「旭日昇天」の意味とは？使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「旭日昇天(きょくじつしょうてん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「旭日昇天」をざっくり言うと……

「旭日昇天」の意味をスッキリ理解！

「旭日昇天」の意味を詳しく

「旭日昇天」は、「太陽が天に昇るように、勢いが極めて盛んなこと」を表す四字熟語です。

「旭日」は「朝に昇る太陽のこと」を指します。現在は、「朝日」の漢字が使われることがほとんどですが、「旭日」も「朝日」も同じ意味です。また、「旭」だけでも朝に昇る太陽を表します。

「旭」は会意文字です。会意文字とは、二つの漢字を合わせ、一つの漢字にしたものです。そして、会意文字には「二つの漢字の意味を組み合わせる」という特徴があります。つまり「旭」は、「九」と「日」の意味が組み合わさった文字なのです。

「九」の部分は、ものが屈折した状態で、押さえつけられている様子を示す象形文字です。象形文字とは、ものの形を描いた絵文字から形成された漢字です。

「日」は、太陽の象形文字です。この二つが組み合わさって、押さえつけられていた光が、地平線に現れ輝く様子を表します。したがって、朝日が出る様子を表した漢字となりました。

「昇天」は「空に昇ること」を意味します。「のぼる」という漢字は、「昇る」の他にも、「上る」や「登る」があります。この三つは、用途によって使い分けられます。

「上る」は、「階段を上る」や「食卓に上る」など、ものが上へと上がる時に使われます。「登る」は、「山を登る」や「マウンドに登る」など、意図的に踏ん張って上へと進む時に使われます。「昇る」は、「太陽が昇る」や「煙が昇る」など、空中に上がる時に使われます。

朝日は空に上がります。したがって、「旭日昇天」には「昇」という字が用いられるのです。

「朝に昇る太陽」を表す「旭日」と、「天に向かって昇る様子」を表す「昇天」が組み合わさって、「旭日昇天」は形成されます。したがって、「天に昇る朝日のように、勢いが盛んであるさま」という意味を持ちます。

また、勢いがあるという意味から、「物事が順調に運ぶこと」のたとえとしても、「旭日昇天」が用いられることがあります。

ちなみに、「旭日」の読み方は「きょくじつ」です。「朝日」と同じ意味ですが、間違えて「あさひ」と読まないように注意しましょう。

「旭日昇天」の使い方

また、「旭日昇天」は「太陽が昇るような勢い」というたとえです。ですから、「旭日昇天の勢い」や「旭日昇天の如く」というように、比喩の形で使われることが多いです。

「旭日昇天」の類義語

旭日昇天には以下のような類義語があります。

「旭日東天」は、朝日が東の空から昇ることから、「東天」という漢字が用いられたものです。

「破竹之勢」の「竹」は、一箇所に割れ目を入れると、そこから勢いよく割れるという性質を持ちます。このことから、「竹を割るように激しい勢いがある様子」を表す四字熟語となりました。

「飛竜乗雲」の「飛竜」は、空を飛ぶ「龍」を指します。龍が雲を掴み、空を勢いよく昇ることから、「勢いに乗る」という意味を持ちました。

「旭日昇天」の英語訳

旭日昇天を英語に訳すと、次のような表現になります。

“vigor” は「健康であり力が満ちている状態」という意味です。つまり、身体的活力を表します。 “vitality” は「元気で成長している状態」という意味です。こちらは、精神的活力を表します。

したがって、この二つを合わせた “full of vigor and vitality” は、身も心も活力に満ちていてエネルギッシュな状態を表す英文となります。ゆえに、勢いがある「旭日昇天」が日本語訳として当てはまります。

まとめ

以上、この記事では「旭日昇天」について解説しました。

「旭日昇天」は、非常に前向きな意味を持ちます。それゆえに、会社の目指す姿や社名の由来に使われることがあります。また、座右の銘としても人気があります。

「旭日昇天」の勢いを掴むためには、小さな努力を積み重ねることが必要です。どんなに小さな努力でも、必ず自分の力として身につくはずです。「旭日昇天」の如く実力を伸ばせるよう、努力を続けていきましょう。