今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「開口一番(かいこういちばん)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「開口一番」をざっくり言うと……
読み方 | 開口一番(かいこういちばん) |
---|---|
意味 | 話の最初に。また、落語会などで一番最初に演じる者。 |
類義語 | 開巻第一 |
英語訳 | one’s opening words (発言の一番初めに), at the very beginning of one’s speech (発言の一番初めに)など |
「開口一番」の意味をスッキリ理解!
開口一番(かいこういちばん):話の最初に。また、落語会などで一番最初に演じる者。
「開口一番」の意味を詳しく
「開口一番」は、「話始めるとすぐ」や「口を開くやいなや」という意味を持つ四字熟語です。動詞を修飾する副詞として使われます。
開口一番は「開口」と「一番」の2つの熟語で、できています。開口は「口を開くこと」「話を始めること」を意味します。一番は「最初に」という意味です。
また「開口一番」は、落語用語では「落語会などで、その会の一番最初に演じる者」を指します。落語のステージの「高座(こうざ)」に「開口一番」として上がるのは、ほとんどの場合は「前座(ぜんざ)」と呼ばれる人です。前座とは、落語家の格付けの中でも最下位の新人のことです。
このような落語の文脈で使うとき、「開口一番」は「さら」や「さらくち」という言葉に置き換えることができます。先述の通り、最初に演じる落語家は新人のことがほとんどです。「新人はまっさらである」ということが転じて、「さら」と呼ばれるようになりました。
「開口一番」の使い方
- 弟が久々に帰省したかと思えば、開口一番、婚約したことを報告した。
- 記者会見で、「彼が開口一番、何を言うか」ということに大きな注目が集まっている。
- 彼女は開口一番に、「私、魔法が使えるの」と言った。
「開口一番」は①や②のように、「開口一番、〜」というように、助詞をつけずに用いられることが最も多いです。
「開口一番」の類義語
開口一番には以下のような類義語があります。
- 開巻第一(かいかんだいいち):物事の始まり
開巻第一は「書物を開けた最初の部分」という意味もあります。この意味が転じて、「物事の始まり」という意味が生まれました。
「開口一番」の英語訳
開口一番を英語に訳すと、次のような表現になります。
- one’s opening words
(最初の一言) - at the very beginning of one’s speech
(発言の一番初めに) - open one’s speech with
(発言の一番初めに) - the first thing (one) says after opening the mouth
(開口一番)
まとめ
以上、この記事では「開口一番」について解説しました。
読み方 | 開口一番(かいこういちばん) |
---|---|
意味 | 話の最初に。また、落語会などで一番最初に演じる者。 |
類義語 | 開巻第一 |
英語訳 | one’s opening words (発言の一番初めに), at the very beginning of one’s speech (発言の一番初めに)など |
「開口一番」は、「話の最初に」という意味と、落語用語での意味は大きく異なります。これを機会にきちんと覚えて、どちらの場面でも使えるようにしましょう。