこと」という意味が転じて、「互角の力を持った英雄や実力者が激しい戦いをすること」という意味になりました。「竜闘」と「虎争」という2つの熟語から成り立っています。どちらも、「複数の英雄の激しい戦いのたとえ」という意味です。
「竜騰虎闘」の「騰」は「天に勢いよく登ること」という意味です。また、「闘」は「戦うこと」を指します。
「群雄割拠」の英語訳
「群雄割拠」を英語に訳すと、次のような表現になります。
- rivalry between warlords
(軍閥の間の対立) - rivalry of local barons
(地方有力者の対立)
どちらにも登場する rivalry は「対立」という意味です。
rivalry between warlords の warlords は「(特に地方の)将軍」や「軍閥」という意味の言葉を複数形にしたものです。軍閥とは、軍隊の勢力のことです。
また、 rivalry of local baronsの barons は、「有力者」という言葉の複数形です。
まとめ
以上、この記事では「 」について解説しました。
読み方 | 群雄割拠(ぐんゆうかっきょ) |
---|---|
意味 | 多くの実力者が互いに勢力を争うこと。 |
類義語 | 竜攘虎搏、竜騰虎闘など |
英語訳 | rivalry between warlords(軍閥の間の対立), rivalry of local barons(地方有力者の対立) |
群雄割拠の時代に直面しても、勝ち抜けるような実力をつけたいものですね。